−声劇用台本−
 

==【タイトル】=================================================

  食堂・準備中2

==【ジャンル】=================================================

  コメディ
 
==【配 役】===================================================

 男3:女0:両0  ※ほぼ二人劇です

 店主(-才)男(L13):
 客1(-才)男(L58):
 客2(-才)男(L60):
 常連(-才)男(L 2):店主と被り

 ※役名(年齢)性別(セリフ数)

==【台 本】===================================================
 
    (ある日のお昼ごろに、道を歩く二人組の姿)

 客2:「腹減ったッス。」
 客1:「確かに腹減ったなぁ。」
 
    (とある食堂の前で二人は立ち止まる) 

 客2:「なんか古臭い店ッスね。」

    (下から上へ、上から下へなめる様に店を眺める)

 客1:「なんだ・・・なんか気分が悪くなってきたぞ。」
 客2:「え?大丈夫ッスか? 腹減りすぎました?」
 客1:「お前、話がそこからブレないんだな。」
 客2:「オレも、腹減って、腹減って倒れそうッスよぉ〜。」
 客1:「・・・オレの話聞いてるか?」
 客2:「もうハラヘリ山を二つ三つ越えた感じで、逆に腹減ったってゆーか。」
 客1:「ツッコミ処多すぎだろ。」

    (コツンと頭を叩く)

 客2:「イテ。・・・あれ、今日は優しいッスね。」
 客1:「力が入らねーだけだ。仕方ねー・・・食っていくか。」
 客2:「ぃやったぁー!」

    (SE:ガラガラガラ)

 店主:「・・・・・・・・・。」

    (厨房から顔だけ出てる店主がこっちを見ている)

 店主:「・・・いま、じゅ」

    (店主の言葉はお構いなしに)

 客2:「あ、どもー。腹減ったー!」
 店主:「・・・いらっしゃい。二人?」
 客1:「はい。」
 店主:「あ、そう。じゃ、好きなとこ座って。」
 客2:「(小声)なんか、感じ悪いッスね。」
 客1:「ふむ。」
 店主:「・・・お客さん。申し訳ないんだけど、ちょっと材料きらしちゃっててね。」
 客2:「え。食べれると思ってたのに。」
 店主:「あー、そうだな。カツ丼なら出来るんだけどね。」

 客1:「カツ・・・丼・・・。」

    (客1の顔色が変わる)

 客2:「あ! それでいいッス!」
 店主:「あ、そう? でもねぇ・・・ひとつ」

    (言いかけてる途中で客1が邪魔するように否定する)

 客1:「オレは違うのが良いなぁ。」
 客2:「なんでそんなにカツ丼が嫌なんスか?」
 店主:「そっちのアンちゃんは、カツ丼でいいのか?」
 客2:「ういッス。」
 客1:「あんなことあって、よくカツ丼なんか食えるな。」
 客2:「何かありましたっけ?」
 客1:「この前盗みに入った店で・・・って。うらやましい奴。」

    (厨房でガタガタと音が聞こえ始める)
    (二人はテーブルに着く)

 客1:「トラウマってやつだな。」
 客2:「なんですかそれ?」
 客1:「知らないのかよ。」
 客2:「トラウマ産の肉ッスか?」
 客1:「バカ。どこの国だよそれ。」
 客2:「あー! そっか、トラ・ウマだから・・・」

    (人差し指を立てて勢いづくが)   

 客1:「違うな。」

    (それを手の甲でペシっと払う)

 客2:「え!? まだ言ってないじゃないッスか?」
 客1:「言わなくても分かる。」

    (警戒しつつ後ろに体重をかけ、客1から離れようとする)

 客2:「もしかして、心読めるんすか?」
 客1:「・・・またソレか。大体分かるよお前の考えそうなことは。」

    (子供が悪態付く様に)

 客2:「えー。そんなの言ってみないと分からないじゃないですかぁー。」
 客1:「・・・じゃあ言ってみろよ。」

    (人差し指を立てて勢い良く)   

 客2:「まさしく、トラウマの肉ッスね!」
 客1:「まさしく、思った通りじゃねーか。」
 客2:「え? 違うんスか?? 自信あったんだけどなぁ。」
 客1:「じゃあお前食ったことあるのかよ?トラウマの肉。」
 客2:「たぶん。」
 客1:「うぇえ!? お、お前!食ったことあんのかよ!?」
 客2:「あると思いますよ。なんか、そんな気しますもん。」
 客1:「お前スゴイな・・・。」

 店主M:「スゴイわ・・・。」

    (SE:ピーピーピー)
 
 客2:「うは!いい匂い!」
 客1:「お前鼻いいんだな。全然匂いしねーぞ。」

    (厨房から店主がカツ丼を持ってやってきた)

 店主:「ほい、お待ちどう。」
 客2:「うひょー!美味そう!」
 客1:「オレは頭が痛くなってきた。よく食えるな・・・。」
 客2:「まだ言ってるんスか。カツ丼に罪は無いッス!」
 客1:「お前、輝いてるな。」
 
 店主:「お客さん。じゃー、ちょっと買出し行って来るから
     店番お願いできるかね?」

 客1:「ああ。」
 客2:「うまぁー!」
 店主:「で、お客さんは何食べるんだい?」
 客2:「うんまぁ!」
 客1:「そうだなぁ・・・」
 客2:「うんま!」
 客1:「オレは・・・。」
 客2:「うんま!!」

 客1:「ウマウマうるせー! 黙って食え!」

    (SE:プス)

 客2:「いて!」
 
 客1:「んじゃ、オレは中華丼で。」
 店主:「あいよー。んじゃ、よろしくね!」

    (SE:ガラガラガラ。ピシャ)

 客2:「頭痛いッス。」
 客1:「そりゃあ痛いだろうな。」
 客2:「まだ痛いんスけど・・・。」
 客1:「気にするな。」
 
    (頭のてっぺんを触る客2)

 客2:「いてっ!! なんだ?なんか刺さってる!?」
 客1:「ふん。」
 客2:「これ爪楊枝じゃないッスか!」
 客1:「だな。」

    (抜いた爪楊枝をまじまじと見る客2)

 客2:「先っちょが赤くなってる・・・。ヒドイッスよぉ。」
 客1:「ツボだよ。」
 客2:「え?ツボ!? あ・・・抜いちゃった。」
 客1:「あーあ。」
 客2:「ちょ、もう一回刺してください!」
 
    (先っちょの赤い爪楊枝を差し出す。客1は身を引く。)

 客1:「・・・本気にすんなよ。」

    (数十分後)


 客2:「あー腹減った。」
 客1:「お前食ったばかりじゃねーか。」
 客2:「あ。すいません、口癖になっちゃったみたいッス。」
 客1:「・・・いやな口癖だなぁ、おい。」
 客2:「じゃあ帰りましょうか。」

    (SE:ガタッ)
    (立ち上がる客2)

 客1:「ナチュラルに忘れてんじゃねーよ!」
 客2:「え?何を?」
 客1:「オレはまだ、何も食ってねーだろが!」

    (テーブルの下:立っている客2のスネを蹴る。)

 客2:「い゛っ!!」

    (スネを押さえようとして、前のテーブルに頭ぶつける)

 客2:「ごぁ!!・・・おおぅ・・・。いてぇ。」

 客1:「それにしても、遅くねーか?」
 客2:「ぅぅ・・・。確かに、遅いッスね。」
 客1:「店長、どこ行ったんだ?」
 客2:「どっか飯でも食べに行ったんですかね?」
 客1:「・・・それは、笑えねーな。」
 客2:「思ったんですけど。」
 客1:「ん?」
 客2:「今って、すごいチャンスなんじゃないですか?」

 客1:「チャンス?」
 客2:「え、だって。誰もいないし・・・。」
 客1:「あー・・・。そういうことか。」
 客2:「金も無いし、やっちゃった方が。」
 客1:「だな。やるか!」
 客2:「ういッス!」

 客1:「よし。札を『準備中』に変えてこい。」
 客2:「ういーッス。」

    (SE:ガラガラガラ)

 客2:「あれ?」

    (SE:ガラガラガラ、ピシャ)

 客2:「既に変わってました。」
 客1:「そうか。どうりで誰も来ねーと思った。」
 客2:「じゃあやりますか!」
 客1:「金は・・・と。あっちか。」

    (レジへ向かい、意気揚々と開ける)

 客1:「さぁー・・・て?」
 客2:「・・・お。」
 客1:「マジかよ・・・。」
 客2:「この店、すんげー流行ってないんすね。」
 客1:「バーカ。そうじゃねーだろ。」
 客2:「じゃあ、何でレジの中身が空なんスか?」

 客1:「・・・・・・・・・うーん。」

    (客1が、1つだけ置かれた勘定を見る)

 客1:「あ? この勘定って誰のだ、『カツ丼 1ツ』?」

    (『カツ丼 1ツ』と書いてある)
    (SE:ガラガラガラ) 

 常連:「こんちゃー。札が準備中に・・」

 客1:「あ。」
 客2:「あぁあぁあぁあぁ・・・・・・いらっしゃぃ。」

 常連:「あー−−!?」

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−終 劇− 

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