アイリス (映画)  ウエブサーフィン





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出演者
ジュディ・デンチ
ジム・ブロードベント
ケイト・ウィンスレット
ヒュー・ボネヴィル

公開 2001年12月14日
2002年12月7日
上映時間 91分
製作国 イギリス・アメリカ
言語 英語

「アイリス」(Iris)は2001年製作のイギリス映画である。リチャード・エアー監督。イギリスの女性作家アイリス・マー
ドックを主人公に、アイリスの夫ジョン・ベイリーが書いた回想録を元にしている。

ジョン・ベイリーを演じたジム・ブロードベントがアカデミー助演男優賞を受賞した。

ストーリー
オックスフォード大学で講師をしていた物静かなジョンは、奔放で才能あふれるアイリスに一目ぼれしてしまう。純粋な
ジョンにアイリスも惹かれてゆく。二人は結婚し、アイリスはイギリスを代表する作家になるが、40年後、アルツハイマ
ーに冒されてしまう。

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アイリス・マードックとジョン・ベイリー。2人は1950年代、オックスフォード大学で出会った。あまり目立たない存在
だった講師のジョンは、豊かな知性と魅力的な容姿を兼ね備えたアイリスに、一目見た時から恋をする。やがて2人は結
婚し、アイリスは次々と小説を発表、一流の作家になる。そして現在。40年の歳月を経て、2人の絆はより深く強固なも
のとなっていた。ある日、アイリスは同じ言葉を繰り返したり言葉につまることで、脳に異変が起きていることに気付く
。精密検査の結果、現代の医療では治すことの出来ない病アルツハイマーと診断される。

投稿

相手がボケたら、これだけ尽くすことが出来るだろうか?逆に、もし自分がボケても、これだけ尽くしてくれるだろうか
?そんなことを考えてしまうのは、間違いありません。

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この映画はのっけからケイト扮する若きアイリスの全裸での水泳で始まります。あまりにも大胆でびっくりしてしまいま
すが、実はジョン・ベイリーの原作を読むと、原作もまったく同じでアイリス本人は本当に川で全裸で泳ぐのが好きだっ
たようです。ですから、この映画でアイリスって、全裸の水泳だけでなく、いろいろと大胆なのですが、映画で脚色した
わけではなくて、むしろ原作を忠実に描いたら、結果的に大胆になってしまったというのが本当のところだと思います。
 
さて、映画は若い日のアイリスをケイト・ウィンスレットが、年老いたアイリスをジュディ・デンチが演じています。年
老いたアイリスはアルツハイマー病に冒されて、病の恐怖と闘い、やがてそれすら分からなくなり、夫のジョン・ベイリ
ーの手を焼かせながら最後を迎えます。夫のジョンは深くアイリスを愛しているので、たいへんな苦労をするのですが、
それでもアイリスを施設に入れることはせずに自分で面倒を見ようと苦心します。一方、若い日のアイリスは恋愛に対し
て自由奔放です。映画でははっきりと描かれていませんが、ベイリーの原作を読むと、アイリスは同性の恋人がおり、バ
イセクシャルだったそうです。それでも、いつしかジョンの優しい愛に打たれてアイリスはジョンを生涯の伴侶にするこ
とを決めます。それにしても、若き日のアイリスの自由奔放な恋愛の遍歴とそれに翻弄されるジョン。年老いてからは、
アイリスのアルツハイマー病に振り回されて、アイリスの面倒に苦闘するジョン。夫婦愛について深く考えさせられる映
画でした。
 
また、アイリス・マードックは今でこそあまり名を知られていないかもしれませんが、ノーベル文学賞をとっても良いく
らいの大作家であり、さらにイギリス屈指の哲学者でもあります。小説はジェーン・オースティンのように心理描写が繊
細で楽しいので、ぜひ読んでみることをお奨めします。
 
それから、この映画でのケイト・ウィンスレットの演技はちょっと特筆すべきものがあるのではないでしょうか?何がか
というと、それはアイリスを演じているときの目です。アイリス本人の映像と比べてみると分かりますが、ケイトはアイ
リスの目の特徴を非常にうまく演じています。目の細め方、目の見開き方、斜めを見る見方など、特徴あるアイリス本人
の目の動きを中心とした表情をうまく演じています。でも、どうやってあの目を似せているのかは分かりません。ケイト
の他の作品と比べてみると一目瞭然ですが、目つきが普段のケイトとまるで違います。眼球の位置が少し前に飛び出して
いるような、見開き方や動きが若干左右で違っているように見えます。でも、それって演技で可能なのでしょうか?目の
中に綿でも詰めているのでしょうか?そんなことはできないですよね!じゃあ、どうやってるんでしょうか?!
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アルツハイマー症状を題材にした作品はお涙頂戴な感じの作品が多いですが、これは一味違う作品でした。徐々にアルツ
ハイマーが進行していく恐怖がひしひしと伝わってきます。普段温厚なジョンもアイリスに限界を感じ怒鳴るのも納得。
それでも献身的に介護をするジョンは素晴らしいと思いました。自分なら果たして最後まで助けてあげることができるだ
ろうか(精神的に)。アイリスもジョンも、お互い苦しいんだなと感じました。アルツハイマーって怖いです。しかしい
つ自分がこの症状になるか、誰にもわからないので、他人事とは思えませんね。しかもアイリスは言葉・思想を生業とし
ているから尚更恐怖心というものを感じるんだろうなぁ、と思いました。いきなりアイリスが泳いでいるシーンで呆然と
しましたが、徐々に話の流れがわかってくると、このアイリスの泳いでいる姿が美しく見えました。ジョンがアイリスを
愛する気持ち、深さは素敵でした。アイリスもジョンを信頼している様子が伺えて、素敵な老夫婦だと感じました。

ただ、若かりし頃のアイリスが個人的にはあまり好きではなかったです。遊び人という感じで、ジョンは一途なのにアイ
リスはジョンの気持ちを考えられないのかな、と思いました。ジョンも真面目な性格なのによくこんな人に一途になれた
なぁ、って驚きました。自分なら不信になって付き合えないと思います。ただ、この若かりし頃のアイリスの姿と、アル
ツハイマーに苦しむアイリスの対比が強烈で、そこがアルツハイマーの恐怖をより強く訴える作りで、上手な構成だなと
感じました。





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1950年代、若き日のアイリス(ケイト・ウィンスレット)とジョン(ヒュー・ボナヴィル)はオックスフォード大学で出会う
。恋愛経験豊富なアイリスは、モーリス(サミュエル・ウェスト)ら複数の男性と同時に関係を持っていたが、彼女に一目
惚れしたジョンの純粋さに惹かれていき、やがて結婚。その後のアイリスは次々と小説を発表し、文学界の寵児となる。
そして現在。老人となったアイリス(ジュディ・デンチ)とジョン(ジム・ブロードベント)の愛は穏やかに深まっていたが
、そんなある日、アイリスをアルツハイマーが襲う。どんどん物忘れがひどくなっていくアイリスに、混乱しながらも心
温かく接するジョン。だが彼一人の看護は限界に達し、ジョンは彼女を施設に入れる決意をする。やがてアイリスは、静
かに息を引き取るのだった。

投稿

アルツハイマー病で言葉を失い、自分の誇りを失い壊れ行く妻を全て受け入れ、絶望的になりながらも最後まで愛を貫く
理想的な夫が実際いたとは!我が身に置き換えると、驚嘆しながら観てしまった。
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『しかし「霊の結ぶ実」は、愛・喜び・平安・寛容・親切・善意・誠実・柔和・節制です。わたしたちは「霊」の導きに
従って前進しましょう。うぬぼれて互いにいどみ合ったり、ねたみ合ったりしないようにしましょう』)

この心意気が宗教色を濃くせずに描かれていて良かった。

余談だが、若アイリスをケイトウインスレットが演じている。この女優は本当に美しいイギリス的な顔立ちの女性だと思
う。
ケイトはきっと19世紀末に生きる女性であったなら「ラファエル前派」という画家集団のモデルに引っ張りだこだった
ろう。

老アイリスの芝居も素晴らしかった。
次第にアルツハイマー病に蝕まれていく様子を全身で表現していた。

ラスト、妻の亡き後、夫が箪笥の引き出しからアイリスの思い出のスリップの匂いを嗅いで涙するシーン…その時、部屋
の石が転がり落ちて次の展開ではその石が水中に沈んでいく演出はとても心に残った。

人は誰でも「最後の時」が来る。
その時、果たして私はどんな風に終わっていくのだろうか…と、まだ漠然とし過ぎてよく判らないのだが、しかし、よく
よく考えなければいけない大切なことを見終わった後も考えてしまった。