落雷事故防止のための雷センサ
学校スポーツ行事における落雷事故で学校・行政側の監督責任を認める判決が下ったことは大きく報道されま
した。落雷事故は度々起こっており、サッカーやテニスといった屋外スポーツでは常に落雷の可能性に留意しなけ
ればなりません。
とくに、ここ数年、地球温暖化のせいか、都市部でいわゆる「ゲリラ豪雨」が度々発生し、その都度激しい落雷に
見舞われています。京都市でも、今年の夏は雷が非常に多かったことを皆さんご記憶と思います。しかも、黒い雲
が出てきて今にも雨が降りそうな状況ならまだしも、よく晴れているのに雷鳴が轟いていたことが度々ありました。
雷は数十kmの範囲で起こりますから、避難するタイミングを稲妻や雷鳴で判断するのはかなり難しいといえます。
京都府立大学には農学生命科学科や森林科学科があるので実習や研究でフィールドに出ることが多くあります。
また、屋外スポーツのクラブ活動も盛んです。もちろん、これまで大学内に落雷があったことはありませんし、落雷
事故など考えたこともないと思いますが、可能性はゼロではありません。なにしろ、生命に関わることですから、
起こってからでは遅いのです。教育機関として、フィールドでの実習や屋外スポーツに熱心に取り組む学生諸君の
安全を守るために、出来ることはやっておかねばなりません。そこで、雷センサに注目しました。
この雷探知システムはBOLTEK社のもので、ASTROGENIC社のソフトウェアを使って制御・計測しています。稼働
させてみて驚いたのは、位置精度の高さです。同じシステムを国内の複数のユーザが運用していて、クロスベアリ
ングで精度向上を図っているのですが、単一のシステムであっても半径600 kmの雷を非常に正確な位置で探知でき
ます。しかも、リアルタイムで検知できますから、雷の接近をいち早く知ることができます。ただし、あくまで落雷の
記録であって予測はできません。また、雷にともなうRF(ラジオ波)を検知しているので、ゴーストによってごく近い
距離の雷が遠くに表示されてしまうこともあります。絶対的なものではありませんので、あくまで参考にして下さい。
雷鳴が聞こえたら、たとえ実習や試合の最中であっても中断して、学生諸君を安全な場所へ避難させることが監督
責任者に望まれます。
近々、60 km以内で雷の頻度が基準値を超えると携帯電話にアラートメールを自動発信できるようにする予定です
ので、近隣の学校関係者の方に登録していただければ幸いです。

ユーザ有志による雷観測ネットワークがあります。