日記
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■8月9日
先週末は野外フェス行ってきた。
情熱大陸サマータイムボナンザってやつ。
最近なんかアウトドアーな日記しか書いてなくて怖い(アイデンティティークライシス的な意味で)けど、安心したまえ、日記書いてないところでしっかり引き篭もってるぞ!
というわけでサマータイムボナンザについてちょいちょいと。
開場についたのは1時頃。
場所は夢の島の野外公園ステージ。
いちおう芝生なんだけど日陰がなくて30分と耐えられない過酷なスタートだった。
着いた時はナオト・インティライミなる人物のステージが終わったところだったが、なんかこの人すごい人気あるらしい。誰ですのん。イケメンかと思ったら全然かっこよくないし、不思議だ。
そんつぎはお中元。オーガスタの中孝介と元ちとせのユニット。
安心と信頼のオーガスタ……のはずが、どうも良くなかった。元ちとせ、全然声出てないし。なんだかなぁ。ありていに言ってしまえばやる気がないステージだった。残念。
その次がソノダバンド。
いかにも夏フェス向きなインストバンド。けど午後2時という時間帯もあってか客は「そんなノリノリやられてもついていかれへんわ…」みたいな感じ。そそくさと日陰の物販コーナーに引きこもってかき氷を食す。
静かになったと思ったら聞こえてきたのはキレのいいアコースティックギターと弾けるようなハーモニクス。これは間違いない。
押尾コータローだ。
ダッシュで会場に戻ると果たして押尾コータローのステージが始まったところだった。
もうこの人の演奏に関しては何をかいわんや。名人芸。凄すぎる。年齢が40超えてたことに軽くショックを受けたが、ときおり葉加瀬太郎をゲストに交えての素晴らしいステージだった。
ところで葉加瀬太郎はこの日のフェス全体の席主であるらしく、ほぼすべてのアーティストの演奏にゲスト参加していた。昼から夜まで出たり入ったり出たり入ったり! お前はセックス覚えたての高校生か! ヒワイ! 何の話だ。
お次はSing like talking。
言わずもがなの佐藤竹善。演奏も歌も凄い安定感で、まるでCDを聴いているかのようである。情熱大陸といえば佐藤竹善。イマージュといえば佐藤竹善。実際どうかは知らないけど、そんなイメージすらありますね。
その次がピアノジャック。
これまた巧い、かっこいい…んだけど炎天下における活動時間限界を超えたためふたたび日陰へ。かき氷を再びしゃくしゃくしながら、この後しばらく日陰でぼーっとするのであった。
西村由紀江。
日陰で聴くぶんには素晴らしいヒーリングミュージック。
癒されました。
馬場俊英。
ごめん、憶えてない。
矢井田瞳。
久しぶりに喋ってる声きいたらヤニ声臭くなっててびっくりしたけど、歌は昔どおりでした。有名曲もいろいろやってサービス満点。見てないけど。
さて、次がさだまさしだというので急いで会場へ戻る。
時間も3時半をまわり、ちょうど過ごしやすくなってきた。
そして御大だが……やはり凄かった。MCの安定感。歌い出した瞬間会場の雰囲気を変えるパワー。夏フェスどこ吹く風という暗い曲のオンパレード!
例の曲を歌い出したときなんか、夢の島が一瞬で富良野に変わったからね。キタキツネ鳴いてた。
ここからはずっと会場で鑑賞。
お次はこれまたお目当ての沖仁。
新進気鋭のスパニッシュギタリストだが、まあなんとも圧倒的な技量であることよ。スパニッシュギターという一般に訴求しにくいジャンルであるにもかかわらず、完璧に客をつかんでいた。お見事。圧巻の演奏だった。
そして問題の、藤井フミヤである。
フミヤ自身に問題があるわけではない。しかし問題だ。
なぜなら、これが初フミヤなのだ。
私にとってフミヤといえば、愛とも憎ともつかぬ、好きとも嫌いともいえぬ、もうなんて言ったらいいのおおああああんん!好きとか嫌いとか最初に言い出したのは誰なのかしら駆け抜けてゆくぅぅ!といった複雑な感情の対象なのである。ひところチェッカーズに傾倒しすぎるほど傾倒し、そのすべてを受け取り、すべてを血肉とした私にとって、「現在のフミヤ」は、どうしてやったらいいのか分からんのである。どうしよう。フミヤの野郎。高杢とのアレとか、文化人きどりの色々とか、ナンシー関のアレとか、もうとにかくいろんな感情がうずまいて、でもチェッカーズは大好きで、うおおおお!風雲拳!
取り乱した。とにかくそのような気持ちで私はフミヤを迎えたわけだが、初めて見るフミヤは予想外に若かった。あれ、テレビでみたときはもっと得体の知れぬ何かになっていたのに。なにせフミヤももう50手前である。ないわ。50のフミヤとかないわ。
目の前の女が突然「やっしゃーん!」と絶叫。げぇ、こいつファンだ(フミヤを「やっしゃん」と呼ぶ女は高確率でチェッカーズ時代からのファンである)。
おそるべしフミヤ。そんなこちらの葛藤を知る由もなく、フミヤはチェック柄のジャケット(これまた卑怯)を纏い、ステージを繰り広げてゆく。軽妙なMCと安定した歌声、そして時折見せる往年(ここでいう往年とはチェッカーズ時代のことである)ばりのマイク捌きとダンス。
それを見て私は、ああ……こいつはフミヤなんだ。俺の知っているあのフミヤと地続きのところにいるフミヤなんだ。変わってしまったかもしれないがあのフミヤと同じ人物なのだ、と哲学的な思索にふける。
そして葉加瀬太郎を呼び込み歌い始めたのは『True Love』。言わずもがなフミヤのチェッカーズ解散後第一作でありソロ活動成功を印象づけたあの曲だ。私にとってはギターを触り始めて数か月でライヴ演奏したいわくつきの曲でもある。
ぐぐぐ、貴様やっぱりTrue Loveか、それか、それなのか。おのれ、おのれ……と唇を噛む私。なんで私がこれで唇を噛むのか、この複雑な感情誰もわからんやろなあ。なんでこんな熱入れてフミヤについて語ってんねやろ。
そして私が「やっぱりフミヤは許さない」と判断を下しかけた瞬間であった。
「えー、それでは次は…葉加瀬太郎くんがどうしてもこの曲を弾きたいってことだったんで……チェッカーズ時代の曲を一曲」
俺、頭真っ白。
え、うそ。チェッカーズの曲やるの。マジで。嘘だろ。やんないだろお前いつも。ちょっと、心の準備が。
「それでは聴いてください……Blue Moon Stone」
咆哮していた。
たぶん他のほとんどの客はチェッカーズ時代の曲ときいてギザギザハートや涙のリクエストなんかを想像してたかもしれない。だからあまり知らない曲名が出てがっかりしたかもしれない。
でも俺は、俺が一番好きなチェッカーズは後期だったから、あのFinal Lapから始まるアルバムを、あの武道館ライヴを、何百回と聴いたから。
ダメだった。
生で聴くBlue Moon Stoneは最高だった。
惜しむらくは葉加瀬太郎のヴァイオリンでなく、藤井尚之のサックスで聴きたかったけど、武内享のギターで聴きたかったけど、クロベエのドラムで聴きたかったけれど。
俺は藤井郁弥を許さざるをえなかったのである。
だから、フミヤは卑怯だ。
ちくしょう。
一人称が途中から俺になってしまったが、それくらい色々思うところあるステージだった。
次はスキマスイッチで、観客は大盛り上がりだったけど、フミヤのステージで解脱していたのであまり憶えてない。『全力少年』は良い曲です。
さらに鈴木雅之。なんというか貫禄があった。
今日出たすべてのメンツの中で俺が一番BIGだろ?って自負がそこかしこから匂い立っていた。そうかなぁ…?
ラスト曲はリフレインをしつこいほど客に歌わせたあと、葉加瀬太郎を残してさっさと退場。残された葉加瀬さんがバンドメンバーらに合図してむりくり終わらせている光景がシュールであった。
あたりはもうすっかり暗くなり、照明が浮かび上がらせるステージに出てきたのはトータス松本。涼しくなってきたこともあり客も体力十分と、盛り上がらないわけがない。圧巻と貫禄のステージング。代表曲もたくさんやってくれた。個人的には『ワンダフルワールド』が聴いてみたかったけれどね。
トリ前に出てきたのは気仙沼出身のRake。おそらく被災地出身であることと、メインステージの場転のつなぎにぴったりであることからのトリ前起用だが、いかんせん荷が重かった。時間も与えられず、良さを見せることもできずに退場。ドンマイ。キザイア・ジョーンズっぽいアコギファンクがかっこよさげだったので、またゆっくり聴いてみたいものである。
そしてラストは葉加瀬太郎。もう見飽きたというくらい全ステージに出演していたが、ここにきてオケを従えて満を持しての登場である。
しかしこの一日葉加瀬太郎のヴァイオリンをたくさん聴いたが、本当にうまい。音程にまったくブレがない。勿論ミスもない。どんな曲に合わせても完璧に弾きこなす。ただしMCはあまり面白くはない。
最後は圧巻の『情熱大陸』で壮大なフィナーレ。
と思いきや、今年は本イベント10周年だとかで、この日のために作ってきた新曲を最後は全員で歌います、ときた。公式Tシャツを来た出演者らが飛び出してくる。作詞はフミヤ…だと。なんという……なんという。
そしてカンペを見ながら歌いだす出演者一同。さながら27時間テレビのラストだ。
歌詞は「明日へ進もう」とかそんなん。
で大サビは「ラララ…」の繰り返し。
やっと終わったかとおもいきや、また「ラララ…」からみんな歌いだすサプライズ。
そして客も一緒に「ラララ」の大合唱。
大団円。10周年ということで撮影も入ってる。感動のフィナーレ。
やっぱりフミヤは許せないと思いました、ええ。
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