五・七・五の遺伝子


 

日本人の遺伝子に組みこまれているかのような、五・七・五、五・七・五・七・七のリズム。

季語と言う限られたお題で詠む俳句、もっと自由な短歌・・・下手の横好きながら書き溜めた物をつずっていきます。

字余り、字足らずに余り捕らわれないで作りました。ご愛嬌。

 

最新俳句・短歌

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「陽炎」「朧月」「初夏」

陽炎の彼方に淡き夢を見る

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見上げれば雨が恋しき朧月

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秋鯖を食べつつ年のさばを読み

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待ちわびて疲れて眠るさびしんぼう

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君の体(てい)味覚 認知 吾(あ)の作った 手料理染める 是 官能か

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君の耳 吾の貸した 曲が染める 是も官能 君に溶け入る

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五月の季語

「陽炎」「初夏」「風薫る」「葉桜」「柏餅」「シャボン玉 」

昇り立つ陽炎景色も歪みおり

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初夏の匂いは蒼い草いきれ

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風薫るこれは季節の始まりか

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葉桜に季節の移ろい感じおり

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柏餅季節先取り並びおり

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シャボン玉夢運ぶまで消えないで

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葉桜の織り成す陰のグラデーション

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葉桜の葉はさまざまな翡翠色

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四月の季語

「春嵐」「雪解」「草の芽」

春嵐すべてを掬い舞い上げて

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雪解にて生まれる水の清らかさ

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草の芽の乳歯のような愛らしさ

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九月の季語

「墓参り」「月見」「秋の蝶」

墓参り母の記憶も遠くなり

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月見にて君の影が兎かな

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秋の蝶季節はずれの寂しさよ

 

八月の季語

「冷奴」「暑中見舞い」

冷奴みょうがが引き出す旨みかな

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暑中見舞い律儀な友がまたよこし

 

七月の季語

「雷」「麦茶」「浴衣」

雷が過ぎた青空光粒

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麦茶のみだらだら過ごす休みかな

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雷に追われ家路を走り行く

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浴衣着て心も踊る晴れ姿

六月の季語

「夏至」「更衣(衣替え)」「夏の空」「バナナ」

髪滴る(したる)雨粒光る夏至の雨

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憧れた近所の姉(あね)さんお揃いのような制服嬉し衣替え

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待つよりも待たせてみたい夏の空

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生温(ぬる)く雲も動かぬ夏の空

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バナナ見て南国想ふ青い空

 

五月の季語

「若葉」「走り梅雨」「梅雨」

若き葉の息吹が薫る季の便り

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走り梅雨母が届けり傘嬉し

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梅雨の日に帰る我が家におやつあり

 

四月の季語

「枝垂桜」「花冷え」

雨打たれうなだれている枝垂桜

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宴にて日が暮れすっかり花冷えす

 

三月の季語

「雛人形」「陽炎(かげろう)」

雛人形仕舞うも疎い三十路かな

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陽炎の彼方に滲む(にじむ)君の影

 

一月の季語

「買い初め」「初旅」

買い初めのあらたかさなきスーパー、コンビニ年中無休

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初旅の車窓眺むる面持ち(おももち)険(けわ)し

 

 「写真俳句」、十月季語「木の実」ほか。

 

赤い橋緑に浮かぶは桜坂

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静かさの中でひろいし木の実幼き日

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おはようと駆け抜ける朝今日も会ったよルソーの猫に

 

九月のお題(季語)

「夜長」「秋の蝿」「葡萄」

 

いたずらにだらだら過ごす夜長かな

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秋の蝿(ハエ)今年はこれで最後だと

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ふと見ればたわわに実る葡萄の実

 

七月のお題(季語)

「朝顔」「冷奴」「熱帯夜」

 

朝顔に会いたくなって早起きす

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みょうがの味口に広がる冷奴

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寝苦しく蒸されたような熱帯夜

 

三月のお題(季語)

「雛あられ」、「春の宵(はるのよい)」、「凍て戻る(いてもどる)」

 

鉢に盛る色とりどりの雛あられ

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夕暮れて花びら舞ふは春の宵

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凍て戻るスプリングコートは間違いか

 

春の季語(五月)

「春の服」、「柳の芽」

 

春の服花びら色の風に揺れ

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柳の芽春の兆しにむくむくと


新しい本の海原泳ぎ出す

吾と君と八つも違うと言い聞かせ

君思ふ心凍らせ葬れば

君語る熱きお話津々と聞く我君と見詰め合い

君の胸吾(あ)の影なしと思いけり

目を瞑り三つ待てば君を忘れる

期待した君と吾(あ)関係 成り立たぬ少し諦め地が固まる

ポットを理屈に軽く抱き合った吾(あ)と君

(残り少なくなった電気ポットからもう一つの電気ポットへ熱湯をうつすのがたどたどしい君がほおっておけなくて手を貸したら君がポットを支えてまるで抱き合うような形になった誰にも気がつかれない情事)

母と娘の現話(うつつばなし)餃子の皮に包みつつ

この傷は傷を持ってしか癒すことの出来ない痛々しいcocco(こっこ)の歌で

どの言の葉の節々も傷になってしまう今の吾(あ)の心

誰ともと距離とったほうがいいのか止められぬ暴走被害妄想

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(喫茶店にて)

誰かさんの噂(うわさ)話より青臭い話し語っていたいと思う四月

横にいる中年女性二人連れ自慢話と批判ばかり聞きぐるし

人の振り見て我が振りなおせと言う言葉身に染みて解る春の夕暮れ

 


赤と青の歯ブラシ二本コップの中で抱き合っているような朝の憧憬

十途年過ぎ母(おも)影薄れ口やかましき作法忘れる我あり悲しき

立てば芍薬のような身のこなし言葉美しき母の姿懐かし

偉そうなことばかり言ってる四月まるで全て体験したよな

今の更取り戻せないあどけなかったあの日の心今は亡き

チョコレート革命好み読んでる私心は既に女なりけり

あの人の様になりたくないと誓ったあの日今既に吾(あ)はあの人なりけり

本当(ほんと)なら十年前に解った事が今ごろ解る遅咲きの輪(りん)

黒い衣(きぬ)染める事できぬ白い衣何色にでも染め得うるから

表だけみれば黒かも知れぬ心は今だ白保ってるから

才能を見初められし経験(こと)あればどんな苦境も生きていけよう

三十路真近し吾の姿鏡を覗けば亡き母の陰ありて

艶色の黄色いパンジー土砂降りの今の心にそぐわぬまぶし過ぎ


過去の物

おはようとおはようの間走り抜けてく朝の喧騒

人の足ばかり引っ張る大人が大人になりきれてない新しいオトナ達

言の葉の破片集めて詠(うた)っても詠にならない吾(あ)は唖(あ)になりけり

私にも秘密はあるのよとつぶやいてみたい桜の下で

現代の汚い浮世に乗れなくて見たくないから聞きたくないから貝になる

飴色の珈琲たしなむ一人の夕べ

最上級(とびきり)のクリスタルのような言葉紡ぎたいのに錆付いた脳から出てこぬフレーズ

水温む桶の水に足つけてみたい

木々という小さな個性(いのち)伐採されるマンション建立という前の無力さ

ままごとのような小さき家が林立するお屋敷切り分け

好きという大きな花束受け取ってくれぬ吾(あ)の好きな人は

公園の花壇に咲いてるあばずれパンジー

(マンション清掃の休憩をしによった近くの公園に植えられたパンジーは愛でられたパンジーではなく、ただコストが安いからの理由だけで植えられたような色もまぜこぜのお役所仕事的なセンスのない乱雑さを感じた)

精工なガラス細工のような心朽ちてく

旅立ちの前に最後の姿焼きつけてまぶたの奥に君も私も

離さないなんておとぎばなしのようなきれいごとなんか少女の夢

君が好きなんて言葉は朽ちてく儚き夢よ実存の恋

恋愛の現(うつつ)話で一喜一憂している人の羨ましさよ

977円のキーボードで詠む吾(あ)の詠(うた)

花は野にあるようにという言葉がぴったりの庭に咲いてるスノーフレーク

庭先に春を見つけた君の微笑み

整列す後ろ姿清き新学期

何処がいいのとわからぬ人にはわからぬわかる人には分かる存在

灰色の汚れた人間(ひと)になりたくない憎しみの執念から来るエゴイズム

紅の誰にも見せぬ色の理由(わけ)心に秘めてる女の秘密

洗いざらしの服をそのまま着たよながさつな吾(あ)の頁

花びらみたいなブラウス羽織りて君にあいに行く初夏の午後一時

紫陽花の移り行く姿君に似て 

想い出と共に伸びし黒き髪始めて切りぬ初夏の夕暮れ

日盛りに幼き我の影となりて

半化粧鏡に魅入る白粉(しろい)の香

洗い髪太陽に透ける光粒

花茣蓙(はなござ)の上に寝転ぶ幼き日

藤椅子に座りまどろむ祖母想ふ

どんぐりと言う宝拾いし幼き掌(て)

おしゃべりな理屈好きな小さな唇キスで遮られたあの日

とんぼ舞う夕焼け空と五時の鐘

朝の露野草(のぐさ)にはじけて蒼香る



秋の蝉戦(いくさ)終わりし落ち武者の如く


爽やかな風とダンスし木枯らしとなる


秋風に心も浚われメランコリー

凍える夜ものみな集う免罪符



除夜の鐘凍雪(ゆき)踏みしめてすす払い



過去の顔遭いたくなくてしらばくれ



年賀状数競いけり幼き日



凍る夜の破魔矢を抱き初帰り

焼き鳥を買いし父の頬赤く

杉飛べばマスク高々顔溢れ

D界隈でランチをしても何処かわびしき父子家庭かな

 

初夏の君と言う新しき存在感あどけなさの中清潔感漂い

もしかしてこれは恋の始まりかいやただ私片思いしてるだけ

 

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