−声劇用台本− 2009-4-18rev base SE_ver
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■タイトル
インターラプション (Interruption) +SE
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■ジャンル
シリアス/ミステリー/シチュエーション
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■登場人物
アリス(♀)23才仮:オフィスレディ
ケイン(♂)25才仮:会社の地下駐車場・警備員
ギース(♂)30才仮:会社の社員
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■配役 (2:1:1)
アリス(♀)(L106):
ケイン(♂)(L 45):
ギース(♂)(L 46):
N (両)(L 50):
※L**:セリフ数
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■台本
<あるオフィスビルの地下駐車場>
N :アリスが残業を追え地下駐車場へ降りてきた
セキュリティドアを開け、自分の車に向かって歩いていく
アリス :「ふぅ・・・。」
(疲れた顔をして、大きめの溜息をつく)
アリス :「またこんな時間だわ。あ・・・携帯・・・。」
(一瞬立ち止まり、思い出したように衣服を触り携帯を探す)
アリス :「はぁ、良かった。忘れてきたかと思った。」
(カバンの中に入っていることが分かり、また歩き出す)
(ハイヒールの音:コツコツコツ)
アリス :「・・・!?」
N :道の先に倒れている警備員を見つけて驚く
(しばし立ち尽くしているが、周囲を警戒しながら警備員の男に近寄る)
アリス :「あの・・・大丈夫ですか?」
ケイン :「・・・う・・・うう。」
(頭を押さえながら、身体を重そうに起こすケイン)
ケイン :「あぁ・・・つー(痛みをこらえ)。ふぅ〜・・・。」
アリス :「どうしたんですか?」
(ケインは、ちらりと彼女を見る)
ケイン :「・・・わからない。突然、後頭部に何かがぶつかって・・・。」
N :二人が周りを見ると、壊れた監視カメラが転がっていた
アリス :「あれは?」
ケイン :「わからない。・・・俺じゃない。」
アリス :「警察を呼んだほうがいいんじゃないかしら?」
ケイン :「ああ、そうだな。後は俺が・・・アンタは気をつけて帰ってくれ。」
アリス :「そう・・・。じゃあ私はこれで。」
N :そういってアリスは、自分の車へ向かった
車に辿り着いたアリスは車に乗って、出入口へと発進させた
(車のブレーキ音:キキッ!)
アリス :「ちょっと。どうしてシャッターが閉まってるのよ。もう!」
(少し苛立ちをみせ、ハンドルを両手で叩く)
N :車を先ほどのスペースに戻し、その車から降りて足早に警備室へ向かう
(ハイヒールの音:コッコッコッコッ)
アリス :「はぁ。ついてない。」
(警備室の扉をノックする:コンコン)
アリス :「あのー。すみません。・・・すみません?」
N :警備室の扉をノックするも返事がない。アリスは扉を開けた
(扉を開ける:ガチャ)
アリス :「・・・誰か居ませんか? あのー・・・。」
N :その時、警備室でモニターしてる監視カメラの
一つから大きな音がした
(カメラが破壊される音:ガン!ガチャ!ザー)
アリス :「!? なに!?」
N :同時に、警備室の外から何かの破壊音が聞こえた
(破壊音:ガチャン)
アリス :「ッ! ・・・なに。なんの音?」
N :アリスは静かに扉を開け、左右を確認する
怖くなったアリスは、セキュリティドアの方へ走りだした
(ハイヒールの音:コッコッコッコッ)
(次の瞬間、角で何かと激しくぶつかる:ドン)
アリス :「キャッ!」
N :何かにぶつかり、吹き飛ばされて地面に
頭を打ちつけたアリスは、意識を失った
(カバンの中身は一面にぶちまけられる)
***** 時間経過 *******************************************************
<警備室>
N :アリスは、警備室のソファで意識を取り戻す。
アリス :「・・・ん、んん・・・。」
ケイン :「気がついた?」
アリス :「わたし・・・。」
ケイン :「大丈夫か?痛いところとか無いか?」
アリス :「えっと・・・わたし転んで・・・。」
ケイン :「ああ、気を失って倒れていたんだ。何があったんだ?」
アリス :「わからないわ。急いでいたら、突然何かにぶつかって・・・。」
ケイン :「何か?」
アリス :「ええ。・・・そう! 外で何か音が聞こえて・・・。」
ケイン :「音? 確かに、何か金属の音が聞こえたけど。・・・アンタか?」
アリス :「私じゃないわ!」
ケイン :「そんな大声出さなくても、聞こえてるよ。どうしたんだ?」
アリス :「そうだわ、カメラ。」
ケイン :「カメラ?」
アリス :「ええ、そうよ。あのカメラがおかしくなって・・・!」
(アリスが監視カメラのモニターを指差す)
(ケインがその先を見た後、再びアリスを見る)
ケイン :「監視カメラ?」
アリス :「そうよ。私が部屋に入ってきた時、突然凄い音がして・・・。
そのモニターを見たら、映像が乱れた後・・・
何も映らなくなっていたわ。」
ケイン :「何か映っていたのか?」
アリス :「いいえ・・・私が見たときには何も。」
ケイン :「そうか。」
アリス :「だって! すぐに消えちゃったから!」
(立ち上がり、息を荒げるアリス)
ケイン :「わかった。落ち着いて・・・わかったから。」
アリス :「・・・あぁ、ごめんなさい。」
(頭を抱えたまま、腰を落とすようにソファに座る)
(ケインがコーヒーを注いで、ソファのテーブルに置く)
ケイン :「コーヒー、どうぞ。」
アリス :「ありがとう・・・。」
(ケインは、無言のままモニターのスイッチをいじっている)
(スイッチ音:カチ、カチッ)
ケイン :「・・・ふむ・・・。」
アリス :「そう言えば、警察は!? 警察には電話したんでしょ?」
ケイン :「いや、まだしていない。」
アリス :「え?どうして?!」
(ケインは、アリスの方を向かずに話し続ける)
ケイン :「状況が良く分からなかったから、
見回りをしてから電話しようかと。」
アリス :「いいわ。私がするわ。」
(信じられないといった様相で首を横に振る)
(足元にあったカバンを取り、携帯を探す)
ケイン :「・・・・・・。」
アリス :「っ!?」
(取り出した携帯は、見るも無残な姿になっていた)
アリス :「なに? どうしてこんなことに?」
(ケインがアリスの方をチラリと見る)
ケイン :「どうしたんだい?」
アリス :「誰がこんなことを・・・。」
ケイン :「何?」
アリス :「・・・! もしかして、アナタなの?
私の携帯を壊したの。」
(アリスは、怒りのままにそう発言した)
(しかし、それは失言だったと感じたときには遅かった)
ケイン :「・・・なんで俺が?知らないよ!」
アリス :「あ、ええ。そうね。悪かったわ。」
(アリスは目線を外して、携帯をカバンの中へ押し込んだ)
アリス :「・・・そうだわ、えーと。」
ケイン :「ケインだ。」
アリス :「ああ、ケイン。お願いなんだけど、
携帯電話を貸してもらえないかしら?」
ケイン :「・・・悪いな。持ってないんだ。」
アリス :「え? 持っていない・・・って言った?」
ケイン :「ああ、言ったよ。」
アリス :「じゃあ、どうやって連絡を取ろうとしたの・・・?」
ケイン :「最初は携帯で連絡するつもりだったさ。」
アリス :「・・・最初?」
ケイン :「失くしたんだよ!携帯を。」
アリス :「いつ?」
ケイン :「わからないけど
・・・もしかしたら、気を失っている時かもしれない。」
アリス :「はぁ!? それって・・・盗られたってこと?」
ケイン :「わからないよ! 持ってきたと思ってたけど
もしかしたら、家に忘れてきたのかも知れない。」
N :ケインがチラリと、警備室の隅の壊れた監視カメラを見る
(それにつられてアリスも見る)
アリス :「他に電話は?」
ケイン :「んん。」
(アゴで警備室の電話を示す)
アリス :「あるんじゃない。」
N :アリスは慌てて立ち上がり、受話器を取り上げる
アリス :「・・・。え!? そんな!?」
N :せわしく電話のスイッチを叩くアリスをよそに
ケインはTVを観ていた
ケイン :「この日を待っていた・・・。」
アリス :「え!? 今・・・。」
ケイン :「ん? 通じないだろ。たまに故障することもあるから
そのせいだと思うんだけど・・・。タイミングが悪いよな。」
アリス :「・・・そ・・そう。」
(不信感が一気に増幅するアリス)
(ソファ側に戻り、カバンを取り上げる)
ケイン :「どうしたんだ?」
アリス :「・・・私、オフィスの方に戻ってみるわ・・・。」
ケイン :「・・・そう。分かった。」
N :アリスは扉を開け、セキュリティドアへ向かった
ゆっくりと、そして次第に足早になる
(ハイヒールの音:コツコツコッコッ)
アリス :「おかしいわ・・・絶対に何かおかしい。」
N :セキュリティドアの前で、カードを装置に通す
アリス :「・・・あれ? どうして。なんで開かないのよ!」
N :一度装置を叩くも、また2度、3度とカードを通す
アリス :「どうして・・・どうしてよ!!!」
(発狂気味にドアを叩く:ガン)
N :その時、再び破壊音が地下駐車場に響き渡った
アリス :「っ!!」
(驚いて身をすくませ、口を手でふさぐ)
ケイン :「大丈夫か?」
アリス :「キャッ!」
(突然の声に短い悲鳴を上げる)
ケイン :「・・・どうした?」
アリス :「え、ええ。どうして、アナタここにいるの・・・?」
ケイン :「ハハ・・・どうしてって。音が聞こえたから。」
アリス :「そう。そうね。私も聞いたわ。」
(荒げた息を整えようとする)
(髪をかきあげて、小さく深呼吸をした)
ケイン :「おい、本当に大丈夫か?」
アリス :「ええ、大丈夫よ。だから触らないで! ・・・大丈夫。」
ケイン :「・・・・・・。」
(ケインは両手を挙げて、ゆっくり距離を取る)
ケイン :「わかった。俺は様子を見てくるから、
君は警備室に戻っていた方がいい。」
アリス :「ええ、分かったわ。ありがとう。」
(二人は別れる)
***** 数分経過 *******************************************************
<警備室>
N :アリスは先ほどのソファに座り、飲みかけのコーヒーを口にする
アリス :「・・・ふぅ。」
N :突然、扉が開いた
(扉の音:ガチャ)
アリス :「っ!」
ギース :「!?」
(二人は互いに牽制するように見つめあう)
アリス :「誰?」
ギース :「それはこっちのセリフだ。なにやってんだ、こんなところで。」
アリス :「それは、いろいろあって・・・。」
ギース :「どう見ても警備員って感じじゃないけど。」
アリス :「ええ、私はここの上で働いてるわ。」
ギース :「そうか、私も同じだ。」
アリス :「どうやってここに?」
ギース :「来ちゃ悪かったか?」
アリス :「そういう意味じゃなくて
・・・だってセキュリティドアは開かなかったはずなのに。」
ギース :「ん? それは分からないけど、
中から出てくる時にセキュリティは関係ないはずだ。」
アリス :「あ・・・そういえば、そうね。」
ギース :「そんな話をしている場合じゃないんだ、早く逃げた方がいい!」
アリス :「え?どうしたの?」
ギース :「頭のおかしい警備員に襲われた!」
アリス :「警備員・・・。」
ギース :「ああ、シャッターが降りていたからおかしいと思って来てみたら
途中で奴が監視カメラを壊して歩いているのが見えたんだ。」
アリス :「そんな!?」
ギース :「声を掛けたら金属バットで殴られた!
なんとか反撃したが、逃げられてしまった。」
アリス :「っ!」
ギース :「とにかくここは危険だ。逃げた方がいい!」
アリス :「そ、そうね。
・・・でも、シャッターが閉まったままだし、ドアも開かないのよ。」
ギース :「シャッターを開ける鍵があるはずだ・・・。」
アリス :「分かったわ! この部屋を探せばいいのね。」
ギース :「そうだ。だが、アイツが持っていたら・・・出られない。」
アリス :「・・・。」
ギース :「とにかく探そう!」
N :二人は手分けしてシャッターの鍵を探し始める
(アリスは、操作机の上、引き出しを捜し始める)
アリス :「・・・ん?」
N :アリスは、机の上の新聞が目に付いた
番組欄の、ある番組枠に赤い丸がついていた
(荒々しく、新聞紙を払いのける:ガサガサ)
ギース :「あった!」
アリス :「あった?」
(壁掛けのキーケースが観音開きで開け放たれていた)
ギース :「ああ、これだ。タブにシャッターって書いてある。」
アリス :「やったわ! さあ、行きましょう!」
ギース :「ちょっと待ってくれ。」
アリス :「え、なに?」
(監視モニターの前に行くギース)
ギース :「奴が居ないか、モニターで確認してからにしよう。」
アリス :「でも、壊されているんじゃ・・・。」
ギース :「数台は生き残っているから、少しは役に立つだろう。」
(監視モニタを覗くアリス)
アリス :「居ないみたいだけど・・・。」
ギース :「くそっ。出入口が見えない!」
アリス :「待ち伏せ・・・?」
ギース :「どうだろうな。可能性はあるかもしれない。」
アリス :「警察を呼びましょうよ! アナタは携帯持っているんでしょう?」
ギース :「・・・・・・。」
アリス :「どうしたの?」
ギース :「それが、私のは電池が切れてしまっていて。」
アリス :「そんな・・・なんて日なの・・・・・・。」
ギース :「とりあえず行こう。まず、車に乗って出入口まで向かうんだ。」
アリス :「分かったわ。」
ギース :「私の車で送ろう。」
アリス :「いいえ、大丈夫。自分の車で帰るわ。」
ギース :「離れない方がいい。じゃあ、私が君の車を運転して送るよ。」
アリス :「大丈夫だって!」
ギース :「今の君を見ていたら放っておけないよ。」
アリス :「・・・・・わかったわ。車のキーよ。」
(ギースに車のキーを渡す)
ギース :「良し。じゃあ、一気に車まで走るぞ。」
アリス :「わかったわ。」
(扉を静かに開けて左右を確認するギース)
ギース :「3・・・2・・・1。行くぞ!」
(合図と共に走り出す)
N :ギースは一目散にアリスの車に到達し、手際良く車に乗り込んだ
(駐車場に響くハイヒールの音:コッコッコッコッコ)
(車のエンジンのスタート音:キュキュキュ・・・ブルン)
アリス :「はぁはぁはぁ・・・。」
N :車中から助手席の扉を開けるギース
ギース :「さぁ乗って! いいか?」
(乗り込むアリス)
(車の扉の音:バタン)
アリス :「ええ!」
(走行中の車の音:ブーン)
ギース :「私はシャッターを開けてくる。君は車の中で待っててくれ。」
アリス :「わかったわ。気をつけて!」
ギース :「何かあったらクラクションを鳴らすんだ、いいな?」
アリス :「ええ。」
N :二人が乗った車は、駐車場の出入口まで来た
(ブレーキ音:キッ!)
ギース :「行ってくる。」
アリス :「・・・・・・。」
N :心配そうに見つめるアリス
ギースは、シャッター用のキーを差込み、操作した
(シャッターの動く音:ガシャガシャガシャ)
N :シャッターの動作を確認すると、足早に車へ戻り乗り込むギース
(車の扉の音:バタン)
ギース :「ふう。」
アリス :「早く・・・早く開いて・・・!」
ギース :「・・・・・。」
N :ギースがサイドミラーをチラリとみて後方を気に掛ける
アリスも後ろを振り返ろうとする。
ギース :「もうすぐシャッターが開く、前を向いてろ!」
アリス :「え?ええ。」
N :すぐに向き直るアリス
シャッターの高さが、車高を越えた
ギース :「行くぞ!」
(車の急発進:キキキ・・・ブーン)
アリス :「きゃっ!」
(車が揺れてこすれる音:ゴスン)
ギース :「よし、外まで出れば大丈夫だ。」
アリス :「はぁ・・・・・・。」
(アリスの深い溜息が車内を包む)
***** 車中帰り道 *******************************************************
<帰路についた、アリスの車の中>
ギース :「落ち着いた?」
アリス :「ええ・・・。」
ギース :「とりあえず、一安心だ。」
アリス :「そうね。助かったわ・・・。えっと・・・。」
ギース :「私の名前か? ギースだ。」
アリス :「ギース、ありがとう。」
ギース :「いいや。気にすること無いさ。」
アリス :「警察に行ったほうがいいんじゃないかしら?」
ギース :「私に任せてくれ。大丈夫・・・君の事は私が守る。」
アリス :「・・・。」
N :アリスは、警備員のことを思い出していた
(フラッシュバックするように場面がランダムに浮かび上がる)
***** アリス回想 *******************************************************
ケイン :「わからない。・・・俺じゃない。」
N :突然壊れた監視モニター
ケイン :「この日を待っていた・・・。」
N :番組欄に赤い丸がついている新聞
ケイン :「失くしたんだよ!携帯を。」
***** 車中 *************************************************************
(アリスの様子をうかがうギース)
ギース :「アリス?」
アリス :「え。あ、いいえ。なんでもないわ。」
(その時、ふっと気付いたアリス)
アリス :「あ・・・えっと、ギース?」
ギース :「ん? なんだい?」
アリス :「っ・・・聞きづらいんだけど・・・。どうして私の・・・。」
N :その時、ありえない音が車内に響いた
それは・・・携帯の着信音だった
ギース :「・・・どうしたんだい? アリス。」
(アリスの悲鳴が遠ざかる)
N :二人を乗せた車は、ぼんやりと照らされた高速道路を走りぬけ、
遠くへ消えていった。
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<終劇>
※注意
これは、元ある台本にSEを加えた実験的台本です。
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