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プリズンホテル<冬>

背表紙
安部看護婦長、またの名を<血まみれのマリア>は心に決めた。温泉に行こう。雪に埋もれた山奥の一軒 宿がいい・・・。大都会の野戦病院=救命救急センターをあとに、彼女がめざしたのは−なんと我らが 「プリズンホテル」。真冬の温泉宿につどうのは、いずれも事情ありのお客人。天才登山家、患者を安 楽死させた医師、リストラ寸前の編集者。命への悲しみに満ちた、癒しの宿に今夜も雪が降りつもる。
書評
日常の喧騒から離れ、思索と想像に身を委ねられる小説家御用達の<山の上ホテル>。ヤクザを題材に した小説<仁義の黄昏>シリーズで一躍著名な小説家となった木戸孝之介もまた、このホテルの常連で した。現在執筆してるのは、別の出版社から依頼を受けた恋愛物語。いよいよクライマックスを書き 上げようとしたその時、<仁義の黄昏>シリーズの版元である、丹青出版から放たれた刺客が襲来しま す。滞っていた続編の原稿を獲得せんとやってきた編集者。強要されることを嫌った孝之介は、咄嗟に 逃げ出すことを考えます。逃亡先は、あの<プリズンホテル>。豪雪に閉ざされたホテルに、今季も 一癖も二癖もある人々が集います。
救命救急センターの看護婦長、安楽死を施した医師、剛毅な登山家、自殺志願者の少年と、今回も厄 介な事情を抱えた人々がプリズンホテルを訪れます。生と死に深い因果を持つ人々を通して、悼まし くも美しい感動を与えてくれる作品です。
評価

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