蒔絵盆「山法師」の制作過程

蒔絵を施した平成18年1月以降を中心に掲載しています(この前にボディの成型などに時間がかかっています)。

H.17.6.7
盆(山中漆器、ウレタン塗装、フェノール樹脂と木粉の成型品;木粉48%、29.8cm四方)を購入(めいてつエムザ、3675円)


<北國新聞文化センター蒔絵教室(9回目)>H.17.6.20
山法師のデザイン・・・盆の物を置く部分に図案が来ないよう、またスケッチをそのまま図案にするのではなく、自分で考えた図案を5つ考えてくるようにとのこと


<北國新聞文化センター蒔絵教室(10回目)>

図案を見て貰う。8案それぞれに指摘事項あるも、うち2案を描き直して持ってくるようにとのこと。
*卵殻の密な花びらはインパクトが強いので、粗な花びらより上に来るように。花びらの先と先がぶつかり合わないように、等々。
*卵殻のみを研ぎ出しその上に平蒔絵をしてもよいが、その場合は卵殻の高みと釣り合いをもたせるため、6〜8号粉などある程度、大きな粉を用いた方がよい。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(11回目)>
置き目が上手くいっていない。
盆の四隅中心に凹凸が目立ち静岡炭でもっと研ぐ必要がある。
盆の縁がまだガタガタ。
図案1に一部修正必要(片側の花をひとつ傾けること)。
ということであるが、持参の静岡炭は大きすぎるので、盆の四隅にペーパーを当て教室在庫の小さな静岡炭を磨き、炭の研ぎ面を盆の曲面に合わせたのち、その炭で四隅の凹凸を水研ぎする。
盆の側面は荒砥#120(#220では研ぎきれない)で水研ぎし、極力まっすぐにする。
*次回までに盆の凹凸を極力静岡炭で研ぐこと(どうしても凹凸が研ぎきれない場合は錆などで埋めるしかないとのこと)。また縁は荒砥#120で極力まっすぐにすること。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(12回目)>

ガラス板の上で赤砥之粉を箆でつぶし、水を混ぜ、箆でよく混ぜる(混ぜ方が足りないと「めっこ」になる)。その後ほぼ等量中国産生漆をガラス板に出し、箆で混ぜる(重量比でいうと砥の粉100に対し、生漆50〜55)。錆が出来たところで、盆の縁の凹部を錆で埋める。表面の凹部も一部錆で埋める。湿り風呂に入れたのち、もう一度出して来て(盆の縁の端のところが丸く痩せこんでいるので・・・見てもよく分からなかったが)、縁に2度目の錆付けをし、湿り風呂に入れる。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(13回目)>
ガラス板の上で錆を作り、表面の端(四辺)に錆付け。次いで箆を側面に当てはみ出した錆を取る(一度使った箆についた錆は落としてからまた器物に当てないと箆についた錆がまた器物についてしまう)。ロッカーで乾かす。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(15回目)>

裏などを中心に漆のくいつきが悪い部分がある。油などがついたまま綺麗に拭かずに塗った可能性もある。
8.1に漉した黒呂色漆(まだ固まっていなかった・・・蓋紙のサランラップの面は漆の面につけ、空気が入らないようにする)を箆でガラス板の上に出し、広重の赤毛半通し刷毛(一寸)を漆の上で早い速度で何回も往復させ洗い、箆で漆を突き出す。次いで表面を塗るが、まず箆で漆を渡した方がよいが、適当な箆がないので、刷毛で中央部から外側に向けて塗り漆を渡す。次いで刷毛を横に(盆の上から下まで)運び(漆を最初つけ過ぎたので、あまり刷毛に漆をつけずに刷毛を運び、ついた漆をガラス板の綺麗なところに捻りつけて落とす)、次いで縦に運び、引き続き横に運ぶ(45度から60度くらいの角度で・・・刷毛を寝かせるほど塗りが厚くなる)。続いて側面をあまり漆をつけずに刷毛でなぞり(45度くらいの角度で、次いでその横を逆向きに45度の角度で・・・といった風に四辺の側面を塗る。そして盆の裏を指でなぞり(またはティッシュで拭き)裏に漆がつかないようにする(つくと盛り上がってしまい、あとで大変)。盆の表面の四辺(隅)に刷毛を運ぶ(枕箆?)。大きなゴミをつまんで捨て、風呂に入れる。刷毛は油をガラス板の上に多めに出し、そこから少し油を手前に持って来て、刷毛を往復させ何回も洗い、箆で黒漆を突き出す(とすべきだが適当な箆がないので、樟脳油で刷毛先を洗う・・・簡略法?)。刷毛は綺麗な油につけ、しまっておく。塗り重ねるときは、よく油分などを拭いてから次の塗りにかかること。炭粉を使うのもよい(油分を吸い取る)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(16回目)>

前回の塗りは十分乾いていないという(塗る前に油などがついていると1週間たっても乾かないことがある)。表面の凹部を錆で埋め(盆が曲面になっているので先の丸い箆を使う)、湿り風呂に入れる。少し浮いているところがあり?(何が?)、後で処理が困難になるかもとのこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(18回目)>
表面を荒砥で研ぐ。中心部を除いて黒呂色漆を塗り、湿り風呂に入れる(S先生が塗ってくださる)。刷毛を漆で洗い、油で洗い、箆(良し悪しあり)で漆を突き出ししまう。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(20回目)>
盆の四隅や中央の刷毛目を
消すように静岡炭で水研ぎする(静岡炭をぺーパー#240などに当ててこすり、形を作る)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(21回目)>

表面に錆付け(この錆は、蒔絵山法師額の卵殻に摺り込んだ錆より、漆分を多くする。白すぎることなく黒すぎることもないように)・・・S先生がしてくださる。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(24回目)>
裏面のプラスチックのところへの漆の食いつきが悪いので、指で黒呂色漆を塗り込む。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(25回目)>

前回裏面のプラスチック(と木粉による成型品)にペーパーを当て、指で黒呂色漆を塗りつけておいたが、パラパラと剥れてくるなど漆のくいつきが極めて悪いので、本意ではないが、次回までにカシュー下地(カシューに砥の粉が入ったもの)を高野で買ってくるからそれを使用してみようとのこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(26回目)>

ガラス板の上で赤砥之粉を潰し、お猪口に入れた水を加えて練る。次いで中国産生漆をほぼ1:1の比で混ぜ(少し・・・3割くらいを・・・まず生漆と混ぜてから、また残りの生漆と混ぜるようにする)、錆を作る。盆の表面を荒砥で研いだ上で、錆付けしてゆく。裏返し茶碗の上に置き、裏面の上半分を錆付けし、湿り風呂に入れる(あまり厚くなり過ぎないように)。
カシュー下地は高野漆行にあるにはあったが1800円くらいで、使うのはほんの少しなので買わずに来たとのこと(S先生)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(27回目)>

荒砥などで錆を研ぐ。縁をまっすぐにする。
*次回一応刷毛と黒呂色漆を持参のこと(一回表面に塗りを入れる)

<北國新聞文化センター蒔絵教室(28回目)>
裏面の漆の食いつきの悪いところを錆で埋める。次いで表面を塗るため、盆の裏の中心に吸盤を貼り、手の指で挟んで持つ。その前に刷毛に油がかなりついているので、まず樟脳油で洗い、次いで黒呂色漆でガラス板の上10cmほどの間を往復させるようにして洗う(このとき箆で漆を伸ばしてみると細かいゴミがあるのがわかる)。引き続きまず、箆で表面の中心部に黒呂色漆を渡し(
最初から刷毛で全て塗ろうとするとゴミなども出やすい)、次いで刷毛で中心部から周辺部へ向かって放射状に塗る(このとき刷毛を入れる角度に注意。漆が盆の端に溜らないよう盆の端で刷毛を止めない)。引き続き漆をつけずに表面の上を縦に順番に刷毛を運び(隣の刷毛筋と半分重なるように)、次に横に順番に刷毛を運ぶ。
結局、刷毛筋と刷毛筋の間に漆が溜ってしまうことや、ゴミが多いことから、S先生が塗り直す(糸くずみたいなゴミは上から落ちて来たゴミ、粒のようなゴミは刷毛から出たゴミが多いが、今回のゴミはかなり前に漉した黒呂色漆にもゴミが混じっていたのだろうということで、余った漆は茶碗に戻し、次回塗るときは漉し直すことにする)。
*ガラス板の上の油や刷毛を洗うのに使った漆は箆でガラス板の右上へ除けておく。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(29回目)>

前回塗った表面を静岡炭で水研ぎ、刷毛目を消す(小中研ぎ)。細かいブツブツも静岡炭で研いで消し
(盆の下にはタオルを敷くこと・・・裏面の角を傷ませないためと机を炭で汚さないため)、水洗いする。その後裏面の前回錆付けした凹部(漆の接着が悪い部分)にもう一度錆付けし、表面を下にして、風呂の中に置く。

次回(2006年1月16日)までに置き目の紙に盆の図案を転写してくること(ザラザラな方に鉛筆で描き、ツルツルな方から漆でなぞる)。鶉の卵殻をたくさん用意してくること。静岡炭の柔らかめのを購入してくること(表面を研ぐには静岡炭の形を合わさなければならない・・・初めはペーパー#220くらいで形を合わせ、あとは炭がもったいないのでペーパー#800くらいで合わす)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(30回目)>H.18.1.16
(裏面)錆で埋めたところを中砥で水研ぎする。蒔絵の作業終了後、錆で埋めたところに黄軸鶴書き筆で黒呂色漆を塗る。その後塗った部分の周辺部を指で触り、周りとの段差をなくす。
(表面)赤軸根朱替筆で絵漆を使い、置き目紙のツルツルな方から図案をなぞり、鯨箆で盆に転写する(鯨箆は倒し気味に持ち、盆の内側から外側へと運ぶと紙が破れにくい?とにかく転写がしやすい)。余分についた漆はリグロインを含ませたテイッシュペーパーで拭き取る。
置き目の後、中心部の花の部分に黒呂色漆で金平目12号を貼ってゆく(上に来る花は強調されるように中心部を豪華にし・・・金平目をたくさん貼る・・・下に来る花の中心部は控えめにする)。蒔絵のあと、ついて欲しくないところについた黒漆をリグロインを含ませたテイッシュペーパーで拭き取ったのち、湿り風呂に入れる。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(31回目)>
一番左の花から卵殻を貼り始める(作業手順としてはその方が作業がしやすい。また順序としては上に来る「がく」を先に貼り、下に来る「がく」との境目は蒔絵の書き割りのようにする)。黒呂色漆を地塗りし、4枚の「がく」のうち3枚まで貼る。
*デザインカッターは卵殻のはみ出た部分を切るだけとは限らず、時と場合によっては(置き目の範囲からはみ出た)卵殻片を中へ押し込むのに使ってもよい。
*1枚「がく」を貼るごとに、周囲をリグロインをつけたティッシュでよく拭き掃除する。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(32回目)>
一番左端の花の残った「がく」1枚と中央(左右の端からそれぞれ4番目)の花の「がく」2枚、計3枚に黒呂色漆で卵殻を貼る。
*中心になる(上に来る?)花、すなわち左右の端の花と中央の花を先に貼り、脇役の花は後に貼る。中心になる花3つは卵殻を出来るだけ密に貼ること。
*1回に3枚「がく」を貼るとすると、全部の花の卵殻を貼り終えるまで、あと最低2回は必要
*「がく」の縁の線ははっきりと出し(ぼやけた感じにしない)、歯抜けのようになっているところは小さな卵殻片をあてがい、飛び出た部分をデザインカッターで切る。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(33回目)>
中央の花の「がく」2枚と、右端の花の「がく」4枚のうち3枚、計5枚に黒呂色
漆を地塗りし、鶉の卵殻を貼る。
*縁が歯抜けのようになっているときは、卵殻で必ず埋めること。
*卵殻はあまり細かく割り過ぎないように。但し細かい部分はあってもよい。
*蒔絵が終わったら、リグロインを含ませたテイッシュペーパーで回りを掃除するが、貼った卵殻を引っ掛けないように十分注意のこと


<北國新聞文化センター蒔絵教室(34回目)>
まず右端の花の残った「がく」1枚に卵殻を貼る(これで主役の花は終了)。次いで中央の花の左の花(左から3番目の花)の「がく」4枚を貼る(中央の花から離れた「がく」2枚は密に、その隣の(中央寄りの)「がく」1枚はややぼかして貼り、中央の花に接した「がく」は接している部分を少しぼかす)。引き続き中央の花の右の花(右から3番目の花)の「がく」1枚を貼る(本日は以上計6枚の「がく」を貼る)。
*卵殻の花はインパクトが強いので、金蒔絵の花の上に来るようにすること。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(35回目)>
自宅で切っていった夜光貝の切片は大きすぎる(0.5cm四方と大きく置き目に合っていない)ため、定規を当て、針で夜光貝を0.2cm四方くらいの大きさに切り直し、切った正方形の切片を盆の上に並べる。次いで金の切金を切る。まず切出で金の板金を縦に押し切り(これは自分では出来ず、S先生がやってくださる)、次いで切った切片をデザインカッターで3つに押し切り、計30くらいの正方形の切片を作る(この後、ごま砥で切金を平らにする作業があるが、それは次回・・・ごま砥は要するに堅い砥石ならばよい)。
*針は太いと切り易いが貝の縁がガタガタになる。細いとガタガタにはなりにくいが切りにくい。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(36回目)>
前回切った夜光貝を黒呂色漆で貼る。

前回切った金の切金を貼る。
1)まずガラス板の上で切金を表と裏からごま砥で叩き、平坦にする。
2)黒呂色漆を地塗りした後、30分程度(息がかかる程度まで)湿り風呂に入れ、その後切金を貼る(金属を貼るときはこの工程が必須。金属は剥れ易い!貝では小さいものはこの工程は不要)。
3)やなぎの箸の先を斜めに切ったものを作り(本日はないので竹の箸の先を斜めに切り代用)切金を貼ってゆく(先の尖ったものでは切金が傷つく恐れあり)。また貼るときは切金を強く押さえないこと(切金がへこむ)。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(37回目)>
ガラス板の上で錆を作り、卵殻の隙間、縁に摺り込む(卵殻の周りに残った錆はなるべく卵殻の方へ集め、黒塗り面に残さない。卵殻の上にもなるべく残さない)。
黒呂色漆にリグロインを混ぜ、地塗り刷毛で貝と切金を固める。縦に刷毛を運んだのち、横に運び塗りむらをなくし、最後は塗ったところと塗ってないところの境界を母指で押さえておく。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(38回目)>
夜光貝と切金を四隅から錆でくくる。ペーパー#600を小さく切り折りたたんで水をつけ、卵殻の上の錆を落としてゆく(今日は荒研ぎ程度)。この作業で卵殻が剥れた箇所が2つできたため、黒呂色漆で貼り直す。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(39回目)>
ペーパー#600を小さくちぎり、折りたたんで水をつけ、卵殻の隙間の錆を出す。凹部に入って錆が出てこないところは、デザインカッターで掘り出し、その後ペーパーを当てる。「がく」の縁なども綺麗に錆を落とす。3か所ほど卵殻を研ぎ破ってしまったが、補修はすべて錆を出してからとのこと。
*今日中にせめて卵殻の研ぎ出しが終わるかと思っていたが、まだまだ黒いところで研ぎ出す余地のあるところがあるとのこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(40回目)>
卵殻の黒っぽいところ(錆か黒漆か分からないが)はデザインカッター(少し傾けて使う)もしくはペーパー#600を使ってとにかく真っ白にすること!その際研ぎ破ったところはあとで卵殻を貼り直し繕うが、とにかく先に卵殻の錆出しを徹底すること(この作業のため盆−9は再度自宅へ持ち帰ることになった)。

*卵殻の錆出しの仕方・・・デザインカッターを傾き加減に卵殻に当て、少し削ったあと、ペーパー#600を当てる。瓦屋根のように整然と並んでいる卵殻の場合は、平べったくペーパーを当てて構わないが、大きな卵殻や細かい卵殻が混ざっていて、錆が入り込んでいる場合は小さく切ったペーパーをきちんと折ってその角を当てる。

卵殻の錆出しを自宅でやることになったので、貝と切金の研ぎ出しを行う。細長い錫金貝を2枚切金の列の左右に置き(塗り面を保護する役目)、錫金貝の上から小さく切った静岡炭で金の切金を研いでゆく。引き続きデザインカッターで(貝に比べ切金の場合は特に)慎重に注意しながら、切金の上の漆(錆)を落とす(切金の凹部に黒漆がたまっているようなのを強引にデザインカッターで落とそうとすると切金に傷がついてしまう)。ついで夜光貝の列の左右に同様に保護のため錫金貝を置き、小さく切った静岡炭で貝の上の漆を落とす。引き続きデザインカッターをやや斜め(傾き加減)にし貝の上の漆を落としてゆく(デザインカッターを傾けると貝に毛彫りのような傷がつきにくい。卵殻を研ぎ出す場合も同様)。最後にクリスタル砥石#2000を小さく切ったもので貝と切金の上を研ぐ(貝と切金の部分は詳しくは次回吟味する)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(41回目)>
卵殻の錆出しがかなり不十分!とのことで、デザインカッターとペーパー#600(水をつける)を使い、錆出しを行う。本日1日でかなり白くなるも、ペーパー#600で卵殻を研ごうとして、塗り面を研いでしまう!(凹部が出来てしまったので、次回錆で埋める。)
*濃い錆のところはデザインカッターで落とし、薄い錆(汚れ)になったらペーパー#600で削る。
*次回切金の角が落ちてしまったもの1個を貼り直す。
*これだけ研ぎ出しの際に卵殻が剥れるのは卵の薄皮が残っているのではないか?ということで、次回S先生が準備した鶉の卵殻を卵1個の半分だけ持ってきてくださるとのこと

<北國新聞文化センター蒔絵教室(42回目)>
下に散らした切金のうち、縁が欠けた切片を取り外し、カッターで下の漆を剥してから、もう一度黒呂色漆を地塗りし、上から塗れティッシュを被せ30分ほど置く。白い息がかかる程度になったときに切金を貼る(切り金は「ごま砥」で表裏から叩いて平坦にしておく。息が完全に白っぽくなったら、漆が乾き過ぎということ)。貼った面が曲面(刳り物)なので、貼ったあと消しゴムなどで押さえておく。

卵殻の欠けた部分に黒呂色漆で卵殻片(S先生が持って来てくださったもの)を貼ってゆく。


一番左端の花の上のペーパー#600で研いでしまった塗り面の凹部を錆で埋める(砥の粉に水を混ぜた固さは「耳たぶ」程度)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(43回目)>
卵殻の隙間に下の卵殻と重ならないようにして、卵殻片を黒呂色漆で貼ってゆく。前回貼り直した切金の部分(1箇所)をリグロインで薄めた黒呂色漆で固める。最後に強い湿りに入れる。
*下の卵殻と重ならないようにというのが予想外に難しく、ほとんどS先生に作業して貰っている状態。
*卵殻の補修は一応本日で終了とし、次回に錆か白漆?で固める(固め方はS先生が次回までに考えてくるので、次回はともかく生漆を持参のこと)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(44回目)>
ペーパー#600による錆の研ぎ出しの際に卵殻が剥れたところに(そもそもこんなにたくさん剥れること自体がおかしい・・・卵殻の裏に薄皮がついていたとかならありうるが)新たに補修し貼り直した卵殻の部分が触ってみると飛び出ているので、その部分だけ指に錆をつけて塗るようにして錆で埋め、固める(次回の研ぎ出しが楽になるように、塗ったあと別の指で錆を取り除くなどして極力薄く塗る)。塗り面を削ってしまった凹部にも念のためもう一度錆付けをし、湿り風呂に入れる。
(19:10には終わる)

<北國新聞文化センター蒔絵教室(45回目)>
(卵殻が)剥れた部分を補修(つくろい)したところの新しい卵殻が飛び出ているので、ペーパー#600を小さくちぎり、折って、飛び出ている部分を削る(水研ぎ=手ぬぐいを水で濡らし、それで卵殻を拭き、指で触り感触を確かめながらペーパーで研ぐ)。次いで削った周囲の錆をペーパーの角で落とす(以上の作業を途中まで行う)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(46回目)>
(前回の続き)(卵殻が)剥れた部分を補修(つくろい)したところの新しい卵殻が飛び出ているので、ペーパー#600を小さくちぎり、折って、飛び出ている部分を削る(水研ぎ=手ぬぐいを水で濡らし、それで卵殻を拭き、指で触り感触を確かめながらペーパーで研ぐ)。
次いで、右から3番目の花の卵殻が抜けているところに黒呂色漆で卵殻片を貼る(ここだけ目立つので補修する)。
引き続き、塗り面を研ぎ下げて凹ませてしまって錆で埋めたところ(3箇所)を合成砥#800(S先生持参)で平らに研ぎ、研いだところに黄軸鶴書き筆で黒呂色漆を塗る(塗った部分の周辺の境界部を指で押さえて段差をなくす)。以上の工程の後、湿り風呂に入れる(20:05には終了)。
*次回は黒呂色漆を塗ったところ?をペーパー(#600)で研ぐ、卵殻片を貼ったところを固めるなど。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(47回目)>
前回、黄軸鶴書き筆で黒呂色漆を塗ったところ(乾いている)に静岡炭(ごく小さいもの)を当て炭の形をペーパーで合わせながら静岡炭で研ぎ、周囲の塗り面との境界を目立たなくする。
次いで錆をごく少量作り、前回卵殻片を貼ったところに塗り、しばらく湿りに置いておく。
*次回までにS先生が上塗り(返しを取りながら)をしてきてくださる予定。次回は少しずつ研ぎ出し。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(48回目)>
デザインカッターで卵殻(マスキングゾルを被せた上から上塗りしてある)と夜光貝の上の黒呂色漆を落とす(卵殻の方はマスキングゾルも一緒にデザインカッターで落とす。上塗り面を傷つけないように!)。次いでマスキングゾルを被っていたため漆を被っていなかった中心部の金平目の花に黄軸鶴書き筆で黒呂色漆(漉す)を薄く塗り(卵殻の方に少し被るように塗る)、風呂に入れる。
*上塗りの代金(手間賃?)1000円をS先生に払う。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(49回目)>
卵殻の中心の花を表す金平目(前回黒漆で固めた)を合成砥#2000で(一部デザインカッターも使い)研ぎ出す。
下に散らした切金と夜光貝の上を合成砥#2000で磨く(被っている黒漆を落とすためと切金では切片を平らにする意味も)。
静岡炭で蒔絵以外の部分の上塗り面を刷毛筋が少し途切れる程度まで水研ぎする(途中まで。残りは次回)。
*静岡炭による研ぎは一箇所に集中させず、全体をまんべんなく研ぐようにする。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(50回目)>
上塗り面の前回研いでいなかった部分を静岡炭で水研ぎする。次いで蝋色炭で静岡炭の炭足などを消してゆく(途中まで)。
*静岡炭の形を作るのはペーパー#600で、蝋色炭の形を作るのはペーパー#800で。
*蝋色炭の研ぎは静岡炭のように塗り面の大部分を一気に研ぐような研ぎ方でなく、区画ごとに丁寧にやってゆく。水研ぎしたら、その都度テイッシュペーパーで拭き、研ぎ面の状態を確かめながら研ぐこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(51回目)>
蝋色炭の形をペーパー#800で合わせながら、上塗り面を水研ぎして刷毛筋や斑点など(S先生いわく「チラチラ」)を消してゆく(蒔絵の際を中心に行う)。
*高野漆行で買った蝋色炭は固いので本日は使わず(鋸でもなかなか切れない。「炭は当たり外れがある」とのこと)。
*次回は合成砥で刷毛筋がわずかに残っているのをより綺麗に取る。あと2回くらいで胴摺りに行けるだろうとのこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(52回目)>
(前回の続き)ペーパー#800で炭の形を合わせながら、蝋色炭(ちしゃ炭)で蒔絵の際などを中心に水研ぎし、斑点など(S先生いわくチラチラ)を消す(消しておかないと後で斑点の跡が残る)。次いで合成砥#2000で夜光貝と金の切金の上(周辺)を水研ぎする。引き続きペーパー#800で合成砥の形を合わせながら、合成砥#2000で盆の中心付近を水研ぎする。
*次回は胴摺り。胴摺りが上手くいけば金蒔絵の花(左右からそれぞれ2番目の花)の平蒔絵の作業に入る。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(53回目)>
残っていた斑点(チラチラ)を蝋色炭で研いで取る。次いでガラス板の上で赤砥之粉と油を混ぜ(箆を使う)、油砥粉を作る。油砥粉を脱脂綿に付け、盆の表面を胴摺りする(特に卵殻の周囲を重点的に)。
*胴摺りの際は、油砥粉を脱脂綿で渡す。胴摺り後は何もついていない脱脂綿で油砥粉を拭き取り、その後、何も混ぜてない赤砥之粉をまぶして渡し油分を取る。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(54回目)>
蝋色炭で蒔絵の際の塗り面を研ぎ平坦にする(しかし研ぎすぎてその箇所は研ぎ破ってしまう)。引き続いて油砥粉を作り、盆の表面を胴摺り。胴摺りで傷が取れないところは蝋色炭や合成砥#2000で研いで傷を取る。結局傷がどうしても残るので?、盆を台所洗剤で洗い、ふきんできれいに水気を取ったのち、黒呂色漆と生漆を混ぜて、呂瀬漆を作り、漉した呂瀬漆で盆の表面を摺り漆。渡した呂瀬漆をきれいに拭き取り湿り風呂に入れる。
*胴摺りは力を入れてやること。表面を撫でているような胴摺りでは傷は取れない。
*胴摺りのあとは必ず乾いた赤砥之粉を脱脂綿で渡して油っ気を取り、胴摺りの成果(傷の残り具合)を確かめること。
*作業の際は、盆の下にタオルなどを敷いて行い、裏面に傷がつかないようにすること。
*次回は胴摺りの続き。刳り物なので炭が当てられずどうしても傷が残り易い。盆の下の方(貝や切金の下辺り)も胴摺りが全然出来ていない。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(55回目)>
前回呂瀬漆で摺り漆をした盆の中央部分を合成砥#2000で研ぐ(中央全面にわたって1時間くらいかけて研ぐ)。次いで油砥粉を脱脂綿につけ盆の表面の胴摺り。念入りにやって最後に台所洗剤で洗う。
*胴摺りのあとは乾いた赤砥之粉を脱脂綿につけて渡してみないと胴摺りの効果はわからない。
*次回は置き目(置き目の前に少し胴摺りの仕上げをするかも知れない)。置き目の紙の図案を一回漆でなぞってあるので、別の紙に図案を転写してから置き目を行う。粉蒔きまでは難しいと思うが、持参の丸粉7号の量でほぼ足りるのではないかとのこと。
*盆の裏面の凹部は普通に蝋色をあげるのは難しいので「変わり塗り」にするとのこと(表面が仕上がってから裏面をやる)。 

<北國新聞文化センター蒔絵教室(56回目)>
図案全体を描いた大きな置き目の紙(一度絵漆でなぞってある)とは別に小さめの置き目用紙を用意し、鉛筆で花の図案の部分を(卵殻の花も含めて)新しい紙に転写する(置き目用紙のザラザラしている方に鉛筆で描く)。この際、葉の形を元の図案とは少し変える。赤軸の根朱替筆で置き目用紙のツルツルしている方から絵漆(置き目に使う絵漆はガラス板の上に少量出し樟脳と樟脳油を少し混ぜる)を使い図案をなぞり、鯨箆で盆の塗り面に転写、羽根でチタニウムをまぶす(以上で置き目終了)。
引き続き左から2番目の花を黒呂色漆で地塗りし(暈すには黒呂色漆で地塗りした方がよい)、金丸粉7号を蒔き詰める。結局暈すことはできなかったが、そのまま湿り風呂に入れる。
*置き目のときは、筆の先をほんの少し使うだけでよい。漆はあまりつけすぎないように。線はなるべく細く描く。
*蒔絵筆を洗う時は、ガラス板の上で(テイッシュペーパーの上で洗うとゴミが筆に入るなどしてよくない)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(57回目)>
右から2番目の花を黄軸鶴書き筆を用いて黒呂色漆で地塗りし、粉筒で金丸粉7号を蒔く(毛房で払う)。引き続いて葉の部分を(赤軸の根朱替筆が使いにくいため)ぺんてる社製の蒔絵筆を用いて黒呂色漆で地描きし、粉筒で金丸粉7号を蒔き、毛房で払い、湿り風呂に入れる。
*筆と他の道具は別々の箱にしまう(筆を洗った油で他の道具を汚さないため)。筆箱がなければ紙箱でもよい。研ぎ炭なども出来れば別のケースに入れる(S先生)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(58回目)>
「きど」「針きど」で金蒔絵の形を整える(小一時間行う)。その後加藤うるし塗料店の日本産梨子地漆を少量ガラス板の上に出し、樟脳、樟脳油を混ぜ(樟脳油はごく少量)、漉し紙で漉す。黄軸鶴書き筆で金蒔絵の上に漉した日本産梨子地漆を塗ってゆき(粉固め)、最後に塗った梨子地漆の上から旭化成のサランラップで押さえて、湿り風呂に入れる。
*粉固めのときは、金蒔絵から極力はみ出さないように梨子地漆を塗ること。

*加藤うるし塗料店の日本産梨子地漆は乾きが早い。高野漆行のは遅い(高野の日本産梨子地漆に加藤さんの日本産梨子地漆を混ぜるのも一法??・・・S先生の話)
*次回は粉の研ぎ、胴摺りなど。胴摺りで不十分な場合は合成砥#2000などで研ぐかも知れない。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(59回目)>
(前回粉固めした)金蒔絵の部分をペーパー#800で形を合わせた合成砥#2000で研ぎ、金を光らせる(金粉の研ぎ)。
*午後7時半までには終わる。次回は胴摺り。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(60回目)>
蒔絵の周辺を中心に脱脂綿に油砥粉をつけ(力を入れて)丹念に胴摺り。その後胴摺りの足りないところに更に胴摺りを加えたのち台所洗剤で洗い、摺り漆1回目、湿り風呂に入れる(詳細は省略)。
*摺り漆をする面に極力手の油などをつけないように。どうしてもついた油の跡には赤砥之粉をまぶし油っ気を取る。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(61回目)>
超微粒子コンパウンドを少量テイッシュペーパーの上に出し、大きめの脱脂綿に少量つけて摺り跡を円を描くように磨いて摺り漆を落としてゆく。その後何もついていない脱脂綿で拭いて、摺り落としの具合を確認する。引き続いて手に超微粒子コンパウンドを少量つけ、手で磨いて更に摺り落とす(ここまで念入りに小一時間行う)。次いで台所洗剤で盆の表面を洗い、摺り漆2回目、湿り風呂に入れる。

*摺り漆を拭き取るテイッシュペーパーは2枚(したがって4枚)重ねて2回(3回?)折ったものを使う。  
*高野(漆行)の中国産生漆は乾きが早い(湿りに入れると早いと2時間で乾く)。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(62回目)>
脱脂綿に超微粒子コンパウンドを少量つけ(超微粒子コンパウンドはサランラップを敷いた上にチューブから出しておく)、円を描くように塗り面を磨き摺り落とす。時々何もついていない脱脂綿で拭いて、摺り落としの具合を見ながらやる(摺り跡が見えなくなるまで1時間強行う・・・摺り漆の後2週間経っているので、摺り落としにくい)。台所洗剤で表面を洗い、乾いた手ぬぐいで拭いた後、3回目の摺り漆を行って(摺り漆の際は吸盤をつけて盆を持つ)、湿り風呂に入れる。
*表面の艶上げが終わったら裏面に移るが、裏面は豆腐(蛋白質なら卵など他のものでもよいが・・・)を混ぜた漆をポンポンと叩くようにつける変わり塗りを行う予定。



<北國新聞文化センター蒔絵教室(63回目)>

まず脱脂綿にノンシリコンコンパウンドをつけ、大まかに摺り落とし。あとは手指にコンパウンドを少量つけ手で摺り落とす(1時間以上にわたり手指で磨く)。その後4回目の摺り漆の予定であったが、盆を台所洗剤で洗ったところ磨き足りない箇所が見つかったので、今日は摺り漆はせずに、盆をロッカーにしまっておく。
*次回は磨き足りなかったところをノンシリコンコンパウンドで磨く(すぐ終わる見込み)。その後摺り漆の予定だが、時間が余ると思われるので、ペーパー#600ないし#800で裏面を磨く作業も行う。
*摺り落としが上手くいくと黒くなる。摺り落としをやりすぎると白くなる。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(64回目)>
表面の摺り落としが不十分だったところを中心に、ノンシリコンコンパウンドを手指につけ摺り落とし。次いで裏面をペーパー#800で軽く水研ぎする。表裏ともに洗い(表は洗剤をつけて)、水分を拭き取る。引き続き生漆を漉し、表面を摺り渡し(4回目)、湿り風呂に入れる。
*次回は表面を摺り落とし。次々回、豆腐を混ぜた漆で裏面を変わり塗りする。
*午後7時40分には終わる。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(65回目)>
ノンシリコンコンパウンドを少量つけ、(脱脂綿は使わず)手指で摺り落とし(2時間余りかけて行う)。時々ティッシュペーパーでコンパウンドを拭き取り摺り落としの具合を確かめる。最後に未使用のティッシュペーパーで指紋を拭き取り、ロッカーにしまっておく(すぐには洗わない方がよい)。
*次回は絞漆による変わり塗り(裏面)。豆腐と黒呂色漆を用意のこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(66回目)>
盆の裏面と側面の絞漆の食いつきが悪いと思われるところをペーパー#800で磨く。その後一度盆を水洗いし、水分を拭き取る。次いで大きなガラス板の上で黒呂色漆(新しい方)を漉し、豆腐を少しずつ混ぜて箆で練りながら絞漆を作る。引き続きスポンジを鋏で小さく切り、絞漆をつけて、裏面、側面に叩きつけるように塗ってゆく(盆に吸盤をつけて左手で持ちながら行う)。最後にティッシュペーパーにリグロインをつけて表面に回った漆を拭き取る(リグロインを含ませたティッシュペーパーに絞漆がつかなくなるまで繰り返す・・・かなり表面に回っていた)。盆は空風呂に入れて絞漆を乾かす。
*次回は表面の掃除などが必要かも知れないが、あまり仕事はないとのこと。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(67回目)>H.18.12.18
盆を水洗い(表は洗剤をつけて)の後、ノンシリコンコンパウンドを指につけ、表面の漆がこびりついている部分の漆をコンパウンドで落とす。

<北國新聞文化センター蒔絵教室(68回目)>
66回目の際の「ティッシュペーパーにリグロインをつけて表面に回った漆を拭き取る」作業のために、盆の表面の四隅の摺り漆がわずかに落ちていたので、もう一度表面の摺り漆を行う。まず石鹸(台所洗剤?)で表面を水洗いし、乾いたふきんで水分を拭き取る。次いで生漆を漉し、脱脂綿で表面全体に摺り渡し、ティッシュペーパーで拭き取り、湿り風呂に入れる。


<北國新聞文化センター蒔絵教室(69回目)>H.19.1.22
ノンシリコンコンパウンドを手指につけ、摺り落とし(完成とする)。



                      
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