(がつ)

 

 

大凧(おおだこ)五月(ごがつ)麥風(ばくふう)にあがれりふるさとの大凧(おおだこ)(うね)りりゆうりょうたり

夕暮(ゆうぐれ)歌集(かしゅう))「生まれ()(むら)昭和(しょうわ)24年作(24ねんさく)

 

 

200755日子どもの日 撮影 秦野市立中央運動公園

 

(われ)生み(うみ)(はは)にはあらぬ母親(ははおや)(しき)きてくれにし(よる)(しろ)(とこ)

((しん)(りん))(ふるさとの(うた)大正(たいしょう)4年(4ねん)5月作(5がつさく)

(ちゅう)1 (はは)にはあらぬ母親(ははおや)()継母(ままはは)こず()(ちち)(ひさ)(はる)イセ(いせ)没後(ぼつご)再婚(さいこん)した。

 

 

(あぜ)(ぐさ)(ねむ)

 

(ほお)かぶりした作男(さくおとこ)は、(わたし)荷車(にぐるま)(うえ)のいちこ((わら)編んだ()(もっこ)(もっこ)の(たぐい))のなかに入れて()青麥(あおむぎ)(はたけ)のなかの野路(のじ)を、小唄(こうた)をうたひながらぶらりぶらりと暢氣(ようき)(ようき)さうに行く()

 (わたし)(くるま)(うえ)から(あお)(いちめん)面の()(むぎ)(はたけ)をぼんやり見ながら(みながら)、あたたかいのでつひうつとりと居眠り(いねむ)をしさうになる。(くるま)()がはらはらと(むぎ)()をすつて行く(いく)雲雀(ひばり)(そら)で、遠い(とおい)遠い(とおい)(そら)でちいちく、ちいちくと鳴いて(ないて)ゐる。(わたし)は、とうとう我慢(がまん)しきれなくなつて、こくり、こくりと居睡(いねむ)りをはじめる。と、後向き(あとむき)乗って(のって)ゐたので、居睡(いねむ)りするたびに(からだ)少しづつ(すこしずつ)(した)(ほう)へずりさがつて行く(いく)作男(さくおとこ)(くるま)(かじ)(ぼう)(すこ)しあげたかと(おも)ふと、(わたし)は、いちこごと(やわ)かい(あぜ)(ぐさ)(うえ)に、ころりところげおちて仕舞(しま)ふ。はつとして(わたし)()開いた(ひらいた)が、どこも痛く(いたく)なかつたので、そのまま蒲公英(たんぽぽ)(はな)(うえ)(うっ)()せになつてこころもちよく寝込んで(ねこんで)仕舞(しま)ふ。

        

2006.421 撮影 秦野市大倉

(けむ)れる田園(でんえん)』「(はる)

出典(しゅってん) 郷土(きょうど)文学(ぶんがく)叢書(そうしょ) 第15巻(だい15かん)

前田(まえだ)夕暮(ゆうぐれ) ふるさとのうた(うえ)」〜詩歌(しいか)歳時記(さいじき) 生い立ち(おいたち)()〜 村岡(むらおか)嘉子(よしこ)編著(へんちょ) 35p

発行(はっこう) 秦野(はだの)市立(しりつ)図書館(としょかん)

 

前田夕暮歌碑めぐり 前田夕暮の散文

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