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Chemical waveをつくろう!
可視光照射による反応制御に特化した組成なので、他の文献とは大きく異なる濃度もありますが、暗条件でもいけます。
【溶液の準備】(mol/L=M=モル/リットル)
次の溶液を調整する。溶媒は、0.80 mol/L硫酸。
(A) 0.60 mol/L NaBrO3臭素酸ナトリウム
(B) 0.96 mol/L CH2(COOH)2マロン酸 (MAと略記)
(C) 0.32 mol/L NaBr臭化ナトリウム
(D) 2.4 mmol/L Ru(bpy)3Cl2ルテニウムトリスビピリジン塩化物
例)0.60 mol/L NaBrO3臭素酸ナトリウム
臭素酸ナトリウムの分子量は、150.89なので、
150.89×0.60=90.534gに溶媒を加え全体量を1Lにすればできます。
少々、コンマ以下の値がずれてもいいですが、定性実験には、小数点以下4~5桁以上の電子天秤が必要です。特に、mmol単位の触媒の計量には不可欠です。
ただし、ルテニウム錯体のカウンターイオンである塩化物イオン(Cl-)はBZ反応を阻害するので、硫酸塩または過塩素酸塩を用いるのがいいと思います。
硫酸塩は大変水に溶けやすく実験がしやすいですが、光感受性を高めるには過塩素酸塩を用いることをお勧めします。
硫酸塩を用いて、反応系に過塩素酸を滴下しても構いません。過塩素酸の扱いにはくれぐれもご注意を!!
過塩素酸塩は、Ru(bpy)3Cl2の濃水溶液を飽和過塩素酸ナトリウム水溶液中に滴下することにより合成できます。
Ⅰ,NaBrを添加した反応系・・・・光制御に適・少し面倒な方法
① ペトリ皿(φ9cm)にA・B・C溶液をそれぞれ1.5mlずつ順に加える。
② C溶液を加えると臭素が発生するのでドラフトチャンバー中、または窓際でペトリ皿が透明になるまで手でゆすって撹拌する。
(MAが臭素により臭素化され、系内に臭化マロン酸が生成するため、臭素の色が消える)
③ 透明になったペトリ皿にD溶液1.5mlを加え、軽く撹拌する。溶液全体が均一に薄い緑色になったら撹拌をやめ、静置しておく。
④ しばらく放置するとパターンが発生してくる。
Ⅱ,NaBrを添加しない反応系・・・・・・・光制御に不適 ・ 楽な方法。お勧め
① ペトリ皿(φ9cm)にA・B溶液と溶媒(0.80mol/L硫酸)をそれぞれ1.5mlずつ順に加える。
この系では、臭素は発生しない!
② D溶液1.5mlを加え、軽く撹拌して溶液全体が均一に薄い緑色になったら撹拌をやめ、静置しておく。
③ しばらく放置するとパターンが発生してくる。
実験におけるワンポイント!
※ 学校で、ルテニウム触媒を用いたB-Z空間振動を教材として使用する際、酸化波【Ru(III)】の色調が大変薄い緑色のため、
非常に観察がしにくいです。従って、光による反応制御を目的としない場合は、フェロインを用いた系の方が観察には適しています。
OHP上にペトリ皿を置くと、そのままスクリーンに現象を投影することができます。
ルテニウム触媒の系を用いる場合は、OHPプロジェクタ上に青いセロハン紙を敷き、その上にペトリ皿を置くと観察しやすくなります。
青セロハン紙にも種類があり、明らかによく見える青セロハン紙は検討しなければなりません。
我々は、HOYAのガラス製ブルーフィルター(光源(白色光)→B-480→反応層→B-440→観測カメラ)を用いています。
我々の実験装置
