− 733 さんの恋愛話 −

私がバイクを買って数ヶ月ほどたったころ、行きつけのお店のお客さんたちでツーリングが
あるとのことで、私はそれに参加することになりました。
当日、そこに行くと集まっているバイクは、SSばかり。
そして、改造がものすごく私は、ものすごく場違いな思いをしながらツーリングに参加しました。

嫌な予感は的中し、皆とんでもないスピードで山道を走り抜けていきます。
その中で、1台だけゆっくりと走っていたのが彼でした。

当時私は、速い=うまい 遅い=下手 と勘違いしていたため
「この人も、私と同じ初心者なんだ。よかった下手な人がいて。」
「なんでこんな遅いのに、SSなんて買ったんだろう?」
と、内心彼を馬鹿にしていました。
(今考えると、彼は非常にスムースに走っていた。)

そして休憩中に同行メンバーが、私にこう言いました。
「あの人は、いっつも遅いんだ。何のためにSS買ったんだろ?」
彼にもその言葉は聞こえていたので、彼は一言
「好きだから。」
と・・・。

その檄走ツーリングも終わり、数ヶ月がたったころそのお店でサーキット走行会が開かれることになりました。
最初は躊躇していたのですが、ある一言で私は参加することにしました。
その一言とは、
「あいつ(彼のこと)も参加するんだって。あいつが参加できるんだから、大丈夫だよ!」
でした。

サーキットに行くと彼の姿はありません。
私たちが準備をしていると、店長さんが一言。
「今00君(彼のこと)が、路面の状態を調べるついでに走ってるからちょっとまってね。」
「?!」
私たちは、驚きました。そこで走っていた彼は、まるで別人のごとくマシンを操り
膝をすり、コースを走っていました。

走行会が終わり、皆が彼に何故あんなに速く走れるのに峠では、ゆっくりなのか?
質問しました。彼は、
「峠で飛ばすのはリスクが高すぎる。死にたくないから飛ばしたくなったらサーキットにきてる。」
「公道でうまいって言うのは、自分も回りも危険を感じないことだと思う。」
みたいなことを話していたと思います。



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