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フセインの獄中写真、また暴露  元大統領、「サン」紙など提訴か


5月20日付「サン」紙に掲載されたフセイン元大統領の獄中写真

【2005年5月22日】大衆紙「サン」は5月21日、前日に続き、イラク内の拘置所で撮影したとされるフセイン・イラク元大統領の写真を掲載した。
 今回は、白の長い部屋着姿で拘置所内を歩く元大統領を撮影した写真を掲載。さらに、「ケミカル・アリ」の通称で知られたアリ・ハッサン・アル・マジド元イラク国防相が杖を手に椅子から立ち上がろうとしている写真や、旧フセイン政権下の生物化学兵器開発で中心的役割を担ったとされるフダ・サリ・マハディ・アマシュ女史が拘置所の中庭を歩いている写真も載せた。
 同紙は前日の20日、やはり拘置所内で撮影されたとする白のブリーフ姿の元大統領の写真のほか、衣服を手洗いしたり、眠っている姿などの写真を掲載し、アラブ諸国を始め世界各国に衝撃を与えた。
 米軍は、掲載後直ちに写真の出所解明に全力を挙げると表明。ブッシュ大統領もこれを支持した。一方、元大統領の弁護士は、写真掲載が戦争捕虜の人権擁護を規定したジュネーブ条約に違反しているとして、同紙などを訴える意向を明らかにしている。
 しかし同紙は21日の紙面で、「これは世界中が知る権利がある重要なニュース」「フセインの人権について騒ぎ立てる人たちは彼がどんなに卑劣な怪物だったかを忘れている」などとして、写真掲載の正当性を主張。写真は、イラクの反米勢力に「一撃を加えたい」米軍関係者から入手したと明かし、元大統領からの提訴も受けて立つと強気の構えを見せている。



ローバー買収候補、5社に絞られる 

【2005年5月22日】先月経営破たんした大手自動車メーカー、MGローバーの管財人は5月20日、同社の買収候補企業が5社に絞られたことを明らかにした。
 管財人を務める大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)によると、5社のうち3社は同社のスポーツカー部門買収を検討しており、2社がそれ以外の事業に興味を示している。PwCは5社の社名を明らかにしていないが、スポーツカー部門の買収候補には、エセックスに拠点を置く自動車エンジン設計のコンサルタント業「チャップマン・オートモーティブ」社が含まれているとみられる。
 PwCは、買収が成立した場合、MGローバーのロングブリッジ工場で操業が再開される見込みについて、「わずかな可能性」があるとしながらも、費用などの面で障害が多いとの認識を示した。バーミンガムにある同工場では、経営破たんに伴い従業員5500人が解雇された。
 MGローバーは英国で最後に残った自国資本の自動車メーカーだったが、長らく経営不振が続き、中国の上海汽車集団(SAIC)との提携交渉が失敗したことから経営が破たん。以降、イランの国営自動車メーカーやロシアの富豪が買収を検討しているなどの報道が相次いでいる。
 上海汽車は既に、MGローバーのR25とR75の2車種の知的財産権を6700万ポンド(約134億円)で獲得しており、同社のそのほかの資産の買収にも関心を示しているという。



首相が椎間板ヘルニア ジムでの運動中に痛める?

【2005年5月20日】首相官邸は5月19日、ブレア首相が椎間板ヘルニアのため病院で治療を受けたことを明らかにした。
 ロンドン市内の病院で同日夜、炎症を抑える注射による処置を受けた。首相官邸の広報官によると、首相は過去数ヶ月間、背中や腰に痛みを感じていた。首相官邸内にあるジムで運動中に背中や腰を痛めたと考えられるという。
 治療の継続や入院は必要なく、公務に支障はない模様。首相は治療の翌日の同20日朝、予定通りバローゾ欧州委員会委員長と会談した。週末は首相専用の別宅である「チェッカーズ」で過ごす予定。
 ブレア首相は総選挙の翌日だった5月6日に52歳になったばかり。ジムでの運動を日課とし、テニスを好んでプレーするなど、健康なイメージがあるが、昨年と一昨年には続けて不整脈で治療を受け、健康不安説がささやかれた。



小売売上高、2年ぶりの低い伸び 消費意欲は依然低く

【2005年5月20日】国立統計局(ONS)が5月19日発表した統計によると、4月の小売売上高は前年同月比2.3%増と、2003年4月以来の低い伸びにとどまり、消費者の購買意欲が依然として低迷していることを示した。ロイター通信などが報じた。
 前月比では0.5%増と予想外の伸びを見せた。四半期ベース(2005年2〜4月)では前期比0.2%増にとどまった。
 住宅市場の冷え込みを反映して家具・家財用品の落ち込みが目立ち、2〜4月の売上高は前期比2.2%減と、1997年11月以来で最悪の数字を示した。
 英国では小売業者の不振が目立っており、医薬品・化粧品小売チェーンの大手ブーツは同日、2005年3月通期の税引き前利益が4億8100万ポンドと、前年比11%減に落ち込んだと発表。衣料品大手ネクストも最近、今年に入ってから売り上げが大きく減少したことを示す決算を明らかにしている。
 消費の低迷を背景にアナリストからは、今回の統計によってイングランド銀行(英中銀)が当分の間、政策金利を現在の4.75%で据え置くとの観測が一層強まったとする声が出ている。



ブレア政権3期目の施政方針示す IDカード導入など50法案

【2005年5月19日】エリザベス女王は5月17日、上院で演説し、政府の施政方針を発表した。議論を呼んでいるIDカード(身分証明書)の導入を再提案したほか、国民の関心が高い移民や犯罪対策に重点を置いた内容となった。BBCなどが報じた。
 英国では、女王が国会開会時、政府の施政方針を代読するのが慣わしとなっている。今回は2006年11月までに国会で審議されることを目指す50法案が示された。
 IDカード導入案は、前会期では総選挙のため審議が未了のままになっていた。カードには、氏名や国籍などのほか指紋のスキャンを記録させ、個人情報を騙る詐欺や不法移民による不法就労、テロ活動などの防止に役立つと期待されている。英国民全員と3ヶ月以上英国に滞在する外国人すべてに所持を義務付ける方針で、カードに記録された情報は国のデータベースにも保存される。人権団体や野党自由民主党などは「人権侵害にあたる」と反対の声を上げている。
 移民対策では、労働許可証の発行に技能に基づいたポイント制を採用し、英国が必要とする高い技術を持った者を優先する。ビザ申請者には指紋押捺を義務付け、不法移民を雇用した雇用主への処罰を強化する。
 犯罪対策として、ナイフ購入許可年齢を16歳から18歳に引き上げ、模造銃の販売に対する制限を強化。18歳未満の客に継続して酒類を販売したパブやバーに24時間の営業停止命令を発する権限を警察に与える。医者や看護婦など公務員への暴行に対する処罰を強化する。

そのほかの内容は下記の通り:
● 疾病や身体的障害などで働けない人が受け取る「就労不能手当」の改革
● 公立中学校と同様、公立小学校も自治体の管轄から抜けることを可能にする
● 荒廃校や学業成績の劣る学校を改善するための新たな権限を自治体や教育基準局(OFSTED)に、に与える
● MRSA(抗生物質が効かない細菌、通称スーパーバグ)などの病院内感染防止を目指す新法を施行
● 2008年までに、屋内の公共の場を全面禁煙にする。ただし、食事を出さないパブやバーなどは対象除外
● 宗教を理由として他人に対する憎悪の気持ちを起こさせる行為を禁止する
● 育児手当の受け取り期間を6ヶ月から9ヶ月に延長。父親も育児休暇を取れるようにする
● 子供など弱者に接する職業に不適切と思われる人物の登録システムを創設

 与党労働党は先の総選挙で、野党との議席差数を160から67へと大幅に減らした。労働党議員でも反ブレア派が40人以上も当選しており、法案のいくつかは、議会の採決で否決される可能性もある。特にIDカード法案には党内外からの反発が強く、審議の紛糾が予想されており、3期目を迎えたブレア政権は困難な道のりを強いられそうだ。



グレーザー氏、マンU株75%超取得で完全掌握


マンU買収を進めるグレーザー氏

【2005年5月17日】BBCの報道によると、ロイター通信が5月16日、サッカーのイングランド・プレミアリーグの強豪、マンチェスター・ユナイテッドの買収を進めている米富豪マルコム・グレーザー氏の株保有率が、チームを完全支配できる75%を突破したと報じた。
 同日、ロンドン証券取引所で取引開始後1時間半の間に、同チームの株が大量に売り買いされた。グレーザー氏からの正式な声明は出ていないものの、関係筋はロイターに対し、75%を超えたことを確認した。
 株保有率が75%を突破したことにより、グレーザー氏はチームの株式上場をやめることができるほか、自身の債務をチームの会計に移し変えることも可能になった。
 一方、ファンの買収に対する反発は根強く、サポーター団体「シェアフォルダーズ・ユナイテッド」は15日付「オブザーバー」紙に対し、21日にカーディフで開催されるFA杯の試合でファンによる大規模な反対デモが行われる可能性を示唆。「シェアフォルダーズ」は、チームのスポンサーであるナイキやヴォーダフォン、アウディなどの商品の不買を呼びかけるなど、買収反対運動を展開している。
 同氏の買収が反発を呼ぶ背景には、英国のチームを米国人が牛耳ることに対する抵抗感や、利益追求が目的と考えられていることなどがある。また、同氏がチームの資産を担保に買収金を調達しようとしているため、チームが多額の負債を抱えてチケットの価格が高騰すると予想されることも、反発を招く要因となっている。
 BBCによるとグレーザー氏は、現在はリーグ全体で一括契約を結んでいるプレミアリーグの試合のテレビ放映権料を、チームごとの個別契約に変えることで収益増大を図っている。これを実現するためにはマンU以外にあと13チームの承諾が必要となるが、プレミアリーグ関係者からは「ほぼ不可能」との声も出ている。




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