声劇用台本 

===========================================================================
■タイトル

 大好き

===========================================================================
■ジャンル

 コミカル

===========================================================================
■設定

 ごくごく普通の高校生達による帰り道での会話
 タイトルとは裏腹に、甘い恋愛話ではありません。注意!

===========================================================================
■登場人物

 増村 慎二[ますむら しんじ](♂):友達に泉美との関係を言えてない高校3年生。
 増村 真美[ますむら  まみ](♀):慎二の妹。存在だけ登場。
 谷口 徹 [たにぐち とおる](♂):慎二の同級生1号。微チャラ男。
 柴田 正博[しばた まさひろ](♂):慎二の同級生2号。ちょい熱い男。
 隈田 弘 [くまだ  ひろし](♂):慎二の同級生3号。痩身のメガネ。
 野中 泉美[のなか  いずみ](♀):慎二の彼女。照れ屋で強気。
 
---------------------------------------------------------------------------
■配役(4:1:0)

 慎二(♂)(L28):
 徹 (♂)(L16):
 正博(♂)(L18):
 弘 (♂)(L14):
 泉美(♀)(L17):

 ※(L**):セリフ数
---------------------------------------------------------------------------
■台本

<学校の帰り道>

 慎二N:高校生活最後の夏。青春という言葉が似合う俺的ベスト1の季節。
     そして、甘い思い出を詰め込みたい・・・などと
     最後の夏休みに期待を膨らませていた。

     今までの夏休みとは違う。今の俺には、特別な人が居るんだから。


 正博 :「夏休み到来だなー、おい!」 

 慎二 :「いてっ! なんだよー。後ろから叩くなよ。」

 徹  :「なんだー? なんか顔がニヤニヤしてんぞ?」

 正博 :「それはやっぱり、アレでしょ?」

 弘  :「あーアレ? 明日から夏休みだしー?」

 泉美 :「あ、みんな帰り?」

 徹  :「おう。今日は慎二の家に集合なんだ。」

 泉美 :「あ、そう言えば。そんなこと言ってたね。」


   (しばらく、談笑しながら歩いている)


 徹  :「こーいうのってさー。いつ言い出そうかタイミング難しいよな。」
      
 泉美 :「・・・? なになに?」

 徹  :「オレさ、駅前のデパートで、仲良く肩並べて歩いてんの見たぜぇ〜? 慎二。」

 慎二 :「え?」

 正博 :「そんならオレは、仲良ぉ〜く、飯食ってんの見たぞ。ウフフ、アハハみたいなさぁ〜。」

 泉美 :「え、うそ・・・どこで?」

 正博 :「確か〜北口にあるファミレスだったな。」

 慎二M:「う。確かによく行ってるかも。」

 弘  :「オレなんか、祭りの混雑してる中で。ガバって手を取って歩いく姿を見たし。」

 慎二 :「えええ?」

 泉美 :「なんか、結構見られてたんだね。フフ(照)」

 慎二 :「あ、あは。そう・・・みたいだね。(照)」

 弘  :「まったくー。正直な所、やばいっしょ? 見られやすい所でイチャイチャとか。
      まぁー、でもなぁー。カワイイし・・・気持ち分からないでもないし。」

 正博 :「確かに。オレも気持ち分かる・・・好きになっちゃうなー。」

 徹  :「でも、皆にバレたらどうしよう。ってのが気持ち盛り上げちゃう感じ?」

 正博 :「あ〜、そういうのあるんかもなぁ。オレんとこじゃ、考えられないけど。」

 泉美 :「あ、あはは(照)」

 慎二 :「おいおい! なんだよ、勝手に盛り上がるなよ。
      つーか、バレてたのか・・・。」

 徹  :「そりゃバレるっつーの。あんだけカワイイんだし!」

 正博 :「オマケにスタイルもいい! 成長しきってないところがイイ!」 

 泉美 :「ちょ、ちょっとぉ! 成長してないって、なによぉ〜。」

 弘  :「慎二ぃー。もう観念して、カミングアウトしちゃったら?」

 慎二 :「ええ? カミングアウトって、いま??」

 泉美 :「・・・・あは。(照)」

 慎二 :「いいよ。そんなのー。」

 正博 :「バカやろう! 言わなきゃ分からないことがあるんだ!」
 
 徹  :「言わなきゃ、通じない気持ちもあるぜ!」

 弘  :「言わなきゃ、ふわふわした関係が変わる事は無し!」

 慎二 :「えええ〜!?」

 泉美 :「ぁ・・・私は、大丈夫だけど・・・。」

 慎二 :「ぇ、あ、うん。そっか。」


   (慎二は、呼吸を整える。脈打つ心臓)


 慎二 :「・・・で、なんて言えばいいかな?」

 泉美 :「えー? しらなーい。む〜。(ちょっとふてくされる)」


 徹  :「そんなの、簡潔に”大好きだー”って言えばいいんだよ。」

 慎二 :「そうか・・・わかった。」

   (照れまくりの泉美:少しうつむきつつも上目で見つめる)

 正博 :「さぁ、映画のワンシーンのように。胸を打つやつ頼むぜ。」

 慎二 :「そんなこといわれても・・・。」

 弘  :「わかったよ。言いにくそうだから、こっちがカウントしてやるし。」

 徹  :「おし、俺がやろう。いいか?
      はい! シーン28「告白」いきます、・・・3、2,1」
 
 慎二 :「大好きだぁ〜!」

 弘  :「うわ! 本当に言っちゃったよ。
      通行人がめっちゃ見てるし!(笑)」

 正博 :「・・・そうか、お前の気持ちは本物なんだな。
      仕方ない、一先ず身を引くとしよう。」

 慎二 :「”一先ず身を引く”ってなんだよ? オレは絶対に離さないからな。」

 泉美 :「慎二ぃ・・・。」

 徹  :「おーおー。気持ちを口にして意志がハッキリしたか。
      なー泉美、どう思うよ??」 

 泉美 :「え? うん、良かったと思うよ。嬉しいし・・・(照)」

 正博 :「はぁー、まぁなー。現実的に考えても、俺がそのポジションに
      入るとなると・・・面倒だよな。慎二の事、なんて呼べばいいんだ?」
 
 弘  :「そりゃ・・・やっぱり。」

 徹  :「あ! アレ、噂をすればってやつだ。」

   (すこし遠くを指差す 徹)
   (振り返る泉美と慎二)

 泉美 :「??」

 慎二 :「・・・うわ! 真美!」
 慎二M:「やっべー、変なトコ見られたなぁ。」
 
 正博 :「まさかの本人登場だよ!」

 弘  :「ドラマ的シチュエーション来たし!」

 徹  :「”実は私もぉ〜”って抱き合うシーンじゃねーか?」

 泉美 :「・・・え? どういうこと?」

 徹  :「はぁ? 話聞いてなかったのか?」

 正博 :「慎二が大好きな、”妹の真美ちゃん”じゃないか!」

 弘  :「この兄に、あの妹って・・・ありえないし。」

 正博 :「かわいいよなぁ、めっちゃ好みなんだよなぁ。
      だが、慎二をお兄様と呼べとゆーのか!」

   (勢い良く慎二の腕を掴む 泉美)

 泉美 :「どういうこと?!」

 慎二 :「いや、オレだってわかんないよ!」

 弘  :「分かんなくないし。さっき叫んだし。」

 慎二 :「いや、あれは・・・! だってさ、駅前のデパートとか」

 徹  :「歩いたこと無いのか?」

 慎二 :「・・・いや、ある。でも、外で飯を一緒に食ってるとか!」

 正博 :「食って無いのか?」

 慎二 :「・・・いや、あるな。だけど、祭りで手を掴んだとか!!」

 弘  :「掴んでないの?」

 慎二 :「・・・いや、それもあったよーな。」

 泉美 :「もう! どーいうことなのよ!?」

 正博 :「どーいうも、こーいうも無いだろ。
      自分の妹が好きだってことだよ。」

 弘  :「泉美、鈍いし。」

 徹  :「好きで好きでたまらない、兄妹愛を超える禁断の愛だよ!」

 慎二 :「おい! 勝手なこと言うなよ!」

 正博 :「じゃあ、真美ちゃんのこと嫌いなのか?」

 慎二 :「いや、そう言われると・・・嫌いじゃ、ないけど。」

 泉美 :「いやぁぁぁぁー!」

   (走り去る泉美)

 慎二 :「おい! 泉美!」

   (ガシッと慎二の肩を掴む 正博)

 正博 :「真美ちゃん行っちゃうぞ。一緒に帰ろうぜ!」

 弘  :「それが良いし。」

 徹  :「良し、行こうぜぇ。」

 慎二 :「え、あ、おい。ちょっと!」
 

 慎二N:その後、家に遊びに来たアイツ等のせいで
     妹は、オレを避けるようになった・・・。
     やがて、泉美にも真美にも誤解は解けることになるのだが
     高校生活最後の夏休みは、最高に思い出深い氷河期を迎えた。

===========================================================================

<おしまい>

Copyright©2009-2011 chaya_mode.All Rights Reserved.

(2009- 8-29 up)