勝手にCD紹介21
ポップロック、プログレの面白いところをピックアップ
(122)「Billy Joel
    Greatest Hits」
    ビリー・ジョエル
    入門に最適


   


(123)「Rush In Rio」
    ラッシュ
   とてつもないライブ


   


(124)「You」
    ゴング
   三部作完結編


   


(125)「American Idiot」
   グリーン・デイ
   最高傑作でしょ


   


(126)「Unfairground」
    ケヴィン・エアーズ
    やっぱりトリップする!


   

    
(122) Billy Joel Greatest Hits 1&2    2017年11月25日

ビリー・ジョエルの文字通りベスト盤である。
当たり前だけど、知っている有名な曲ばかりである。年代順にリリース曲が
並んでいて、入門には流れがわかって大変よろしい。
日本ではストレンジャーで一躍、有名になった人で、「ニューヨーク52番街」
や「グラスハウス」あたりの時期が最高潮だった頃で、なにかと巷で、ヒット
曲が流れていた。
14歳で初めてバンドを結成し、ナイト・バーなどで演奏をしながら、67年頃に
なると、ロングアイランドのクラブシーンでは有名な”ザ・ハッスルズ”に参加。
68年にレコードデビューを飾ったが、セカンドアルバムで解散。
ドラマーのジョン・スモールとアッティラを結成し、ハードなロックを展開した
が、これも不発そして解散。さらに、恋人とも別れるなど精神的にも落ち込む。
72年にソロ・デビューアルバム「コールド・スプリング・ハーバー」をリリース
するも、一部で評価を得られたものの、ツアーも途中で中止になるなど、失意
の中、ロスに行き、バーでピアノマンをして生計を立てていた。
それがCBSレコードの担当者が先述のツアーで目を付けており、ビリーを
探し当て、契約。ついに「ピアノ・マン」で再デビューし、成功の階段を登り始
めたのだった。
”さよならハリウッド”、”ニューヨークの想い”は4枚目の「ニューヨーク物語」に
収録されていたが、なぜかアルバムはヒットには至らず、「ストレンジャー」で
スターダムにのし上がると、それまでのアルバムも見直され、上記2曲も名曲
として、脚光をあびた。「ストレンジャー」、「ニューヨーク52番街」と立て
続けに大ヒット。”マイライフ”などは、ラジオでしょっちゅうかかっていた。
日本では”オネスティ”が哀愁感あるメロディで好まれ、日本独自のヒットに。
「グラス・ハウス」では”ガラスのニューヨーク”、”ロックンロールが最高さ”が
ヒット。ビリーが最も乗っていたころだと思う。
その後、82年の「ナイロン・カーテン」ではアメリカの社会問題などのシリアス
なテーマが目立つ内容となった。82年は彼にとっては不幸の連続で、自動車
事故で骨折、「ナイロン・カーテン」の制作開始は遅れ、マネージャーとしても
妻としても支えあってきたウェーバーとの仲がおかしくなり、83年には離婚して
いる。こうした不幸が曲に影響を少なからず及ぼしたと思われる。
シングルとしては”プレッシャー”がヒット。アルバム「イノセント・マン」、
そして、シングルの”アップタウン・ガール”がヒットしている頃まで、ビリー
を聴いていたのに、それ以降は離れてしまったのだが、そんな一番おいしい
ところの曲を集めたのが本ベストアルバムなのである。
僕らのようなリアルタイムで聴いてきた人は、懐かしく聴けるし、初めての方も
ビリーの人柄などがにじみ出るこれらの曲を聴けば、ファンになってしまうかも
しれません。

(123)Rush In Rio    Rush    2017年11月26日

Rushの通算5枚目のライブ・アルバムである。2002年11月23日。
1st、2ndから1曲ずつ。「2112」からもタイトル曲が選曲されており、最新盤の
「Vapor Trails」からは、さすがに4曲選曲されているが、新旧のナンバーを
バランスよくやっている印象である。
あと、最後の2曲は”The Board Bootlegs”として、Rioではない場所での演奏
が収められている。
とにかく、Rioのファンが熱い。”YYZ”ではインスト曲なのに、ギターのフレーズ
に合わせて、”歌っている”のである。色々なアルバムを聴いてきたが、これは
初めてである。恐るべし。
スタートが”Tom Sawyer”というのも良く、いきなり大合唱だし、凄いわ。
(^^;)
Rushの演奏も、観客からパワーをもらっている感じで、デビューして30年なのに
全く、衰えを感じ無いどころか、ますますパワーアップしているように感じる。
”Ghost Rider”が終わったところで聞こえる”メキメキ”という音は、ニールが
スティックをへし折る音で、すぐ別のスティックを持ち替えて、何事もなかった
ように、次の演奏へ。是非、DVDで確認してほしいが、スティックさばきが実に
カッコ良く、スティックを手で回して、次の叩くタイミングにバッチリあうとこ
ろなど、この人からすれば、何でもない仕草なんだろうけど、カッコいい。
ゲディもキーボードとベースとボーカルと相変わらずのテクニシャンぶりを
披露。それにしても、1か所のライブ録音を丸々、CDに収録できるところが、
彼らの演奏技術の安定感を示す。
音的には、もう少しボーカルがONになるように、又、楽器の細かい音が聴こえる
ようにできたらなお良かったと思うが、このCDでは会場の異様な盛り上がりと
メンバーの高揚感を第一にプロデュースしたのであろう。ハードロックバンドで
あるRushとリオの奇跡的なコラボ作品であり、ロックのライブアルバムとしても
もう少し注目されてもいい傑作だと思う。


(124)You    Gong    2017年11月28日

GongはSoftmachineのオリジナルメンバーのデイヴィッド・アレンが薬物
で、フランスからイギリスに入国できず、そのままフランスで結成したバンドで
ある。このアルバム「You」は73年リリースの「Flying Teapot」、「Angel's 
Egg」と合わせて、The Radio Gnome Invisibleの3部作と言われ、
ラジオ・グノームという妖精がゴング惑星からフライング・ティーポットで
やってきて、地球人に向けて、海賊ラジオをしているという設定で展開
されている。この74年リリースの「You」で完結であり、Gongの傑作。
この傑作を最後に、中心人物のデイヴィッド・アレンと彼の妻ジリ・スマイズ、
そしてギターのスティーヴ・ヒレッジが脱退している。
(その後はドラムのピエール・モエルランを中心に続行)
まさに、サイケデリック・ジャズ・ロックで、通常の感覚で演奏されておらず、
初めて聴いたときは思い切って引いてしまった。
しかし、何度も聴くと”Master Builder”、”A Sprinkling Of Clouds”
あたりの曲がこのアルバム中核を成す曲であることがわかる。
この2曲は凄い。
スペーシーであり、暴力的であり、疾走感、緊張感、でもってファンキーであり
訳がわからないが、絶句する。リズムセクションは最強、ギターもいかれている
し、ボーカルもサックスもフルートもあらゆる楽器が有機的に溶け合っている。
フランク・ザッパの影響が感じられる”Perfect Mystery”も楽しい。
しかし”You Never Blow Up Your Trip Forever”のような曲をマジメに
演奏している彼らに今一ついていけなかったのも正直な気持ち。
このアルバムが気に入った方々は是非、3部作を制覇してもらい、彼らの世界
にズブズブに入っていってください。出れなくなっても知りませんけど。

(125)American Idiot     Green Day    2017年11月29日

彼らの7枚目のアルバム。2004年リリース。
メンバーはビリー・ジョー・アームストロング、マイク・ダーント、トレ・
クールのトリオでビリーとトレがギターもドラムも演奏でき、ライブでは
入れ替わったりしている。なお、ライブではサポートメンバーも使ってる。
1曲目から痛快である。自分たちアメリカのことをバカじゃないかと歌っている。
そもそも、アルバムが反戦がテーマにしたコンセプトアルバムであり、パンクで
初めて最優秀レコード賞を受賞している。 (”Boulevard of Broken Dreams”)
確かに、曲の完成度が高く、いままでの殻を破った意欲作であり傑作。
ところで、”Boulevard Of ・・・”はオアシスから”Wonderwall”の盗作と
訴えられていたが、どうなったのだろう?別に、雰囲気が似ているという
だけで全然セーフだと思うが。まっ、どーでもいいか。
全曲、完成度が高いのがこのアルバムの特徴であり、彼らの気合の入れ方
が違うことがわかる。彼らも最高傑作と言っていたし。
ここまでメロディアスだと、パンクというよりハードロックとブリット・ポップ
の融合という感じだ。2015年に見事、ロックの殿堂入りを果たしている。

(126)Unfairground      Kevin Ayers    2017年11月29日

知る人ぞ知るブリティッシュ・サイケデリック・ロックの御大。
残念ながら、2013年に亡くなっている。
音楽も変わっていたが、私生活も放浪を繰り返し、思い切って変わっていた。
ソフト・マシーンの創設者の一人で、ベースを担当したが、1枚アルバムを残し
バンドを脱退し、彼女とイビザ島に隠遁してしまう。全米ツアーで精神的に
もたなくなったことによる。そこで、作曲に専念できたケヴィンは69年にソロ・
アルバムの「Joy Of A Toy」をリリースする。これは、今に語り継がれる
傑作で、ケヴィンの自由な発想で奏でられるお洒落で、ユニークな
サイケデリック・ロックで、バックはソフトマシーンのメンバーがしっかり
サポート。とは言え、シフトマシーンとは全く違うところが面白い。
ちっとも、このアルバムの話にならないが、ゆるい曲調でケヴィン流サイケな
世界が広がっている。基本的には本質は変わらないから、当時からのファンは
懐かしく、ゆったり、にっこり笑って聴けるが、始めての人は、なんじゃこりゃ
になる恐れ大。
「Joy Of A Toy」を聴いて、免疫(?)ができた人は、OKかも。