妙な変身大集合
変身。悪を打ち砕くため、己をもう一つの姿に変える。ヒーローものの醍醐味の一つである。他作品との差別化を図るため、それぞれのスタッフが知恵を凝らして多くの名“変身シーン”生み出したが、中には趣向を凝らしすぎでどうにも妙ちくりんな“迷変身”を生み出してしまった例もある。そんな「変な変身」を一挙紹介だ!
※一覧の見方
ヒーローまたは変身名(登場作品/製作年度/製作会社)
となります
スペクトルマン(スペクトルマン/1971/ピープロ)
蒲生 「ネビュラ71!変身願います!!」
ネビュラ「スペクトルマンニ告グ、タダチニ変身セヨ!」
蒲生 「了解!」
基本的にはネビュラ71遊星からの指令によって変身する。非常時に変身許可をもらって変身することも多いが、命令には原則として絶対服従で、命令違反を犯したために活動能力を奪われたりする話が初期話数ではしばしばあった。大人になって改めて見ると「組織の中で管理されて生きる者」の悲哀を感じずにはいられないが、当時の子供にそれが理解されていたかは不明(昔は「なんて不自由なヒーローだろう」と思っていた)。
帰ってきたウルトラマン(帰ってきたウルトラマン/1971/円谷プロ)
郷秀樹が危機に陥った時、ウルトラマンと郷の意識が一つになって初めて変身が可能になる、といった非常に曖昧な設定が、初期のストーリーとテーマには合致していたが、やはり不具合があるということで、終盤の方では「右手をかざすことによって変身」といったパターンもしばしば見られるようになる。以後のシリーズへのゲスト出演時にはこのパターンが定着した。前作との差別化から、イメージチェンジを図ろうとして失敗した例なんだろうなあ(勝手に想像)。
アタック(シルバー仮面/1971/宣弘社・日本現代企画)
ストーリー中でも存在自体が希薄で影が薄かったシルバー仮面。当初は光二が、ただポーズをとることによって変身していたが、さすがにこれではマズイと思ったか、途中から「アタック」の掛け声が入るようになった。といっても気休め程度であり、どうしてもヒーローの地味さとマイナー感は拭えず、打開策として11話より巨大化してしまった(変身の掛け声は「シルバー!」)。
バロムクロス(超人バロム1/1972/東映)
非常に有名な変身の一つ。しかし問題は変身後。さいとうたかをの原作版では、変身後も常にバロム1の中で猛と健太郎が会話していたが、テレビでは、どうやら変身後のバロム1には別個の独立した人格があるようで、初期段階であった「目の中での二人の会話やケンカ」は、中盤以降出てこなくなる。こうして考えてみると、バロム1って結構謎の存在だ(でもライダーよりは身近でフレンドリーなヒーローであるような気はする)。
レインボーマン(愛の戦士レインボーマン/1972/東宝)
「あのくたらさんみゃくさんぼだい、あのくたらさんみゃくさんぼだい、あのくたらさんみゃくさんぼだい、レインボ〜〜、ダッシュ、セブン!!」(水谷邦久調に)
当時子供たちの間で流行ったこの文句は、般若心経の中にもあるお経の一句(笑)。当時としては究極の七段変身は現代の仮面ライダーも真っ青だ(爆) 各化身の「変さ」も超一流。インドの山奥で修行してダイバダッタの魂を宿さなければ無理なのである。
弾丸(ロケット)変身(風雲ライオン丸/1973/ピープロ)
「変身、ライオン丸!」の掛け声と共に、弾獅子丸の背中に背負ったロケットが点火。空を飛び遥か上空まで昇った後、光と共にライオン丸に変身、地上に降り立つ。数あるヒーローの変身の中でも、最も奇抜で不可解なのがこの「ロケット変身」だろう(だって時代劇だよ)。ある時には洞窟の中で変身という無茶をやった回もあった(おいおい)。変身の掛け声は「ライオン、ロケット変身!」とか「ロケットーッ、ライオン丸!」とか何パターンかあったような気がする(よく覚えていない)。
ジェットジャガー(ゴジラ対メガロ/1973/東宝)
人の命令を聞くだけの等身大ロボットが、「正義の意志」により巨大化。感動を呼ぶための演出は良いとして、どういう科学的根拠があったのか説明して欲しいものである(「ゴジラシリーズ最低作」といわれるこの映画が、ボロクソにけなされている理由の一つである)
コンドールマン(正義のシンボル コンドールマン/1975/東映)
正義のために命を落とした三ツ矢一心の正義の心とドラゴンコンドルが合体して生まれた正義の超人がコンドールマンなのだが、三ツ矢一心としての意識や記憶は持っておらず、人間体の時は、コンドールマン自身が三ツ矢一心の姿を借りているだけなのだ。したがって、日本に来て三ツ矢家の人と出会った後も、あくまで「一心のそっくりさん」ということで扱われている。この辺実に微妙(モロボシ・ダンと薩摩次郎の関係みたいなものか?)。
魔法力(アクマイザー3/1975/東映)
「まほうりき!かわるんだら〜」。アクマイザー3の中でも、当初ザビタンだけは魔法力によって人間に変身することが出来たが、25話でザビタンが女性に変身した時、その万能の変身能力を羨ましがったガブラとイビルは、自分たちも変身できないかと真似てみた。結果ガブラは「魔法力!かわるんだら〜、ガブラッチョ!」でダチョウ形態のガブラッチョに、イビルは「魔法力!かわるんだら〜、イビルッチョ!」で日常小物への変身が可能となった。後半のコミカル路線を象徴する変身ではあった。
カゲスター(ザ・カゲスター/1976/東映)
「影よーっ、我に代わって、悪を討てーッ」ということで、高圧電線に触れたショックで、姿影夫(と風村鈴子)の影に正義の心が乗り移ってカゲスター(とベルスター)が生まれたが、別に変身という訳ではない。カゲスター(とベルスター)が現れると影夫(と鈴子)は抜け殻のようになって倒れてしまうが、別に意識がカゲスターに乗り移っているわけでもないようだ。当時オマケキャラのカゲロベエがブキミで怖かった(「カゲマン」のシャドーマンみたいにかわいくなくちゃ)
カイザーイン(プロレスの星 アステカイザー/1976/円谷プロ)
「カイザー・イン!」の掛け声と共に、突然実写からアニメへ! 実写では再現不可能な技を再現するためだったが、要するにアクション面が弱体であったためで、この効果、なぜか物の本では高く評価されているものの、当時の子供達は皆バカにしていた。同じ実写+アニメでも、「恐竜シリーズ」とはえらい違いだ。
ジャッカー電撃隊(ジャッカー電撃隊/1977/東映)
自力での変身が不可能で、変身のためには強化カプセルに入り、それぞれのエネルギーを受けなければならないというもがリアルである反面、非常に不便(笑)という、戦隊一のローテクぶりだ(苦笑)。サイボーグなのに。ただし、後半登場したビッグワンだけは自力で変身可能、この差は一体何なのだろう?(答え:宮内洋ゆえの特別待遇)。
アイゼンボー(恐竜大戦争アイゼンボーグ/1977/円谷プロ)
第19話のウルルとの戦いで、タイムリミットをオーバーして戦ったアイゼンボーグ号だが、そのために立花愛の回路がズタズタになってしまった。鳥居博士の手によって愛は何とか回復するものの、続く20話、サイボーグ恐竜ギラーとの戦いで再びピンチに陥る。「死ぬ時は一緒」という愛の声に、善が愛の回路に飛び込んだ時、奇跡の超人・アイゼンボーが登場する。これって意図したことなのか奇跡の力なのかよくわからん(後者だとしたらとんでもないことだ)。