Column

●リュウグウノツカイ(2002.2.8)

 つい先日佐賀県の海岸で、リュウグウノツカイという深海魚が打ち上げられているのが見つかったんだそうだ。幅が30センチメートル、体長がなんと4.43メートルもあったらしい。巨大なタチウオっぽい魚で、頭から角のようなものがひゅ〜っと伸びていて、角と背びれの部分が赤のスケルトン色をしている。魚のくせに泳ぎがかなりヘタらしく、今回のようにまれに海流の影響で打ち上げられるとのこと。その泳いでいる姿をめったに見かけることはないため、リュウグウノツカイが打ち上げられると、天災がまもなく起こるといわれているそうだが、本当のところはおれにもよくわからない。どうしてこんなに長い図体をする必要があるんだろうかとも思ってしまう。

 それにしても、かなりナゾの部分も多い深海魚だけに、俺は結構胸がときめいてしまった。というのも、俺は深海魚の生態とか割と関心を持ってしまうほうで、例えばフクロウナギとか、ラブカとか、ダイオウイカとか(これは魚とは言えないが…)一体どういう過ごし方をしてるんだろうかと考えてしまう。あんな深い海底にいてよく水圧で押しつぶされないなとも思うし、どうして浅瀬ではなく深い海底にいなければいけないのかとか、とにかく不思議が多いのだ。図鑑とかを見ればよく目にする名前の魚でも、刺身にしたら実はハマチやタイよりうまかったりするんだろうかなどと考えることもある(←おいおい(^_^;)。

 深海魚は、どうしてもグロテスクなイメージが付きまとう。やはり深いところにいるので、大抵は少しでも光を得ようと目玉が体の割に異様にでかいか、眼が退化してその代わり口が馬鹿でかくなってエサをバクバクあさるかのどっちかになっている。なかなか捕まらない魚も多く、リュウグウノツカイのように生態がナゾにつつまれているものも少なくない。深海魚の中では比較的ポピュラーな部類に属するチョウチンアンコウでさえ、生きたまま泳いでる姿を見かけることはかなり難しいらしい。そういう深海魚の神秘性に、俺は関心を寄せてしまうのだ。
 深海魚の中で、これは貴重中の貴重といわれているのがメガマウスというサメで、これまで世界で数例しか発見例がなく、個体標本も世界的に珍しいらしい。名前の通り大きな口を持っていて、体長が4〜5メートルあるとのこと。もっともサメとは言うものの比較的おとなしい部類で、プランクトンを食べて生きているとされる。それにしても、こんな馬鹿でかいのが網に引っかかったり、浜辺に打ち上げられたりしていたら、びっくりせずにはいられないだろう。

 リュウグウノツカイも同様だ。角が伸びている姿はまさに圧巻である。泳いでいる姿を偶然捉えたビデオを見たことがあるが、なんというか、不世出のアニメ「まんが日本昔ばなし」のテーマソングが流れている間に出てくる龍そのものや!と思ってしまった。コワいを通り越してスゴいのである。「坊やぁ〜」で始まるあの有名なテーマソングがあれほど似合う魚はない。ついでに、アニメで龍に乗っていた龍の子太郎をリュウグウノツカイに乗せても絶対似合うと思うな。(^^;)