平成13年2月10日
つくば市民 各位
つくば市長 殿
つくば市 関係各位
「自家用車に依存しないまちづくり」に関する提言2000年度版
自家用車に依存しないまちづくりを考える会
(代表:栗山洋四)
http://hello.to/carfree/
私たちは、「自家用車に依存しないまちづくり」を提言します。

1.なぜ自家用車に依存しないまちづくりなのか【概念図「なぜ」】
つくば市の現状:クルマがないと生活できない→クルマに乗らざるをえない→クルマが増える→クルマの利用を前提としたまちに変化する→(最初に戻る)
その結果、次のような悪い点が出てきています。
(1)クルマが無いとどこにも(飲みにも)行けない
(2)交通事故が心配で安心して出歩けない
(3)エネルギーの大量消費や大気汚染が問題である
(4)道路に段差があるため徒歩や車椅子などでは暮らしにくい
(5)まちが殺風景であたたかみがない
2.「自家用車に依存しないまち」とは【概念図「ターゲット」】
☆「豊かな社会というのは、多様な選択が可能な社会のことである」と考えます。
☆マイカーを完全に止めようと言うのではありません!
他の交通手段を選びたい時に、普通に選べるようにしたいと考えています。
まず使う回数を減らすことから始めて、徐々に所有する台数を減らすことを考えています。つくば市内では、研究学園都市や常磐新線沿線開発地区といった都市部を中心として、「自家用車に依存しないまちづくり」を始めることを考えています。
3.どうしたら自家用車に依存しないまちにできるか【概念図「どうしたら」】
☆以下の目標を市の総合計画等に定めて、総合的に施策を展開することが望ましい
(1)歩行空間(歩行者・自転車等の通行路)を改善する
・路面を平坦にする。滑りやすい舗装、凹凸になりやすい舗装をなくす
・段差を無くす。傾斜を最小限にする
・通路幅を十分に取る
・歩行空間上の路上駐車や看板等の障害物を重点的に取り締まる条例を作る
・歩行空間をネットワークとして整備する
(2)バスを使いやすくする
・バスルートを改善する
・文化施設、商業施設、病院、老人福祉施設、保育所等と住宅地を結ぶ
・運賃を安くする
・ゾーン運賃
・乗り継ぎ運賃
・運行頻度を増やす
・利用客が見込めない路線ではバスを小型化する
・低公害車両を市が購入し、運行費用に3〜5割の補助金を出す
・乗り心地を良くする
・バス停を整備する(ベンチ、屋根、電灯)
・路線図や運賃表などを明示する
・お買い物乗車券(商業施設が駐車料金の代わりにバス運賃の片道分を負担する)
(3)新交通機関を導入する(例えば下記のようなものが検討対象となる)
・LRT(路面電車の近代版。一部区間の専用軌道等では高速走行が可能)
・乗合タクシー(人口密度が低い地域の足として)
・カーシェアリング(会費と利用料を払って共有のクルマを使う仕組み)
・ディマンドバス(呼び出しに応じて、柔軟なルート選択が可能)
(4)まちの利便性を高める
・公共施設、大規模商業施設は、公共交通機関が利用しやすい場所にする
・自家用車の利用を前提とする公共施設、大規模商業施設の立地を規制する
・便利な場所に安価な住宅を十分に供給する
(5)自家用車の利用を少し不便にする
・自動車の円滑な通行を最優先とせず、歩行者・自転車の通行についても考慮する
・ハンプ(自動車の速度を落とさせるための突起)の設置
・分離信号(歩行者横断中は自動車信号を全て赤にする)の導入
・飲酒運転や迷惑駐車の取り締まりを強化する
4.「自家用車に依存しないまち」は、こういう面からも良い
☆1の「なぜ」に示した現状の悪い点を改善することに加えて次の点からも望ましい
(1)健康によい
(2)自然とのふれあい
(3)人とのふれあい
(4)渋滞のストレスから解放される
(5)常磐新線の利用促進
5.「自家用車に依存しないまち」の実現方法
(1)「自家用車に依存しないまち」のアピール
主役:市民
内容:国や県や市に向けて、アピールを続けること。その一つの方法として、当プロジェクトの考え方に賛同する方は、賛成の意思表示をすること。また、できる範囲内で、参加すること。
(2)都市交通基本計画の策定
主役:つくば市
内容:つくば市は、都市基本計画、環境基本計画と同様に、都市交通のあり方について総合的に検討し、計画する都市交通基本計画を策定すること。その際には、市民の参加を計画の初期段階から促進すること。
(3)トラベル・プランの導入
主役:事業者
内容:事業者は、通勤・通学や訪問客による自家用車の利用を削減し、徒歩や自転車や公共交通手段の利用を促進するための目標と実現計画を含むトラベル・プランを立て、実行すること。具体策としては、駐車料金の徴収、自転車置き場の整理、公共交通等利用への補助、乗り合い促進、のりのり自転車のステーション設置等が考えられる。
|
|
1.平成13年度の活動予定(例えばこのように考えている)
☆機会ある毎に、1から5に示した考え方を提言していく。
(1)都市基本計画(市町村マスタープラン)策定への市民参加について
内容:市民生活と強く関係するまちづくりの基本となる都市基本計画の策定にあたっては、直接の利害関係を持つ住民だけでなく、将来のつくば市に関心を持つ市民の参加を計画の初期段階から広く認めてほしい。
(2)自転車道ネットワークについて
内容:自転車利用の多い住宅地、駅、商店街、学校などを結ぶ道路網を自転車道ネットワーク(自転車が快適に走行できる道路網)として設定し、公開すること。該当箇所から、2(1)に示した整備を進めること。
(3)分離信号の導入について
内容:通学路の歩車道分離について市民の理解を求め、実行できるところから進める。
(4)バスに関する提言について
内容:バスの利用を促進するため、利用者側の要望をまとめ、関係者に提出する。
2.平成12年度の具体的な活動実績(例)
(1)既存市街地に関する具体的な要望の事例
内容:横断歩道上の中央分離帯に突起があるので、取り外してほしい
対象:建設省(当時)道路局「道の相談室(インターネット)」に言った
回答:県の道路管理担当課「調査の上、県の単独事業として進めたい」
問題点:予算の制約があるため、すぐには改善できない
(2)新つくば市総合計画基本構想策定に係る意見書の提出(第二章第4節)
内容:自家用車に依存しないとするコンセプトを盛り込んでほしい
対象:つくば市
対応:基本構想素案『交通ネットワークの整備にあたっては、自転車、歩行者に十分配慮し、安全で快適な交通環境の確保を目指します』とする箇所に反映された。公共交通については、元から『新しい公共交通手段の検討を含めて常磐新線を中心とした市内公共交通の計画的な再編に取り組み、市民が利用しやすい交通手段の確保を図ります』とされている。平成12年10月2日付で市長から意見の取り扱いについて回答文書を受け取った。
問題点:自家用自動車の利用を減らすことについては、反映されなかった。基本構想素案では『それぞれの空間にとらわれず、住まう、働く、遊ぶなどの自由で、多様な暮らし方を確保するために、各拠点(広域活性化拠点、都市地域活性化拠点、田園地域活性化拠点)の間を道路や多様な公共交通機関により結ぶネットワーク化を推進します』とされている。「自動車と公共交通機関の両立」を目指す基本方針では、結果的に自家用車依存型の現状は変わらないのではないか。
(3)島名地区開発への意見書の提出(第二章第5節)
内容:常磐新線沿線開発地区(島名・福田坪地域)の事業計画の決定・修正に係る意見の募集に合わせて、第一章第2節(1)で示した内容の一部について緊急提案した。
対象:茨城県
対応:意見書の内容審査の結果、当事業の細部設計に関する意見であるため、事業計画の決定・修正に係る意見を求めた現段階では不適当として、不採択となった。地権者及び住民と協議を重ねて事業を進めたいとの姿勢は示された。
3.12年度の活動記録
|
日 |
内容 |
参加市民数 |
|
2000年 5月29日 |
つくば市都市計画課ヒアリング |
2 |
|
2000年 6月20日 |
第1回定例会 |
15 |
|
2000年 7月18日 |
第2回定例会 |
10 |
|
2000年 7月21日 |
つくば市総合計画への意見書提出 |
16人連名 |
|
2000年 9月12日 |
第3回定例会 |
10 |
|
2000年10月17日 |
第4回定例会 |
11 |
|
2000年11月21日 |
第5回定例会 |
4 |
|
2000年12月19日 |
第6回定例会 |
6 |
|
2001年 1月23日 |
第7回定例会 |
7 |
|
2001年 2月10日 |
市民環境会議シンポジウム |
?? |
他に、定例会の準備にあたるワーキンググループ会合、電子メールによる議論、ホームページによる活動内容および進捗状況の公開(http://hello.to/carfree)を行った
4.総合計画に対する意見書
|
平成12年7月21日 |
|
総合計画への意見書(市内交通について) |
|
自家用車に依存しないまちづくりプロジェクト(注) |
|
|
|
○提言 |
|
「マイカー(自家用車)なしでも快適に生活できる、まちづくりを進める」ということを、総合計画に明示すること。 |
|
|
|
○提案理由 |
|
5年後の常磐新線導入を目前にして、つくば市交通環境は深刻な事態を迎えようとしている。自動車依存型の都市設計の必然的結果として、自動車交通の輻輳によってもたらされる住民環境の悪化は、国を挙げての、そして地球規模での環境改善の努力に逆行するものである。 |
|
つくば市総合計画基本計画素案によれば、市民アンケートの回答者の6割が「交通の便の悪さ」を挙げ、「高齢者や障害者も生き生きと自由に暮らせる【福祉のまち】」を望む市民の多いことが示されている。また、市民提言等でも公共交通充実の必要性の指摘がある(素案8〜9ページ)。 |
|
総合計画には、これらの事実を反映した問題解決の構想が提示されねばならないが、計画素案では、「各拠点を交通ネットワークで結ぶ」(素案28ページ)、「新しい公共交通手段の検討を含めて常磐新線を中心とした市内公共交通の計画的な再編に取り組み、市民が利用しやすい交通手段の確保を図ります」(同32ページ)、という記述がすべてである。しかも総合計画全体の文脈を見ると、市内における市民の足としては自動車道路網の利用が依然として中心とされている。しかし、常磐新線の導入を踏まえ、また21世紀の高齢化社会を展望すれば、徒歩、自転車および車椅子利用者が快適に暮らせるまちづくりが最優先課題と考えられる。そこで、提言の通り、目標の明示を求めるものである。 |
|
本提言が、審議会等に諮られた結果については、そのプロセスとともに、とくに開示を求めるものである。その必要性は、「つくば市は、市民との相互調整を適切に行うとともに、市民の期待に的確に応えていくために積極的に取り組んでいきます。」(素案37ページ。)という計画案の結語からも自明である。 |
|
|
|
○(注)「自家用車に依存しないまちづくりプロジェクト」について |
|
本プロジェクトは、平成11年度に設立されたつくば市民環境会議から発展して設立されたプロジェクトである。同会議くらしの部会から提言された道路交通環境計画への提言は、つくば市環基本計画において、環境負荷の少ない道路交通環境の整備として 採択されているが、このプロジェクトは、これら道路交通環境の改善方法を、さらに具体的に検討して提言することを目的とした会議である。この構成メンバーは、発起人の趣意書に応募した一般市民であって、つくば市行政に対する、いわゆる市民参加型の研究組織である。 |
|
本プロジェクトは、まだ作業を開始したばかりであるにもかかわらず、自家用車依存による弊害について数多くの実例が指摘され、さまざまな改善提案が提示されている。これらに対する検討や具体的提言は今後の作業に委ねられているが、現時点においては、総合計画のなかに、少なくとも問題解決のための基本理念を盛り込むことを提言するものである。 |
|
プロジェクト参加者名簿(16名) (以下 略) |
5.島名地区開発への意見書
|
2000年11月16日 |
|
新しいまちの建設に関する提言 |
|
(島名・福田坪地域における歩行者・自転車等の移動空間の構成設計に関する緊急提案) |
|
つくば市民環境会議【自家用車に依存しないまちづくりプロジェクト】 |
|
|
|
本プロジェクトは、常磐新線建設に関連して作られる新しい「まちづくり」計画に対して特別の関心があり、自家用車に依存することなく安全快適に生活できること、つまり『移動者自身または介助者の力に依存する交通手段の利便性の向上』、『生活者の移動空間をバリアフリ−にすること』などを求めるものです。2001 年2月10日に開催予定の市民環境会議シンポジウムにおいては、各地域間を結ぶ歩行者・自転車専用道路などを含めた総合的な提案を行う予定ですが、この機会を捉えて、その一部について緊急に提言を行うものです。 |
|
この提言は、事業の細部設計にわたるものであり、計画書の範囲を超えているものですが、上位計画を決定するにあたり予め細部設計に対する配慮を求めるという意味を持ちます。何故ならば、一旦施工が始まった場合はもちろんのこと、上位計画の設計思想が決められてしまった以降においては、これと矛盾する設計変更は困難になるからです。とくに道路幅の決定にあたっては、提言された道路構成条件が満たされるかという視点での再検討を求めるものです。 |
|
ここに挙げられた不具合点と問題解決の方法などは、日常的体験のある生活者でないと意識されにくく、広域の道路計画では見落とされがちなものです。今後も、市民の意見を聞く機会を設けるなど、事業者側が十分に対応してくださることを期待しています。 |
|
なお、これらの要望について対処できない場合はその理由について文書にてご回答をいただきたく存じます。 |
|
|
|
提言 |
|
『自家用車に依存せずに安全快適な生活活動を行う』ことのできるまちとするために、将来的には安価で便利に利用できる公共交通機関等の完備が望まれるが、当面は、徒歩、自転車、車椅子、ベビーカー等による移動が安全かつ快適に行えることとし、自転車・歩行者道路等(以下歩道と呼ぶ)から障害物を排除し利便性を確保するために下記の条件を求める。ただし、道路の利用開始後の運営管理に属するものについては、そのような運営管理が可能かつ容易に行えるような設計とする事を求めるものである。括弧書きは具体的な対策を例示として挙げたものである。 |
|
(1)歩道における段差の防止 |
|
歩道は優先的に確保し、車道を横断する場所にあっても段差の無い路面とすること(歩道は、車道と同レベルにし一切の段差を作らない。歩道橋を必要とするような膨大な交通量が予想される道路交差は、立体交差にして歩行者等は必ず路面横断を可能とする。) |
|
(2)歩道幅の確保 |
|
歩道には歩行者レ−ン、自転車レ−ンを設ける。歩道は、電柱・道路標識・フェンスなどを設置しても、通行の支障とならないよう十分な通路幅を確保すること。(電柱は立てずに配電線は地下埋設にする。道路標識などは歩道外か車道との境界に設ける。縁石は設けないか、または路面まで完全に埋めガードレールくらいの高さに美観も配慮したフェンスを車道との境界に設ける。車椅子による移動を配慮した場合、道路幅として3mの確保が望まれる。) |
|
(3)歩道上駐車の排除 |
|
路上駐車を排除するために、歩道には一切車が侵入できない構造にする。自動車の進入防止用の柵等を設置する場合は、自転車が誤って衝突することの無いよう、夜間の視認性に十分配慮すること。(歩道の車止めポールの間隔は、車が入れない範囲で必要最大限にする。夜間にも認識しやすいように照明を充分にするか蛍光塗装・蛍光幕貼り付け・発光ダイオード装着等を行う。) |
|
(4)駐輪場、駐車場、搬入路、進入路の適切化 |
|
歩行者および自転車の通行の妨げとならないような適切な場所に駐輪場、駐車場、搬入路、進入路を設置すること。(駅の出入口周辺に無料自転車置き場を設ける。商店街などにも駐車場よりも便利な場所に 駐輪場スペ−スを確保する。) |
|
(5)危険性のある道路構成の防止 |
|
蓋の無い側溝、凹凸ができやすい舗装、濡れると滑りやすい路面、自転車走行方向と平行な段差などを避けること。通行路および通行者相互の見とおしに配慮して、危険な道路構成を避けること。(住宅地では、蓋の無い側溝は絶対に作ってはならない。又側溝から暗渠へ入る所には必ず柵を設ける。進行方向と平行な溝のある盲人用マーカーは、溝幅を自転車のタイヤ幅より充分狭くする。または自転車レ−ンと分離する。自転車走行方向と平行な段差は作らない。勾配はバリアフリー基準に合わせることが望ましく、勾配の大きい道路と接続する交差点は厳禁とする。路面の沈下や樹木根の突出等による路面破損が起きないように配慮すること。) |
|
以 上 |
6.連絡先
つくば市市民環境部環境課(桜庁舎3階) 佐々木さま
「市民環境会議 自家用車に依存しないまちづくりを考える会」
〒305-0018 つくば市大字金田1979番地
電話 0298-36-1111(内線5392〜5394)
fax 0298-57-9076
平成12年度のプロジェクト活動としては、第一章の提言の作成と、第二章の意見書の提出を中心に行いました。本章では、プロジェクトの参加者が考えている個人的な提案を紹介します。
1.常磐新線とLRTのネットワーク
背景:自動車中心社会のゆがみが目に付く。高齢化、環境といった観点からも、徒歩や自転車や公共交通手段の利用促進が重要となると考えられる。つくば市にも5年後には常磐新線が開通する予定であるが、それを機に自家用車に依存しないまちについて考えたい
提案目的:自家用車に依存しないつくば市のイメージを喚起すること
現状の問題点:常磐新線駅までのアクセスに自家用車を利用することが前提となっていること。具体的には(1)センター駅周辺には、非常に激しい渋滞が発生するおそれがある。(2)遠方からの来訪者を除けば、つくば方面には自家用車で直接アクセスする人がほとんどだろう。(3)常磐新線は十分な利用客が得られず、赤字補填のための財政負担が大きくなるおそれがある。
提案内容:次頁に示す通り、常磐新線とLRTをネットワークとしてつなぐことにより、公共交通手段によるつくば市内の移動を容易にすること
LRTとは:新世代の路面電車システム。車両の軽量化、低床化、回生電力の利用、高効率化と同時に、一部区間を専用軌道、高架、地下等とすることで、高速かつ定時性の高い運行を可能としたもの。欧米で新規に導入する都市が増加しており、日本国内でも、注目を集めている。
なぜLRTか:欧米で導入実績が非常に多い。新交通システムや地下鉄は費用がかかりすぎる。運行頻度が低い区間ではバスが有効だが、運行頻度が低い区間では自家用車に比較して利便性が大幅に劣るため、あまり利用されないという悪循環に陥るおそれがある。LRTの利用を前提としたまちは、自家用車の利用を前提とするまちよりも、魅力的なまちとなる可能性がある。また、定時性に優れ、乗り心地が良く、路線がはっきりしているため外来者に対して都市の構造を分かりやすくする等の点でも優れている。
課題:(1)現状では、人口密度がやや低いため、LRTは過剰投資になると考えられるが、LRT沿線への施設および住宅の張り付けや、パークアンドライドやサイクルアンドライドのための条件整備を通じて、LRTの走行に見合う利用者数の確保ができる可能性がある。(2)地磁気観測所があるため、常磐線および常磐新線は交流区間となっていることは知られている。路面電車は直流を利用することが一般的なため、低電圧であっても、地磁気観測所との調整が必要となる可能性がある。
実現のために:市民の方に関心を持ってもらうこと。次に、市の都市計画に位置づけること。


2.通学路の交通安全問題
![]()
不注意な運転による人対車の事故によって子供達が殺されないように、少なくとも通学路だけは、人と車が完全に分離した構造に変えましょう!
趣旨
平成12年交通安全白書によれば、交通事故全体の28.8%が人対車の事故です。その内、8.2%が横断歩道横断中、12.3%がその他横断中、3.5%が対・背面通行中でした。
横断歩道横断中や対背面通行中の事故は、防ぎようのない一方的な殺傷事故、いわば車による無差別殺人と言えるでしょう。昨年にも吾妻小学校の通学路で、青信号を渡っていた下校中の自動が信号無視の車に轢かれる事故がありました(幸い死亡事故にはならずにすみました)。
子供達の飛び出しが皆無であるとは申しません。子供は夢中になると周囲の状況を見ない傾向があります。そのような子供達が登下校する通学路や、遊び空間にしている生活道路で、人を轢くようなスピードで車が走るのが、そもそもおかしいと思います。
しかし現実はどうでしょう。一歩間違えば他人の命を奪う破壊力を持つ車両のハンドルを握りつつ、携帯電話をかけたり(法律で規制されても相変わらずです)、食事をしたり、ブレーキ操作ができそうもない厚底靴で運転したり。子供の飛び出しより、不注意な運転の方がずっと多いのではないでしょうか。
いくら子供達に「横断歩道を歩きましょう」「信号を守りましょう」と言っても、不注意な運転者から身を守ることはできないのです。そして不注意な運転者は決して一部の極悪人ではなく、私たちの周りにいる普通の人々であることは、上記の携帯・飲食・厚底靴をいかに頻繁に見るかでお分かりでしょう。
このような普通の人々の不注意な運転から子供達の命を守る事は、道路の構造が人と車が完全に分離していれば可能なのです。そこで次のような段階で、通学路の歩車道分離を実現することを、関係者に訴えたいと思います。
1.
つくば市の小中学校の通学路全てを、ペデのような歩車道完全分離とする。そして、現在ペデで横行しているようなバイクの違法走行を厳しく取り締まる。
2.
上記に至るまでの経過措置として、分離信号の導入、歩道段差の修正、ハンプの設置などによって、子供達の歩行通学の安全を図る。
解説
通学路の事故の実態
全国の学業半ばで亡くなった子供や、教育活動中に死亡した教職員らが慰霊されている教育塔(大阪市中央区)に、過去10年間で合葬された園児・児童・生徒(阪神大震災の犠牲者を除く)計207人の死因の4割近くが、登下校中の交通事故でした。また、1999年の徒歩による登下校中の中学生以下の交通事故死傷者数は6350人で、前年より373人増加。このうち24時間以内に死亡した子供が28人です(24時間以降に死亡した数、重度後遺障害を負った数などは分かりません)。 以上、毎日新聞2000年10月30日より
分離信号、歩道段差の修正、ハンプとは
「分離信号」とは、人と車を分けて流す信号運用(スクランブル信号などに代表される、歩行者横断中は車道が全て赤の信号)の事です。これに対し、つくば市の全ての信号は、人と車を同時に流す「非分離信号」です。このような信号では、歩行者を巻き込む右左折事故が全国で多発しています。例えば長谷元喜ちゃん(事故当時11歳)は、通学路の青信号を横断中、同じ青信号で背後から左折してきた大型ダンプの運転手に見落され、轢き殺されました。丈夫な肩バンドさえ引きちぎられた元喜ちゃんのランドセルの中から出てきたものは「信号はなぜあるのか」「答え:信号がないと交通事故にあうから」という自作のなぞなぞカードでした。
元喜ちゃんのご両親はこの事故をきっかけに、分離信号の普及運動をされています。詳しくはホームページ(http://www05.u-page.so-net.ne.jp/kb3/t-hase/)をご覧下さい。
歩道の段差については、つくば市の交差点のほぼ全てで、歩道と車道の高低差を歩道だけに押しつけています。このことは自転車に乗っている方なら実感されると思います。このような構造では、例えば車椅子を押して歩くことなど不可能です。しかし力関係を考えると、動力のある車が、この高低差を負担するべきではないでしょうか。つまり現在とは逆に、交差点を歩道と同じ高さにするのです。これは結果的に、車道にハンプ(車両のスピードの出しすぎを防ぐことを目的に設置される高まり)を作ることになります。

これが実現すると車は交差点でスピードを落とさねばならず、交差点通行時に義務づけられている、「安全確認」をやっとできるようになると考えます。現在の交差点は、安全確認どころか、早く通過しようと加速する車が珍しくない状況ではないでしょうか。特につくば市の交差点での事故は多く、10年に1件は死亡事故が生じる可能性がある「魔の交差点」が4ヶ所もあるほどです(場所はポスターで掲示していますので、ご覧下さい)。従って交差点で強制的にスピードを落とさせるのは、車対車の事故を防ぐ効果もあるのです。
(補足)高低差を歩道に押しつけている点はペデも同じです。洞峰公園通りとの交差は、車道が水平、歩道が数mの高低差です。ここ以外にもペデは高低差がありすぎて、せっかくの美しい景観も車椅子利用者には楽しめない構造です。
3.ユニバ−サルタウン葛城構想
つくばにもう一つの夢を「ユニバ−サルタウン葛城構想」
【意義】
21世紀の新しい街づくりの象徴として、誰でもが安心して、心豊かに共生(ユニバ−サル)できる葛城村をモデル地区として創造する。
わが国は戦後半世紀、欧米諸国に追いつき追い越せで、経済成長を目標に開発されて来た。その手法は常に全国基準を整備する視点で中央省庁が計画実施し、経済合理性を最先として公共投資が成されてきた。そして、その合理性を逸脱したハコ物も建設されている現況である(常磐新線?)。その経過の中で色々な問題に直面している。それらを全面的に解決するのは困難で、当面する課題を整理し、少しでも打開する方向を見出すためにも、従来とは異なる理念と手法により限定的に問題提起をするのも一つの方法であろう。
【特徴】
・ユニバ−サルタウン:ユニバ−サルとは共生である。生き物が安心して共生私死できる街づくり。
・テ−マハウジング:数種のテ−マ(課題)を提案し、それらに対応できる生活に原則的に賛同する住民が中心となって居住する地域。
この案を思いついたのは介護保険制度を勉強していて、高齢社会、地方分権、コミュニティ−等が重なり合い、医療・福祉・保険の連携、つまり社会保障の再構築は街づくりの一つの柱である事に気がついた。現代社会の諸問題は、コミュニティ−力の低下に起因する事が多い。以前コミュニティ−を形成していたのは、町内会・企業・家族だったが、今それらの核が変化し支えられなくなった。特にIT時代になると人間関係が個別化し末恐ろしい。そこで新しいコミュニティ−(関係)が必要になって来ている。この様な背景の中でどの様な街づくりが21世紀に形成されるのだろうか。
【具体案】
当面する問題として待ったなしの「環境エコロジ−」・「少子高齢社会」「街づくり(コミュニティ−)をキ−ワ−ドとして、それらに対応するテ−マ(課題)を提案する。
・一番象徴的なテ−マとして、自動車研究所の跡地を、一般車は敷地外に駐車させ、地区内は無公害車(電気・ソ−ラ−等)、自転車、徒歩を交通手段とし、それぞれの専用道のある街にする。地区内は速度制限する。
・エネルギ−はクリ−ンエネルギ−(ソ−ラ−、風力、水力、電池等)をできるだけ採用する。(建物については自然空調を最大限活用し、駅周辺以外は高度制限)
・誰もが安心して心豊かに共生私死できる街(バリアフリ−等)
・リサイクル・ゴミ・雨水等を再利用する循環型社会を指向する。
・駅周辺を老若男女が集えるコミュニティ−の場にする。
・商店街、公共施設、カルチャ−センタ−、高齢者・障害者用施設・学校・病院等の総合施設群を整備し、一カ所で生活の用がたせる所にする。
・現存の緑をできるだけ残し、野菜づくり等自然に親しめる田園村にする。
・IT等最新技術を生活に活用する。
以上のテ−マにそってユニバ−サルタウン葛城を創造する。
【手法】
創造手法としては、今までの様な最初に線引きした基本計画、縦覧、住民(地権者)説明会等の開発手法とは異なり、今欧米で見られる住民(市民)参加型のマスタ−プラン作成、つまり計画は行政とは少し距離を置いた事業体が作成し、行政がフォロ−する。先ず住民が夢を語り、環境会議のように勉強し、具体案を練り、そして専門家・技術者・行政・企業等が一緒になって実現可能なマスタ−プランを作成する。この様な経過の中で住民が愛せる街が創造できるのではないだろうか。
参考例として、ドイツのフライブルグのヴォバン地区では、「パ−キングでないパ−クに住もう」をキャッチフレ−ズに街づくりをしている。従来と同じ様な開発をしてもあまり魅力が出ないだろう。つくば市は研究学園都市として世界にも知られ、つくばの英知を結集し、研究者交流の実践の場として、21世紀の街づくりの象徴的存在として手つかずの葛城地区は実験の場として最高の地区であり、もし実現すれば常磐新線の魅力的な花として咲くのではないだろうか。
【追記】
昨年12月に、葛城地区開発の事業者から提出された事業計画の住民縦覧があり、これに対して12月28日付でプロジェクト有志によって茨城県知事宛に意見書の提出を行った。その全般は、ここに提案した内容を骨子とするものであり。後半は島名地区開発への提言(付録5)と同内容である。
以上