●野球・左利き・サウスポー(2002.2.16)
俺の周りには、なぜか左利きの人が多い。日本で右利きと左利きの人口比は9:1だそうだが、俺の周りは6:4くらいだ。俺自身は右利きだけど、今いる部署の半分の人間が左利きだったりする。今左利きが流行っているのか?いや、そんなはずはないんだが…どういうこと?(-_-;)
俺のイメージだと、左利きの人は何か器用というか、何か知らないけど何かできそう!というイメージがある。例えば字を書くとき、左利きの人は左でももちろん書くのだが、右でもちゃんときれいな文字が書ける。また、球を放るとき、左でも右でも投げたりもする。箸も、右でも左でもちゃんと使えたりする。人によって差はあるかもしれないが、左右両方ともできる範囲は左利きのほうがずっと広いように思う。俺にはとてもできない芸当だ。
世の中を見れば、圧倒的に右利き優先に作られている。例えば、今あなたがこのHPを見るために使っているブラウザーのスクロールバーは右にあるし、自動改札機は右側から通すし、クルマの運転席も右側だ。出回っている様々な商品も、左利き用は需要的に品数が抑えられるため何かにつけて価格が高くなりがちだし、イスラム教の国に行くと左手は不浄の手とされてるから左で物を渡したりするとえらい目に遭うとか、得をすることは少ない(少なくとも、右利きの多い日本の場合は)。にもかかわらず、左利きの人も結構いるのはなぜだろう?
基本的に、幼児のころは両利きというのが多い。ところが、成長して小学校入学あたりまでくると、大体左利きと右利きに分かれてしまうそうである。ただ、右利き優先の社会を察してか、右利きに矯正される場合も多いらしい。その結果、右でも左でも器用に動かせる「両手利き」という人が出てきたりするわけだ。なぜ左利きと右利きに分かれるのかのメカニズムは解明されていないらしいが、成長に伴って脳が発達する過程で、小さいころからいずれかの手を使ううちに、左右どちらか片方の脳の中に利き手を決める要素をもった神経回路が形成されていくからであるとされる。
そんな左利きだが、堂々左利きの人が活躍している世界がある。それはスポーツ界だ。サッカーも利き足が左という選手も結構いるし、ボクシングでも川島敦志やセレス小林などは、サウスポーのファイターだ。
特に野球では試合にサウスポーの存在は欠かせない。これまでにも、サウスポーの名投手がたくさん出ている。金田正一や江夏豊、大野豊や工藤公康など、枚挙に暇がない。アメリカ大リーグでも、サンディ・コーファックスやランディ・ジョンソンとかもサウスポーだ。
一般的に投手対打者を対決させた場合、左打者はサウスポーを苦手にしているとされる。統計的にも右対右より左対左のほうが圧倒的に分が悪いらしい。あくまで一般論で、サウスポーが絶対的に左打者に強いというわけではないが、右打者より一塁に近く有利な左打者を打ち取るにはやはりサウスポーがいいのであろうか、ここぞという場面ではやはりサウスポーは重宝されるようだ。
それならばいっそのこと左右投げならば、場面に応じてグローブをはめ替えて右に投げたり左に投げたり使い勝手がいいようにも思うが、実際にそういう選手はなかなかいない。もっとも、まだプロ野球に南海ホークスがあったとき、近田という投手が在籍していたことがあるが(う〜む、どれだけの人が知っているだろうか?)、なんとプロ野球史上まれにみる左右投げの投手だった。右でアンダースロー、左で速球を投げていたが、知らないうちにどこかに消えてしまった。話題ばかりが先行していたようだが…ぜひ活躍してほしかった選手の一人である。公式戦で左右投げは披露していたんだろうか?
ただ、野球のキャッチャーは、もうほぼ全員といっていいくらい右利きである。これは、右のバッターボックスに立つ打者が多いのに、盗塁とかで2塁に送球するとき、左利きでは右にいる打者が送球の邪魔になるからというのが理由らしい。野球ではないが、プロゴルファーの岡本綾子が昔ソフトボールでキャッチャーになろうと思ったとき、左利きを理由に起用されなかったエピソードがあるほどだ。
ちなみによく知られている話だが、海外に翻訳されて出回っている日本のマンガの登場人物は、なぜかほとんど左利きである。これは外国の場合本を左から右に読むので、それに合わせて絵を反転して印刷しているためなのだ。マンガを見たら、外国は左利きが日本以上に高い比率でいて違和感が薄いせいか、どうも日本は左利き優先の国と思われてしまっているような気がするなぁ。