ASTRO CALENDAR 2008 September●空のカレンダー2008年 9月の空 |
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天王星は現在みずがめ座とうお座の境界近くにいる。海王星からみれば、比較的見つけやすいが、それでも5.7等級。現実的に肉眼で確認するのは不可能だろう。しかし、最近はデジカメの性能も格段に向上し、小望遠鏡を使っても、楽々この淡い惑星を捉えることができる。13cmの反射鏡を使うと、近くにいる恒星(HIP115953 6.2等 K型)との色の対比がよく分かる。また、天王星の衛星も十分捉えられる。以前では考えられなかったことだ。
天王星本体からチタニア(13.5等)、オベロン(13.7等)がはっきり見えている。ウンブリエル(14.5等)もギリギリ見えているが、15.8等のミランダは微妙。チタニアの右上にあるのは衛星ではなく、13.6等の恒星だ。
▼ 下図は6月1日から12月1日までの天王星の経路を示している。左図の淡く明るい部分の拡大図が右。11月中旬から下旬にかけてみずがめ座96番星に接近する。この恒星は5.6等とほぼ天王星と同じぐらいの光度だ。スペクトルはF型の白い星だから、色の対比という点ではちょっとさびしい。11月17日において両者は5'15"まで近づく。クリックで大きな画像が別ウインドウで開く。
オランダで望遠鏡が発明されたのは1608年とされている。つまり、今年は望遠鏡生誕400周年という訳だ。だけど、当時2枚のレンズの組合せにより、遠くの像が拡大されるのは、広く知られていたらしい。発明者を特定しないのは、こうした事情があるからだろうか。
あくる1609年、望遠鏡を最初に宇宙に向けたのが、あのガリレオ・ガリレイだ。日本では関が原の戦いで雌雄が決し、徳川政権が不動の地位を得た頃になる。
以前、日本最初の望遠鏡による星空観察会の歴史を調べたことがあった。その結果国内初の星空観察会は寛政5年旧暦7月20日(1793年8月26日)のことで、橘南谿というお医者さんが主催者。望遠鏡を製作した人物も、岩橋善兵衛というれっきとした日本人だった。しかも、外国製よりずっと見え味は良かったとか。その望遠鏡の外径は8cmで長さは2.5mという。これから類推するに、有効径70mmでf2400mm 口径比はおよそ35ぐらいになるだろう。
この晩は確かに木星や土星、それに月齢20の下弦前の月が見える。さらに、アンドロメダ銀河の記述もあって興味深い。ただし、鬼宿(かに座)の白気、いわゆるプレセペ星団の記録が残っているという。しかし、プレセペは春の天体で太陽との位置関係から、見るのはかなり困難だ。南谿はプレアデスか、あるいは別の星団と間違えたか、別夜の観察だったのか、どうも分からない。
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