帝国特撮研究所

とんでもねぇ敵

マジに怖い組織もあるが、多くの場合ヒーローものの悪の組織は「セコくて間抜け」。視聴者が理解に苦しむような作戦を平気で展開し、その思想にも理解しがたい部分がある。定番作戦として知られる「幼稚園バスジャック」「飲料水に毒を混入」「人類総○○化作戦(つまり他の生物に変える」「伝染病」「吸血鬼化」などなど、効果の程が疑問な上、すぐにバレバレな事を平気で行うのだ。そんな愛すべきあくの軍団の中でもとりわけ変な奴らをピックアップ!

※一覧の見方
組織名(登場作品/製作年度/製作会社)
となります


デーモン一族(トリプルファイター/1972/円谷プロ)
早瀬三兄弟の先祖の故郷・M星を滅ぼし、次なる侵略目標を地球に定めて破壊活動を開始......したのはいいが、装備は黒塗りのスバル360が三台だけで、怪人も毎回頭が違うだけ(笑)。10分間低予算帯番組の悲哀か、毎回SAT相手にそこいらの空き地で意味のない戦いを続ける(笑)。こんな奴らに滅ぼされたM星とはどういう星だったのか(笑)。もっともデーモンの母星はもっと強大な戦力を持っているらしく、度重なるトリプルファイターの妨害に地球をあきらめ、侵略目標を別の星に定めた。でも早瀬兄弟もその星に向かったので、また延々とルーティーン・バトルが続いているのだろう。

サソリ軍団(魔人ハンターミツルギ/1973/国際放映)
はるか宇宙のかなたサソリ座より、徳川幕府転覆のためにやってきた。珍妙な巨大怪物を使って、江戸の町を恐怖に陥れる........って、宇宙のかなたから小さな島国の田舎都市を征服にやってくるって、そもそもその目的が理解できない。ミツルギ三兄弟が化身した巨大神・ミツルギに敗れる。

GOD(仮面ライダーX/1974/東映)
GODとは、ガバメント・オブ・ダークの略称で、日本壊滅をたくらむ二大国が水面下で手を握って作った組織。神話怪人を操ってXライダーと戦っていたのだが、幹部アポロガイストの死と共に、それまで声だけだった総司令がキングダークの正体を現し、怪人もヤバさ激増の「GOD悪人軍団」に。最終的には、首領の正体は、キングダークを内部で操っていた神敬太郎博士の友人・呪博士だった.......なんというか、アダルト路線から子供向けに、後半での中途半端なテコ入れの影響をモロにくらい、設定そのものが変質して崩壊していった極端な例。ライダーシリーズではありがちだが、ここまで支離滅裂なのはGODが最右翼か。

モンスター一族(正義のシンボル コンドールマン/1975/東映)
首領・キングモンスターを筆頭に、主題歌で歌っているように「命を賭ける価値もない それほど汚れた日本の」人間の欲望や社会悪の化身が実体化したモンスター軍団。ゴミゴン、スモッグドンだとかゼニクレージーとか名前だけでもキているが、姿ももちろんマトモではない。人心を乱して社会騒乱を招く作戦は、同系列である川内康範作品の死ね死ね団(レインボーマン)や、前世魔人(ダイヤモンドアイ)と同じか。EDテーマ「ザ・モンスターズ」は必聴。

黒十字軍(秘密戦隊ゴレンジャー/1975/東映)
国際秘密防衛機構イーグルの日本各支部を襲い壊滅に陥らせ、特殊能力を持った怪人を使い世界征服をたくらむ悪の秘密結社。当初は、それぞれの悪の専門家といえる怪人が、ゴレンジャー相手にシリアスな戦いを挑んでいたが........いつの間にか怪人素材がテレビだとか牛靴だとかストーブだとか機関車だとか変なものになり、作戦自体も本当にモノを考えて実行しているんだか、ゴレンジャーと遊んでいるんだかわからなくなった。毎度のごとくゴレンジャーハリケーンで「自分の世界に入って」自滅していく怪人の最後は、タイムボカンシリーズのルーティーン・ギャグに通じるものがある(様な気がするのだが)。

ドワルキン一味(小さなスーパーマン ガンバロン/1977/創英舎)
「天才頭脳を持っているが、その行動原理とワガママさはまるで子供」といった町の天才科学者・ワルワル博士が、そのヒネクレ根性から平穏無事な社会を快く思わず、怪人・ドワルキンに姿を変え、毎回珍妙な発明で、他愛ないが物騒な騒動を起こす。それに立ち向かうのも、ほとんど町内限定ヒーロー(他の場所にも行くけどね)といっていいガンバロン(その割には重装備)。ワルワル博士は、天本英世のキャラとしては、ある意味死神博士以上のハマリ役。子供と梅干が大好きという設定で、手下は番頭ワルベエのみというショボサもいい!

ダッカー(快傑ズバット/1977/東映)
全国のヤクザだとか暴力団だとか地上げ屋だとかの裏社会を統括している組織。ある意味非常にリアル。珍妙な用心棒を従えた、ロクでもない幹部の指揮する下部組織が全国各地で悪逆非道な振る舞いを行っているが、後一歩のところで早川健・ズバットにしてやらる。いつも威張っていた首領Lは、実は影のボス・総統Dの傀儡であった。

秘密結社エゴス(バトルフィーバーJ/1979/東映)
ある意味黒十字軍直系と言える。謎の首領・サタンエゴスが遺伝子伝達光線によって怪人製造機から生み出す怪人は“御子”として敬われる.......のだが、偏食怪人だとか、ベンキョウ怪人だとか、口裂け怪人だとか、世界征服のために生み出したのに(いや、エゴスの目的は人間社会への利己主義・エゴイズムの蔓延なのだが)、よくわからん行動に走る奴が多くて、それに大真面目で付き合わされる幹部陣が哀れ。いつも変な怪人が生まれるのに、「おお、御子よ!」と毎回崇めるヘッダー指揮官が、時代劇でいうと「バカ殿のお目付け役の老家老」のようで哀れであった。

テンタクル(星雲仮面マシンマン/1984/東映)
遺伝病の子供アレルギーのため、子供を見るとくしゃみが止まらなくなるという子供嫌い老人・プロフェッサーKが、自分の快楽のためだけに、毎回子供いじめ作戦を展開する。が、異星からの放蕩大学生・マシンマンによって毎回邪魔をされ、傷心のためスペインへ旅立ってしまう。毎回腕だけが違うという(後に頭も)怪人のセコさもいい。

オクトパス(星雲仮面マシンマン/1984/東映)
子供を見ると鼻の頭が赤くなるというアレルギー体質を持つプロフェッサーKの姪・レディMが、テンタクルの意志を継いで、子供いじめ作戦を展開する。手下のスキンヘッド男・トンチンカンを従えて、各地から呼び寄せた変人を指揮して子供をいじめる。後に帰国したKと共同戦線を張りマシンマン打倒を目指すが、切り札の最強アンドロイド・ゴールデンモンスを倒され、Kと共に物質伝送装置で遠い世界へ旅立つ。


帝国特撮研究所トップに戻る