4月9日
湯船山
 

神奈川県と静岡県の県境で、湯船山と言うのがある。丹沢の西端の山である。
湯船山とと言う名前の由来は、山の南麓に湯船という集落があるところから来ている。その集落で昔、朽ちた湯船が見つかった事から、その名がある。その当時は集落でこんこんとお湯が湧いており、その名に恥じなかったとか、しかし宝永の富士山の爆発で、湯の量は激減し、衰退していったらしい。
私が子供の頃、この集落を訪れたときは、温泉が一軒あった気がするのだが、本日訪れたら、その面影は全く無かった。
その温泉は土地がら、金太郎の母親が妊娠中にこの温泉に通ったと言うマユツバ伝説付である。

そんな由来の湯船山、山としての特徴が特にない事が、名前の由来から分る。
しかし、隣の不老山には登った事があるのだが、この湯船山は不老山より高いのに登った事が無い。特に展望が良い訳でもなく、特徴が無い故に登っていないのだ。
本日、久々の登山の再開で、足慣らしの山を探していた所、どうせなら登った事のない山にしよう、ついでにマイナーで静かな山に登りたい、と言う理由で湯船山を訪れるこ事にした。

東名を大井松田で降り、R246から駿河小山駅を過ぎ、柳島の集落へ柳島の奥にある山口橋が登山口だ。
山口橋を20mほど登った所に社がある。この社は茅葺屋根の素朴な作りで、趣がある。

なんとも素朴な社である。この社の端に馬頭観音がある。神仏折衷な感じ。

山口橋から更に林道を登った所にある、不老橋にバイクを止めて、山口橋付近まで戻り登山開始!
このクラスの山は恐らく日本国中どこにいってもそうだと思うのだが、杉、檜の植林が目立つ、この辺りは富士山に近いせいで、ローム層が深いのが特徴な位で、後は針葉樹の植林地帯はどこにいっても暗く、植生に乏しく、好きになれない。人工的に作った森は自然なようで、違和感バリバリである。
そして、なにより増して杉、檜の植林の悪しき所は、その森から放出される大量の花粉である。
全国で非常に多くの人が花粉症に悩まされている中、建築資材としての林業の悪化、森林に期待する役割が、木材生産から災害防止や水資源かんように推移している事を考えると。もはや林業として杉や檜を植える事は意味がなくなっている。
杉、檜に変わり広葉樹を積極的に取り入れて、より自然な森林にしていただきたい。
(平成13年に森林・林業基本法が改正され、針葉植樹から広葉樹混合林への以降が促されそうです、期待しましょう!)
実際、本日は季節柄花粉のベストシーズンなので、出るは出るは、モクモクと山火事の様に飛散する花粉。
阿鼻叫喚川崎区にいると気がつかないけど、現場はすごい!!
昨年の30倍の花粉って言うのもうなずけます。これじゃ今まで平気だった人も花粉症になちゃいますよ!ヤバイ、ヤバイ!!
関東ローム層の登山道をサクサク音をたてて登って標高650メートル付近に達すると、ようやく雑木林が登場してくる。時折不老山の眺めが良い所を交えながら緩やかに標高をあげてゆく。

登山道から不老山、まだまだ植樹林の中だ!

標高700m付近で一旦林道に飛び出す。林道を西へ少し進みカヤトの原っぱを登り、不老山から湯船山へ至る稜線にでた。稜線上の道は針葉樹林と雑木林、カヤト原を交えて他の丹沢の山と比べ、ちょっと変わった風景。

稜線の風景、針葉樹林と広葉樹林がパッチワークの様だ。

道はごく短い急登があるのみで、全体的に緩やかに湯船山へ向かってゆく。
標高900メートルを過ぎた辺りからブナが登場してくる。中には檜洞にあるような大木もあり、気分がよい。
 
ブナの大木と稜線の登山道、ブナが登場する辺りから右の画像の様な登山道となる。明るい登山道は気分よく歩ける。

白クラノ頭を過ぎると間を置かずして湯船山山頂に到着する。
 
山頂は北側が針葉樹になっているが、他はブナの混合林なので、この時期は展望がまあまあ良かった。
山頂には右の画像の、手作りベンチがあり、少々朽ちかけているが、利用できる。
手作り感が妙に温かみを感じさせるベンチだ。

下山は不老山方面へ稜線を辿り、世附峠まで、世附峠から林道を下りバイクをデポした不老橋へ戻った。
途中、世附峠の少し西側の小ピークに「樹下の二人」と名付けられた場所があった。
そこは全面カヤトの原で、広葉樹がまばらに立つ明るい所、今回の山行で一番の展望が得られた。
 
左の画像が「樹下の二人」を西側から眺めたところ、右は「樹下の二人」にあった標識。
湯船山、不老山周辺には岩田さんと言う、これらの山々に「萌え」な方がいらしゃる様で、この画像の様なマンガちっくな面白標識が至る所にあった。
「樹下の二人」と言えば、高村光太郎の「樹下の二人」であり、名付け親は高村光太郎の「樹下の二人」に感化された様であるが、この場所とはなんの関係もなさそうだ。 こじつけの変な歌が刻んであったが、かえって良くない。
だって、高村光太郎の「樹下の二人」は福島県の安達太良山、阿武隈川。ココとはなんも関係ないじゃん!!
右の画像の標識には「樹下の二人」改め、「蘇峰台」(そほうだい)とする、とあるが、正直もう名前なんてどうでも良い!変に格調高くしようとして、悪くしている!!
普通に展望台とかで良いと思う!
北アルプスの○×庭園とかもそうだけど、どっか他の土地のパクリみたいな名前はくれぐれも止めてほしい。
しかし、この場所はホント気持ちが良いですよ。それだけに変な名前にがっかり。

その他、下山途中、もう少しで不老橋という所に不老滝がある。

30m位の滝、林道のすぐ脇に落ちてます。静かで(単に人がいなかっただけ)良い場所ですよ。


今回の山行は天気、気温ともベストな条件だったが、季節柄、花粉がものすごかった。私は花粉症ではないけど花粉症の人はこの時期こういった山には近づけないと思う。
実際、土曜日だと言うのに、人にほとんど出会いませんでした。稜線にソロハイカーが一人いただけでした。
それゆえ、静かな山行が楽しめました。
脚ならしには丁度良い感じ。そしてこの時期は麓の集落では、桜と菜の花、鯉のぼりと春らしい風情に満ち溢れていて、気分が良かったです。

以上!!もどる

もどる