− 378 さんの恋愛話(その2) −

せっかくの3連休だったのに実家に帰るのも諦め、アパートで寂しい休みを過ごすことになった。
関係を解消したとはいえ、俺のこと待っててくれてる風の彼女は旅行だというし、
実家の引越し(同じ町内)で、帰っても居る場所が無い。
しょうがなく部屋の掃除と溜まってたTVを録画したビデオを見ながら暇を潰した。

12日(土曜)の夕刻、突然インターホンが鳴った。
「はい」
「宅配でーす。」
(女の人の宅配?初めてだな。)
判子を準備しドアを開けた。

「○○さんにバレンタインチョコのお届けでーす。」

おい、何で君がココに居る?
ってか君サイパン行ってたんじゃ?

「えへへ。来ちゃった。」<=さぶっ!て台詞だが、当事者的にはど真ん中だったりする。
「なに?どうして?」
「どーしてもチョコ渡したくなっちゃって。迷惑だった?」
「いや、暇してたし。ってか、嬉しかったり…」
「まさか部屋に彼女いたりしないよね?」
「居る訳ないよ。この部屋に女性が入ったのは君が初めてだ。お互いいい人出来たら言う約束だろ?」
「…ごめん。ちょっと疑ってたかも…」
「信用無いな〜w」
「だって別れた同士、そんなに拘束力無いでしょ?」
「嫌いになった訳じゃないじゃん。しかも君は俺のこと待ってくれてるんでしょ?」
「…うん。でも別れた訳だし…拘束は出来ないしな〜。」
「いっそ、拘束しろ!」
「…ありがとう。」

で、コーヒーを入れて、いただいたチョコを二人で食べた。

「旅行は?」
「うん。サイパンやめてネズミーランドw」
「宿は?」
「都内のホテル。でも私の相部屋のコ、彼氏を呼ぶみたい。」
「え〜?君何処に泊まるの?」
「…ココじゃダメ?ってか相部屋の子には彼氏んとこ行くって見栄張ってきたw」

う〜む。いきなりの展開に引きまくるヘタレな俺。

「じゃ、君ベッドで寝な。俺、炬燵でねるし。」
「いいの?」
「しゃーないやん。この季節に野宿しろと言えねーし。」

「一緒に寝たいな〜。」
「関係復活したらね。」
「堅すぎじゃない?別れた彼女と思い出のエッチなんていかが?」
「俺と君、エッチ関係に成った事ないじゃん!」
「そだったw誰と勘違いしたんだろ?」
「ほー、あんた、そんな関係の男がいたんか?」
「私ももう20超えてるんだよ?経験無いと思った?」
「…思ってた。」
「正解!全部冗談だよ。」
「何処までが冗談か判んなくなって来た。」
「試してみる?」
「何を?」
「ばか…」

ヘタレな俺は手を出せず、結局朝までベッドと炬燵でいろんな話をし、うとうとして過ごした。
(俺はずっとワクワクテカテカでなくドキドキだった訳だが…)
寝不足の13日の朝、

「君、今日の予定は?」
「ネズミーシー徘徊の予定だけど、ココ周辺の方が面白そうなんでガイド宜しく!」
「え?友達は良いんかい?」
「友人達も久々の逢瀬らしい。お互いお邪魔はしないのが友情w」
「ふ〜ん。でも見る所なんてそんな無いぞ。」
「○○さんの生活の一部でも見れれば満足です。」
「じゃ、スーパーとかレンタビデオ屋、コインランドリーにコンビニ巡りかw」
「え〜?どっか見所無いの?」
「近場で有名な所ってもイの○公園位か?」
「じゃ、ボート乗ろう!」
「君、知ってるか?イの○公園のボートにアベックで乗ると別れるってジンクスがあるって。」
「別にアベックじゃないし。只の友人でしょ?現に昨夜もエッチすらしてない…」
「したかった?」
「期待してきてるに決まってるでしょ!何言わせるの!この根性那須w」

ここで彼女ちょいマジ泣き。

「私魅力ないのかな?」
「そんなことは無い。…ごめん。俺もしたかったけど、この関係壊れるの嫌でできなかった。」
「…わかってるんだけどね。歯止めが利かなくなってるのは私の方かも。」
「来年には帰れるはずなんで、もう少し待ってください。」
「…」
「指輪持って行くつもり。だめ?」
「…うん、わかった。待ってて良いんだよね?」
「待っててくれ。」
「りょーかい!」

結局近所をぶらぶら、飯作ってもらって同棲の真似事で一日が過ぎていった。
夕方になり、

「あーあ、お休みも終わりか。」
「明日からまた辛い日々だ。」
「仕事辛いの?」
「いや、君に会えないのが…」
「ばか、お互い様じゃない。頑張ろう!」
「そうだな。頑張る!」

彼女はその夜帰るのを延期し、その夜は一つの布団で抱き合って眠った。胸は触ったぜ。頑張った俺!
でも結局エッチしなかった俺には「三途の川渡れ」って声が聞こえます。
次の朝、

「じゃ、良い子にしてろよ。」
「オマエモナーw」
「彼女にすら手を出せない俺が浮気とかありえないでしょ?」
「確かに。心配するなら○○さんのほうだねw」
「をい!」
「冗談だよ。○○さん以外、考えられないからだいじょーぶ!」

来年の春まで待つよ。待つったら。待たせてください。
早く来年の春になんね〜かな〜!!!



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