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選挙戦、いよいよ終盤 3党首が最後の呼び掛け![]() 5月3日、選挙キャンペーンをするブレア首相とブラウン財務相 【2005年5月4日】総選挙が2日後に迫った5月3日、主要3政党の各党首は英国各地でキャンペーンを行った。医療や教育、イラク戦やテロ対策などさまざまな問題をめぐり各党が意見を戦わせた選挙戦は、いよいよ大詰めを迎えている。 与党労働党のブレア首相はイングランド北部ハダーズフィールドで労働党員に向けて演説を行い、「保守党が政権を取ったら経済や医療、学校、コミュニティへへの投資などが危険にさらされることを、今から投票日までの間に、全国民に知らせなければならない」と訴え、保守党の政権復帰を阻止すべく気勢を上げた。 保守党のハワード党首は民放のテレビ局の番組に出演、「現政権下で『忘れられた大多数』の人々のために戦う」と述べ、ブレア政権への不満層にアピールした。主要3政党で唯一、イラク戦に反対し、支持率増加が顕著な野党第2党の自由民主党のケネディ党首は、ロンドンで行われた集会で、大学授業料値上げや年金、医療などの政策について現政権を批判するとともに、保守党を「過去の党」と一蹴。さらに、同党は今回の選挙で「議席が著しく増えるだろう」と述べ、権勢拡大に自信をみせた。 5月3日付「ファイナンシャル・タイムズ」紙によると、調査会社MORIが実施した最新支持率調査は、労働党が39%、保守党が29%、自由民主党が22%と、労働党が圧倒的支持を集めていることを示した。 総選挙にイラク戦の影色濃く 投票結果の行方に注目集まる 【2005年5月4日】総選挙の選挙戦はいよいよ終盤を迎えているが、英国では過去数日間、イラク戦がらみで労働党に不利な報道や事件が相次いでおり、ブレア首相は投票日まで気を抜けない状況だ。 先月末には、民放テレビチャンネル4などが、政府の法律顧問であるゴールドスミス法務長官がイラク戦の開戦前、ブレア首相に戦争の合法性についてアドバイスした助言書を暴露。開戦3日前に「国連の新決議なしでも対イラク武力行使は合法」との見解を閣議で発表した法務長官が、そのわずか10日前には「新決議のない戦争は違法の可能性がある」と首相に助言していたことが分かり、「政府の圧力があって意見を変えたのではないか」との疑惑が強まっている。政府はこの助言書を長らく秘密扱いとしていたが、マスコミのリークを受け、やむなく公開に踏み切った。 また、5月1日付「サンデー・タイムズ」紙は、首相が開戦8ヶ月前の2002年夏の時点で既に対イラク武力行使への方策を探っていたことを示すとされるメモを暴露。さらに同2日には、イラク駐留中の英兵が同国南部で爆弾により死亡、遺族はマスコミを通じ、「ブレア首相の責任だ」などと訴えている。これとは別に、イラク戦で戦死した英兵の家族が同3日、戦争の合法性を問う公式調査を求める書簡を首相官邸に自ら届けるという展開もあった。 投票日目前の現時点でも、どの政党に票を投じるか決めかねている浮動票が多くいると言われているが、こうした一連のイラク戦関連の出来事による影響も、選挙の見所の一つとして注目されている。 労働党古参議員が自民党へ入党 イラク戦など反対 ![]() 労働党を離党し、自由民主党に入党したセッジモア議員 【2005年4月27日】各紙の報道によると、イラク戦争などに関する労働党の政策方針に反対し、同党のベテラン議員が4月26日、離党して野党第2党自由民主党に入党することを明らかにした。総選挙を目前に控えての古参議員による「変節」は、ブレア政権のイメージダウンにつながると懸念されている。 この議員は、東ロンドンのハックニー・サウス・アンド・ショーディッチを選挙区とするブライアン・セッジモア氏。イラク戦参戦や反テロ法、大学授業料値上げ、国家医療制度(NHK)での基幹病院(foundation hospital)(*)の設置など、ブレア政権のさまざまな政策に反対を唱えてきた左派で、議員歴27年のベテラン。5月5日の総選挙には出馬しないことを既に決めている。(*)NHS病院のうち、財政・経営面で自由裁量権を与え、中央からの統制を少なくした病院 同日、自由民主党のケネディ党首と行った記者会見では、リベラルな政策方針を放棄したとして労働党を非難。今年2月に成立した改正反テロ法が、ブレア政権に見切りをつけるきっかけになったと述べ、総選挙ではブレア政権に「ひじてつを食らわせ」て、自由民主党に投票するよう呼びかけた。 自由民主党は、労働、保守を含めた主要3政党で唯一イラク戦に反対。反テロ法や政府が提案するIDカード(身分証明書)の導入に反対し、3党のうち最も左派とも言われている。 総選挙まであと10日を切り、各党とも総力を挙げた選挙戦を展開している。4月26日付「インディペンデント」紙が掲載したNOPによる支持率調査は、労働党支持が40%と、保守党の30%に大きくリードしているとの結果を伝えた。投票日発表当初は労働党と保守党の差がわずか2〜3%にとどまっていたが、選挙戦が進むにつれ、労働党のリードが大きくなっている。自由民主党は21%と、選挙戦当初からの支持率を維持していることが示された。 首相が移民・難民問題で保守党批判 「国民の恐怖心につけこむ」 ![]() ドーバーを訪問したブレア首相 【2005年4月24日】ブレア首相は4月22日、イングランド南東部ドーバーで演説し、移民・難民問題に関する保守党の総選挙キャンペーンの戦法について、「国民の恐怖心につけこんだ」卑怯な手法だとして痛烈に批判した。 英国では、5月5日に投票が行われる総選挙に向け、各党が総力を挙げて激しい選挙戦を展開している。 ブレア首相は、保守党が選挙キャンペーンで移民・難民問題に争点を絞っていることを受け、「保守党は一つの問題しか扱わない党になった」と非難。 さらに、「移民について話すのは人種差別ではない(It is not racist to talk about immigration)」という保守党の選挙戦スローガンについて、「政府がポリティカル・コレクトネス(政治的中立性。この場合、人種差別をしないこと)を意識するあまり、移民問題に対処するのを避けているという意味を言外にほのめかす」と指摘。これにより国民は、「政府は移民問題に関する自分たちの懸念を無視している」という気持ちを抱くことになるなどと述べ、激しく糾弾した。 保守党は選挙戦で、移民・難民が英国人の職を奪い、本来は英国民のためのものである公共サービスを利用して国庫を枯渇させると主張するなど、移民・難民の流入による弊害を強調。こうした弊害に対する国民の潜在的恐怖心につけこんで票獲得を図っているとして、マスコミなどからも非難されている。 ブレア首相は演説で、政府は移民・難民問題に対処する義務があると認めながらも、「我々は、移民・難民問題を政治的道具に使ったり、(国民の間に)分裂や不和を生じさせるための手段にしてはいけない」と警告した。 保守党は先ごろ発表したマニフェスト(政策綱領)で、移民・難民の受け入れ数に制限を設けることを公約。また、難民保護のための国際条約である国連の「難民の地位に関する条約(1951)」からの離脱も約束している。 |
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