− 400 さんの恋愛話 −

あれは16の工房1年のとき。
夏休みが明け、皆垢抜けたような顔でガコウに登校している9月。
その中で漏れだけ、白肌の不健康児みたいな感じ(肌弱いんで、焼けると悲惨なんです)
「なんか、何もしないうちに夏休み終わったな」と、空虚感が支配する2学期の幕開けでした。

当時は全然意識していなかったんだが、男友達が嬉しそうに「俺、原付取ったぜ」って免許を見せてくれたのがきっかけで、
「これだ!!!!」と決意。
当日学校の帰りに、本屋で学科試験問題集を2冊買い、3日ほど勉強しました。
ぶっちゃけ、学校の夏季課題より余程真剣だったw

晴れて週明けの月曜日、学校をぶっち(ぉぃ)して、試験場へ。
元々が調べるのが好きなので、予めどういう感じの試験なのか、試験はどこでやるのか、など。
頭の中を整理し、当日は落ち着かせるため、敢えて試験場へ問題集などは持っていかなかった。

受付時間になり、学科試験受験申請書(だったかな?)を提出。
自分の前に並んでいた子、やけに背が低くて、(おいおい、ほんとに16歳こえてる?)
これが彼女との出会いだった。(名前を仮にYとします)

彼女は今回4回目の試験だそうで、バイトの通勤に行くのに、自転車じゃ遠すぎるってことで、
お母さんの「ディオチェスタ」に乗るために免許を取りに来てるとのこと。
自分は学校の友達に免許自慢されたので、面白そうだから冷やかし半分で来た、と伝える。

自分は1回で合格、Yも4回目にして、ようやく合格した。
その後昼休みを挟んで、免許の証明写真を撮影し、原付講習を受講した。
彼女は高校2年で、自宅〜最寄駅までが遠く、自転車だとバイトが遅刻ギリってことで、原付を
使って通学&通勤したいと話してくれた。

「せっかく免許も車体もあるんだから、どこか走りに行きましょうよ」と誘うと、OKしてくれた。
当時持ち始めたばかりの携帯、番号を交換し合い、昼休み終了。
原付講習は技能試験監督?の指導の下、1時間くらいで操作の基本を教わって、その後免許を貰って帰宅となった。

その日の夜に、Yから電話が来た。
Y「ようやく免許取れてよかったー」
俺「ですねー。俺は父のJOGが干されてるんで、直して乗りますよ」
Y「え?マジ?バイク持ってないと思ってた」
俺「あー確かに。冷やかしできた、って言いましたモンね」
Y「早く直してよ!なんかバイク乗り始めた途端、行動範囲が凄い広がったよ!」
俺「マジですか?じゃあ早速!」
Y「うんうん、週末ヒマなら、買い物いこっかー?」
俺「翌週末ならいいですよー。バイク屋さんに預けちゃいますから少し時間下さい」
Y「OK。じゃあ直ったら電話してね」
俺「わかりましたー。楽しみにしてます!!」
Y「じゃまたねー。おやすみー」
俺「はーい、おやすみなさーい」

という感じで、デートの約束を取り付け、翌日YSPにJOGを自走で持っていった。
なるべく早く上げてください、ってお願いをして、完成したのはギリギリ週末前の金曜日。
5万ほど掛かった(長期放置車だったので、タイヤとシュー交換、キャブ洗浄、12検)
俺はその月の給料がバイク修理に全部消え、途方にくれていたが、とりあえずYに電話する。

俺「あ、Yさん?バイク直しましたよー」
Y「うそっ!?もう??早いねー」
俺「この前電話貰った翌日、直ぐ入院させました」
Y「気前いいねー」
俺「5マソトンでって財布は空ですが。」
Y「高いねー。お金だいじょぶ?」
俺「大丈夫じゃないけど、なんとか・・・」
Y「どっちよ?w」
俺「ダメです。でも遊び行っちゃう!」
Y「こらこら、お金は大事だよ〜」
俺「折角お誘いしたんだし、いきましょうよ!」
Y「じゃあ、日曜いける?高島屋のセールいきたいんだー」
俺「おお、未知のゾーンだ」
Y「何それ?(w じゃ、10時に○○公園(Yと俺の自宅の中間地点)ね。いい?」
俺「はい、じゃあ、そこで。ついたら電話かメールしますね」
Y「はーい、お願い!荷物持ちしてもらうから(笑」
俺「えー、いったい何買うんですか〜?」
Y「ナイショ」
俺「まぁいいや、じゃあそういうことで」
Y「はーい、バイバイ」

でアポ完了。

当日は30分くらい前に到着すると、既にYも来ていた。
Yは見かけは小さいのに凄い豪快な人で、女性を意識させないのが凄い居心地がよかった。
早速お互いの愛車拝見。
その後自販でジュースを買い、マターリとベンチで語り、「あっ!」って感じで思い出したようにセールへ。
その天然さにも思わず笑ってしまう。

お昼を回ったころに、高島屋に到着。
公園からは自転車だと30分かかるが、原付ではものの10分で到着してしまった。
お互いに「原付ってホント便利だよねー」と、妙に浮かれ気分。
エンジンの付いた乗り物に乗るのはお互い初めてでもあり、またスクーターといえど、
風を切って走る爽快感に、こと男の俺は感じるものも多かった。

セールでは、Yはここぞとばかりに服やら化粧品やらカバンやらを買い込み、先日の電話で
「お金は大事だよー」って言ってた彼女の発言の真意が分かった気がした。
同時に、荷物持ちっていうのは、要するに服等々を買い込むので、自分のスクーターだけじゃ
持って帰れないから、入らない分は俺に運んでね、ってことなんだろう、とも。

しかし、高島屋へ来るまでは意識していなかったのだが、嬉しそうに服とか化粧品を選んでみたり、
俺に対して「どう?似合う?」と試着して見せてくれたりすると、どうにもテレてしまった。
ここらあたりから、Yを女性として意識し始めた。

すっかり遅くなり、散々袋を抱え込んだ俺たちは、閉店間際のフロアの喫茶店にいた。
Y「ごめんねー、こんな遅くまでー。明日からまた学校なのに・・・」
俺「いえいえ、とんでもない。楽しかったですよ」
Y「ホント?そう言ってもらえると助かるよー。また遊びにいこうね」
俺「こちらこそ!今度は買い物じゃなく、バイクでツーリングってところで!」
Y「いいね!でも、遠くにいくとなると、お母さんがうるさいから・・・」
俺「じゃあ、お互いの高校を見に行くツー、はどうですか?」
Y「バレない?」
俺「私服+メットなら大丈夫ですよ。休みの日なら人もいなさそうだし」
Y「わかったー!じゃあお宅訪問もとい、学校訪問ツーリング決定♪」
俺「じゃ、また電話で詰めましょう」
Y「OK。今日はホント有難うね」
俺「こちらこそー。あ、買った服、着てきてくださいね」
Y「OKOK!」

といって、先の待ち合わせ場所まで荷物を持って戻り、また公園で一服して、Yの自宅へ向かい、
荷物を降ろして解散となった



その後、学校訪問ツーをはさみ、何回かお互いが行き来するうち、告白された。
当時彼女がいなかったけど、女性からの好意を素直に受け取る自信がなかった。
もちろんYのことは好き、だったんだけど・・・。
まだドーテーで、「付き合う」っていうことが良くわかってなかったんだろうと思う。

結局、そのYとは、お互い告った、告られたあとで、なんとなくギクシャクしてしまい、
自然消滅って言う形で終わってしまった。

今思い出すと、なんであの時、「喜んで!」っていえなかった俺が憎い。
その後彼女は一足先に卒業し、高卒後短大を経て、都内でブティックの店員をしていると聞いた。
俺は現在、4回生で卒論終わったとこ。
就活もギリで、二次試験の結果待ち。
公務員なんで、受かれば4月からようやく社会人デビューかも。



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