ASTRO CALENDAR 2008 January●空のカレンダー2008年 1月の空 |
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ことしの干支は戊子(つちのえね・ぼし)つまり、ネズミ年である。夜空に「ネズミ座」はない。ネズミのキャラクタでは、まずミッキーマウスが思いつく。今や世界のブランドになった愛くるしいネズミが生まれたのは1928年、と80年前のことだ。これは奇しくも国際天文学連合(IAU)で88の星座が確定した年だ。このとき、大のアニメファンの天文学者がいたら、ネズミ座が誕生していたかもしれない。
りゅう座流星群は別名「しぶんぎ座流星群」ともいう。かつて、このあたりに「壁面四分儀」という星座があったためだ。この流星群の特徴は、極大が限られた短い時間に起こることである。ピーク時には1時間に50〜60の流星が見込まれ、夏のペルセウス群、年末のふたご座群とともに、3大流星群と呼ばれることがある。天候のよい太平洋側では、マニアにとって初詣がわりになっているというが、北陸は天候不順の季節。観測例はあまり聞かない。ことしのピークは月明もなく、条件としては最良だ。
1807年12月4日、コネチカット州のウエストンで、大音響とともに隕石が落下するという事件が起こった。この話はすぐに大統領の耳に入ったが、彼は信用しなかったようだ。当時、天から石が降ってくる、などというのは迷信とされていた。
しかし、天文現象に興味があったジェファーソンは綿密な調査を指示し、最終的に「地球以外から飛来した落下物」ということになった。落下物の一部も発見され、アメリカ建国史上最初の隕石として、歴史に名をとどめることになった。彼は、変光星アルゴルや天王星を観測したり、大統領退任後には日食の観測にも参加している。
ちなみに、当時の副大統領はジョージ・クリントンという人物で、クリントン前大統領の名前は ウィリアム ジェファーソン ビル クリントン (William Jefferson “Bill” Clinton) というそうである。なんかややこしい話。
水星は1月下旬から2月上旬にかけて日没時の高度が15度前後になり、とりあえず観望の好機になる。とはいえ、5月上旬には20度に達するので、そのときの方がはるかに有利だ。
メッセンジャーの打上は2004年8月3日。すなわち、3年以上も昔の話だ。直線距離にしてほぼ同じ道のりの火星まで最新の探査機はほぼ半年ぐらいでたどり着く。4倍以上の距離に位置する木星までボイジャーが要した時間は1年半。これに対し、メッセンジャーが水星周回軌道に乗るのは3年以上後の2011年3月18日というから、実に6年余りの旅路である。ちょっと不思議なようだが、これも燃料節約のため金星や水星に何度もフライバイするなど、複雑な軌道をたどる(2)ためだとか。NASAはビートルズの曲をもじって The Long and Winding Road などと呼んでいる。
マリナー10号が始めて水星を訪れてから33年がたつ。大方の予想通り、月と似た荒涼たる世界(3)だった。ただ、月のような海は見られなかった。今回、マリナーが捉えられなかった水星表面の模様も返送されれてくる手はずになっている。クレーターを中心とした水星の地形には世界各国の文学者や芸術家、科学者の名前が当てられている。今後、メッセンジャーで新たに捕らえた地形にも同じ基準が適用されるだろう。
日本もESAなどと共同で「ベピ・コロンボ」という水星探査計画がかねてから企画されている。しかし、打上は早くて2013年の見込みとなりそうだ。
タットル氏はそれほど多くの彗星を発見したわけではない。ところが、彼にちなむ彗星はなぜか流星群と深く関わっている。しし座流星群=テンペル・タットルだし、ペルセウス座流星群=スイフト・タットル。さらに、このタットル彗星も「こぐま流星群」の母天体とされている。という訳で、ホームズとはことなり、タットルの名は私のようなアマ天の端くれにもなじみ深い。
タットル彗星は1月27日に近日点を通過するが、それに先立ち年初には地球に0.25天文単位まで近づく。この前後、光度は5等台に達すると予報されていながら、なかなか空が晴れないので見る機会が無い。
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