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盲目の内相、スキャンダルで辞任(2004年12月27日)

英国でキツネ狩り禁止法が成立(2004年12月7日)

地域政府創設に8割が「ノー」  イングランドの地域政府誕生はおあずけに(2004年11月14日)



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「ナチ王子」に非難の嵐


1月13日付「サン」紙に掲載された、かぎ十字の腕章を着けたヘンリー王子

【2005年1月14日】チャールズ皇太子の次男、ヘンリー王子(20)がナチスの制服姿の写真をタブロイド紙に掲載された問題で、王子に対する批判は止む気配を見せていない。母親である故ダイアナ元妃の遺志を継いでチャリティ活動を行うなど、不良少年的イメージを払拭しようとしていた矢先だったが、「問題児」のレッテルは当分はがれそうにない。
 ヘンリー王子は、1月13日付「サン」紙で、ナチスの制服にかぎ十字の腕章を着けている姿の写真を暴露された。写真は先週土曜日、王子の友人の仮装パーティーで撮影されたものだった。
 王子は掲載紙の発売前日、皇太子の公邸であるクラレンスハウスを通して謝罪声明を発表したが、公の場で自ら口頭で謝罪すべきとの声が各方面からあがっている。ユダヤ人であり祖母がナチスの収容所で死亡した保守党のハワード党首はBBCのラジオ番組で、「どれほど罪を悔いているか聞かせてほしい」と述べ、事件の重大性を強調した。
 またユダヤ人の人権擁護団体は王子に対し、今月27日にポーランドのアウシュビッツで行われるアウシュビッツ収容所解放60周年記念の記念式典に出席し、ナチスの残虐行為の結果を自らの目で確かめるよう訴えている。さらに、王子が今年5月から学ぶ予定になっているサンドハースト陸軍士官学校への入学申請を取り下げるべきとの意見も聞かれるほか、チャールズ皇太子の監督能力を問う声もあがっており、波紋は続きそうだ。
 エリザベス女王は近く、アウシュビッツ解放60周年を記念して、ナチスの強制収容所の生存者であるユダヤ人と、ユダヤ人を解放した英軍の元軍人を招いてセント・ジェームズ宮殿でレセプションを行う。前述の記念式典にはヘンリー王子の叔父にあたるエドワード王子が出席する。


イスラム教徒に「国旗振るな」  犠牲祭祝祭でロンドン西部

【2005年1月14日】BBCなどの報道によると、ロンドン西部の警察がこのほど、人種差別に基づく暴力事件などを防ぐため、今月末に行われるイスラム教の祝祭行事で、参加者が出身国などの国旗を振ることを事実上、禁止した。イスラム教徒の住民からは強い反発の声が上がっている。
 ロンドン警視庁のイーリング区警察が、サウスオール(Southall)地区を対象に、1月21、22日に行われるイスラム教の行事「犠牲祭」の祝祭で、自動車のクラクションを鳴らしたり、大きな音で音楽をかけることのほか、国旗を振ることも控えるよう呼びかけている。国旗を振るのをやめるよう注意されても従わなかった場合、国旗を没収されたり、逮捕される場合もあるという。犠牲祭はイスラム暦の重要な行事で、イスラム教徒の多い同地区では毎年、にぎやかにお祝いをする人々の姿が数多く見られる。
 この措置に対しては、英国ムスリム協会が「法的根拠がない」と反発しているほか、同地区の住民からも「国旗を振ることは犠牲祭祝祭になくてはならないもので、禁止は現実的に不可能」などの疑問の声があがっている。


ヘンリー王子がナチスの制服着用  タブロイド紙が暴露

【2005年1月13日】チャールズ皇太子の次男ヘンリー王子(20)が、ナチスドイツの制服を着てかぎ十字の腕章を着けた姿の写真が、1月13日付のタブロイド紙「サン」に掲載された。王子は掲載に先立ち、「(この写真によって)誰かが気分を害したり、困惑するとしたら、非常に申し訳なく思う」との謝罪声明を発表した。
 
写真は先週末に行われた王子の友人の誕生日パーティーで撮影されたもので、「ナチのハリー(Harry the Nazi)」との大見出しで掲載された。王子は北アフリカのナチス兵が着ていた制服姿で、片腕にかぎ十字の腕章を着け、手には飲み物と煙草を持っていた。王子は声明で、「洋服の選び方が悪かったと思う。謝罪します」とも述べた。
 ヘンリー王子は過去に、大麻吸引や未成年での飲酒をタブロイド紙に暴露されたこともあり、大人しい兄のウィリアム王子と対照的な、一家の「やんちゃ坊主」的存在。昨年10月にも、ナイトクラブから出てきたところを撮影しようとしたカメラマンと小競り合いになり、マスコミを騒がせた。


サッチャー氏の息子、有罪認める見通し  ギニアのクーデター計画援助疑惑で

【2005年1月13日】国営放送BBCは1月12日、アフリカ西部の赤道ギニア共和国でのクーデター未遂事件に資金援助をした疑いで南アフリカ共和国で起訴されていたサッチャー元首相の息子、マーク・サッチャー容疑者(51)が、罪を認める見通しだと報じた。司法取引に応じたとみられ、1月13日にケープタウンの裁判所に出頭する。
 サッチャー容疑者は、昨年8月に南アフリカ共和国で逮捕された後、保釈金16万7000ポンド(約3200万円)を払って保釈された。クーデターへの関与は一貫して否定していたが、13日の法廷では、クーデター未遂の容疑者らが使ったと思われるヘリコプターの購入に関して、「意図せずに」支援を行ったとして罪を認めるもよう。執行猶予付きで5年の懲役刑が下り、巨額の罰金を科せられるとみられる。



押し込み強盗に対する自衛権強化はなし――クラーク内相

【2005年1月13日】押し込み強盗など、家の侵入者に対する居住者の自衛権を定めた法律の見直しを行っていたクラーク内相は、1月12日、現行法の改正は行わないことを明らかにした。
 現行法は、侵入者に対して居住者は、自衛のため「妥当な暴力(reasonable force)」を使うことができると規定している。しかし、1999年にノーフォーク州の農場主が自宅に押し込み強盗に入った少年を銃殺し、禁固刑になって以来、居住者の自衛権強化に向けた法改正を求める声が、保守系の地方在住者などを中心に高まっている。保守党のある議員は最近、居住者は「著しく不適切な暴力」を使った場合のみ起訴されるとする議員立法法案を提出したばかり。
 内相は、現行法で家の居住者は十分保護されているとの考えを述べているが、保守党などからは、内相の決定に不満の声が出ている。


グアンタナモ収容の4人、釈放へ  帰国後逮捕の可能性も


【2005年1月12日】BBCなどの報道によると、ストロー外相は下院で1月11日、キューバのグアンタナモ米軍基地に拘束されている残る4人の英国籍の収容者全員が、数週間以内に釈放されることを明らかにした。
 釈放されるのは、バーミンガム出身の男性1人と、ロンドン出身の男性3人で、「テロ容疑者」として約3年間、明確な罪状がなく裁判を受けないまま拘束されていた。4人は英国に帰国次第、テロ容疑で逮捕される可能性がある。外相は下院で、国と人々の安全を守るため「すべての現実的な手段」を踏むと述べた。
 同基地からは昨年3月、英国籍の収容者5人が釈放され、帰国後4人が逮捕されたが、いずれも起訴されず釈放された。
 英国では、ブランケット前内相が成立させた「反テロ法」に基づき、テロ容疑で12人が、裁判を受けずに無期限で刑務所に収容されている。昨年12月、最高裁判所にあたる上訴院判事は、12人の拘束は違法との判決を下した。今回のグアンタナモ基地収容者解放のニュースを受け、英国内では、これらの収容者の釈放を求める声が一段と高まっている。


労働党、総選挙でポスターのキャンペーン開始  「ウリ」は好調な経済


1月11日お披露目された、労働党の総選挙用ポスター

【2005年1月11日】与党労働党は1月11日、今年5月と予想される次期総選挙に向け、街頭貼りポスターによるキャンペーンを開始した(写真)。ポスターのお披露目にはプレスコット副首相とブラウン財務相、ミルバーン・ランカスター公領尚書が立ち会った。
 ポスターは4種類で、「過去200年間で最も長い経済成長」「60年代以降、最低のインフレ率」「過去29年間で最低の失業率」などのコピーが大きく入り、いずれも労働党の経済政策の成果を強調したもの。3期連続政権奪取を達成するため、好調な経済を前面に押し出して、イラク戦などで「ブレア離れ」が進んだ国民にアピールする構えだ。
 財務相とブレア首相はかねてから確執が伝えられているが、1月10日付の「サンデー・テレグラフ」紙に、新たなブラウン財務相の伝記の抜粋が掲載されたことがきっかけで、英マスコミは2人の対立説でもちきりとなっている。しかしこの日財務相は、総選挙選挙戦の指揮役を自分から事実上奪った形になったブレア派のミルバーン氏とも親しげに話す様子を見せ、対立説とは裏腹の党内の「結束」ぶりを報道陣に見せつけた。



無実の罪で投獄の女性に賠償金なし  乳児殺害容疑で1年半服役

【2005年1月11日】BBCの報道によると、内務省は1月10日、生後間もない自分の子供を殺害した容疑で終身刑の判決を受けて投獄された後、控訴審で無実の判決が下りたウィルトシャー州出身の女性(41)に対し、賠償金の支払いを拒否した。
 女性は、1989年に長女が死亡した後、1991年に生後7週間の長男、1999年にも生後18週間の次男が相次いで死亡した。死因は当初、乳児突然死症候群(SIDS)とされたが、次男の死後に警察が捜査を開始。2002年4月、長男と次男を殺害したとして投獄された。長女の殺害容疑については証拠不十分で不起訴となった。
 しかし控訴審で、検察側の証人であった小児科医による証拠が信頼に足らないとの判断が下され、無実となった。この小児科医はその後、医師資格をはく奪されている。
 女性は、内務省の決定に異議を唱えるため、法的手段を取る意志を明らかにしている。


「反キリスト教的」ミュージカル、BBCが放映  抗議の電話5万件

【2005年1月10日】国営放送BBCは1月8日、内容が反キリスト教的であるとして、キリスト教団体などから放送中止を求める声が高まっていたミュージカル「ジェリー・スプリンガー ジ・オペラ」を予定通り放映した。英国では先月、シーク教寺院内での性的虐待や殺人を描いた演劇がシーク教徒の抗議で公演中止になっているが、今回はBBCが反対の声を押し切って放映した。1月9日付
「デーリー・テレグラフ」紙などが報じた。
 同作は、米国のテレビのトーク番組を基にしたミュージカルで、ロンドンのウェストエンドで上演されている。作中、腰巻を着けたイエス・キリストが自分は同性愛者であると言ったり、聖母マリアがキリストに向かって怒鳴るシーンなどがあるほか、セリフには罵り言葉が400回以上も出てくる。キリスト教関係者やキリスト教原理主義団体などは、「下品であり、キリスト教に対する冒涜」、「国民の受信料を使うべき番組ではない」などとして、放映中止を求めていた。
 BBCには放映前、過去最高の5万件もの抗議の電話が殺到したほか、ロンドン西部にあるBBC本部前ではキリスト教団体がプラカードを持って抗議行動を行い、受信料の伝票を燃やすなどした。また、あるキリスト教団体はBBC幹部の自宅住所や電話番号をウェブサイトで公開、幹部の家族などが脅迫電話を受けた。
 BBCは、社長自ら「クリスチャンである自分でも、キリスト教に対する冒涜的な内容だとは思わない」と発言するなど、抗議に対して一貫して強気の姿勢を取っていた。番組の視聴者数は170万人だった。



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