●ITで滅び行くもの(2001.4.20)
今日ニュースで言っていたが、スピッツがネットで新曲を配信するそうだ。価格は300円らしい。俺は前にも書いたがスピッツファンなので、これはちょっと気になってしまう。
でも、別なことも気になってしまった。これからCDショップってどないなるんやろうって。今回の新曲配信は、マキシシングルの発売に先行する形で行われるので、もちろんCDは出るのだが、これから音楽配信が主流になると、CD店は成り立つのだろうか?
思えば、ネットを含めたIT環境の整備は、既存の産業構造を劇的に変えようとしている。商売の根幹は変わらないとしても、ITによって滅び行く産業は数しれない。
まず、紙ではなくネットで情報が提供されるようになると、製紙業界が打撃を受ける。デジカメの普及で、現像が不要になり、DPE業界が打撃を受ける。電子稟議システムの整備により、社長や幹部が直接社員に指示を出せるようになり、中間管理職が不要になる。ネットでの直接取引きによって仲買が不要になり、卸業者も消えていくにちがいない。
また、会社の内部でも劇的な変革が訪れる。分社化やアウトソーシング(外部委託)が進み、SOHOや本業特化で会社がこれから次第に小さくなるだろう。ネット化で総務や経理の役割が減少し、間接部門もどんどん小さくなる。社内公募制(社内で公募する部署や職種に社員が応募し、転職するのと同じように部署や職種を代わることができる制度)の活用で、無能な上司の下からどんどん人材が流出する。社員は今まで以上にキャリアを磨かなければならなくなるので、大変な時代になることは実感できよう。
しかし、一方でいいこともある。ITの世界では会社ではなく個人が主役になりうるので、個人がネットを使って商品の企画販売がしやすくなった。電子書籍やオンライン書店、オンデマンド出版(1部だけでも、オーダーメイドで出版できる方法)により、著者や読者が独自の出版システムを保有するようになる。SOHOもこれからは珍しくなくなるだろうし、収入はともかく、それなりに実力や発想あるいは技術を持っていれば、会社に依存しなくても十分個人でやっていける時代が到来しつつあるのだ。 スピッツの、新曲のネット配信も、音楽業界のしがらみにとらわれず独自のやり方で販売や表現をしていく手段として注目できる。
もっとも、ネット自体が今後進化していくことも考えられよう。テレビや家電がネットと融合し、今までのようにパソコンを立ち上げてからネットをするという面倒な手間が省け、ネットショッピングもしやすくなるかもしれない。TVのリモコン1つでネットが見れる時代が早く来てほしいものである。