提言
「マイカー(自家用車)なしでも快適に生活できる、まちづくりを進める」
ということを、総合計画に明示すること。
提案理由
5年後の常磐新線導入を目前にして、つくば市交通環境は深刻な事態を迎えようと
している。自動車依存型の都市設計の必然的結果として、自動車交通の輻輳によって
もたらされる住民環境の悪化は、国を挙げての、そして地球規模での環境改善の努力
に逆行するものである。
つくば市総合計画基本計画素案によれば、市民アンケートの回答者の6割が「交通
の便の悪さ」を挙げ、「高齢者や障害者も生き生きと自由に暮らせる【福祉のまち】」
を望む市民の多いことが示されている。また、市民提言等でも公共交通充実の必要性
の指摘がある(素案8〜9ページ)。
総合計画には、これらの事実を反映した問題解決の構想が提示されねばならないが、
計画素案では、「各拠点を交通ネットワークで結ぶ」(素案28ページ)、「新しい
公共交通手段の検討を含めて常磐新線を中心とした市内公共交通の計画的な再編に取
り組み、市民が利用しやすい交通手段の確保を図ります」(同32ページ)、という
記述がすべてである。しかも総合計画全体の文脈を見ると、市内における市民の足と
しては自動車道路網の利用が依然として中心とされている。しかし、常磐新線の導入
を踏まえ、また21世紀の高齢化社会を展望すれば、徒歩、自転車および車椅子利用
者が快適に暮らせるまちづくりが最優先課題と考えられる。そこで、提言の通り、目
標の明示を求めるものである。
本提言が、審議会等に諮られた結果については、そのプロセスとともに、とくに開
示を求めるものである。その必要性は、「つくば市は、市民との相互調整を適切に行
うとともに、市民の期待に的確に応えていくために積極的に取り組んでいきます。」
(素案37ページ。)という計画案の結語からも自明である。
(注)
「自家用車に依存しないまちづくりプロジェクト」について
本プロジェクトは、平成11年度に設立されたつくば市民環境会議から発展して設立
されたプロジェクトである。同会議くらしの部会から提言された道路交通環境計画へ
の提言は、くば市環基本計画において、環境負荷の少ない道路交通環境の整備として
採択されているが、このプロジェクトは、これら道路交通環境の改善方法を、さらに
具体的に検討して提言することを目的とした会議である。この構成メンバーは、発起
人の趣意書に応募した一般市民であって、つくば市行政に対する、いわゆる市民参加
型の研究組織である。
本プロジェクトは、まだ作業を開始したばかりであるにもかかわらず、自家用車依
存による弊害について数多くの実例が指摘され、さまざまな改善提案が提示されてい
る。これらに対する検討や具体的提言は今後の作業に委ねられているが、現時点にお
いては、総合計画のなかに、少なくとも問題解決のための基本理念を盛り込むことを
提言するものである。
プロジェクト参加者名簿(16名)
(以下 略)