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盲目の内相、スキャンダルで辞任(2004年12月27日)

英国でキツネ狩り禁止法が成立(2004年12月7日)

地域政府創設に8割が「ノー」  イングランドの地域政府誕生はおあずけに(2004年11月14日)



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政府が移民・難民規制案発表 低熟練労働者の永住は不可能に

【2005年2月9日】クラーク内相は2月7日、外国人労働者への労働許可証発行にポイント制を採用することなどを含む新たな移民・難民規制案を発表した。
 主な内容は、労働許可証と学生ビザ発給対象者をポイント制で4グループに分ける。ポイントは労働経験や職種などによって与えられ、第1グループは医師や技術者、情報技術(IT)や金融の専門家などの高熟練技術者。第2グループは一定の技能を必要とする職種で、教師や看護婦など。第3グループはホテルなどサービス業や農園、工場などで働く低熟練技術者、第4グループは学生およびスポーツ選手など特別な職種。
 永住権を申請できるのは第1、2グループのみで、第3、4グループは滞在期限が切れたら帰国することが義務付けられる。永住権取得には英語と英国に関するテストに合格する必要がある。これまではフルタイムで4年働けば永住権申請可能だったのが5年となる。
 特定の国の出身であるなどの一定のカテゴリーに入る移民は、政府に「保証金」を払い、帰国した場合のみ返金される。労働許可証や学生ビザの申請が一度却下された場合、再審査の請求はできなくなる。不法就労者の移民を雇っている雇用主は、1ケースにつき2000ポンドの罰金を科される。また、ビザ申請者はすべて指紋押捺を求められる。
 難民は、難民申請が承認されてもすぐには永住権が与えられず、5年間の滞在権が下りるのみとなる。5年後に政府が、難民の母国が安全な状態であると判断した場合、永住権は与えられず、帰国しなければならない。難民申請が却下された者の一時収容施設を300ヶ所増設するほか、難民申請の処理迅速化をさらに進め、国境警備を強化する。2005年末までに、国内での難民認定申請の却下件数より、難民申請を却下され強制送還となった者の数が上回るようにする。
 英国では、移民・難民の流入規制強化を訴える右派政党が一定の支持を集める中、保守党も先月末、移民の年間受入数制限を柱に据えた規制案を発表。政府案もこれまでになく厳しいものとなり、移民・難民問題が今年5月にも予想される総選挙の争点となることは間違いなさそうだ。
 内相は、具体的な導入のタイムテーブルなどは示さなかったが、労働許可証および学生ビザ発給対象者に適用されるポイント制は「遅くというより早く」実施すると述べており、今後の動きが注目される。



グアンタナモの元収容者、政府を告訴へ  MI6が尋問行う


【2005年2月7日】テロ容疑で収容されていたキューバのグアンタナモ米軍基地から先月末に釈放され、英国に帰国した4人の英国籍男性のうち1人が、同基地に収監される過程で対外情報機関、秘密情報局(通称MI6)が大きく関わったとして、政府を告訴する構えであることが分かった。2月6日付「オブザーバー」紙が報じた。
 男性は英国とザンビアの二重国籍を持つロンドン出身の32歳。同紙とのインタビューで語ったところによると、イスラム教を学ぶため2000年からパキスタンとアフガニスタンに滞在しており、親戚を訪問していたザンビアで2002年3月、逮捕された。尋問にはMI6の諜報員と名乗る男も加わったが、この「諜報員」はアフガニスタンの洞窟で見つかったとして、男性が以前に紛失していた英国のパスポートとアルカイダが標的としていたユダヤ人団体のリスト、手書きの武装攻撃マニュアルを男性に見せた。男性はこれら2つの書類との関連を強く否定したが聞き入れられず、数日後、グアンタナモ基地に送られた。
 男性の弁護士は同紙に対し、逮捕と拘留、同基地での収監は英国法やザンビア法、国際法のいずれにも違反していると主張、英政府を告訴する構えであると述べている。一方クラーク内相は6日、BBCのテレビ番組で、重要なのは国の安全であり、マスコミの報道は十分な情報に基づいていないなどと述べ、この件に関して調査を行う意志はないことを明らかにした。
 男性はグアンタナモで米兵からたびたび虐待され、激しい暴行を受けたり下着一枚で金属の箱に入れられるなどした。手足を鎖などでつながれたまま何時間も尋問を受けたほか、自分の尿を浸したモップで体を拭かれたこともあったという。
 先月末に釈放された4人のうち、マスコミのインタビューを受けたのはこれが初めて。



最貧国債務100%削減を支持  ロンドンで開催のG7

【2005年2月7日】ブラウン財務相は2月5日、ロンドンで4日から2日間の日程で開かれていた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)終了後の記者会見で、G7の7カ国が最貧国向け債務を最大100%削減することを支持したと明らかにした。
 議長国英国は、アフリカの最貧国支援を会議の最重要テーマの一つに位置づけていた。同相は、「我々は、重債務国(HIPC)向けのすべての多国間債務を最大100%削減する用意がある」「今回の会議は『債務100%削減会議』として記憶されるだろう」と述べ、債務免除における協議の成功を強調した。
 しかし、同相が最貧国支援策「アフリカ版マーシャル・プラン」の中で提唱している新たな援助資金調達制度「国際金融ファシリティー(IFF)」の創設については、米国などの支持を得られず合意はまとまらなかった。IFFは、富裕国が2015年までに、金融市場での債権発行により年間500億ドルの支援資金を調達するというもの。独仏伊は支持を表明しているが、体調不良のスノー米財務長官の代理で出席したテーラー米財務次官は「IFFは米国にとって機能しないし、米国はIFFを必要としていない」などと述べ、構想不支持の姿勢を示した。
 また5日発表されたG7共同声明では、国際通貨基金(IMF)が金準備を売却し、債務削減の資金源に充てるという英国の提案をIMFが検討することが明らかにされた。しかし同案に対しても同米財務次官は5日、報道陣に対し「金売却が必要とは思わない」と発言、反対の立場を明らかにしている。
 最貧国支援問題については、7月にスコットランド・グレンイーグルスで開かれるサミット(主要国8カ国首脳会議)でも引き続き最重要課題として話し合いが続けられる。議長は英国が務める。


 

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