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●致命的な地名(2002.3.2)

 この間、電車に乗っていたのである。すると、ちょっと見ると考えてしまいそうな駅名に出会った。さあ、あなたはなんと読むであろう?

 「孝子」

 まあ、知ってる人は知ってる読み方なのだが、いろいろな土地に行くと、とんでもない難しい地名に出会うことも少なくない。
 関西を例にあげてみる。

 ・蚕ノ社(かいこのやしろ)
 ・内代(うちんだい)
 ・清児(せちご)
 ・京終(きょうばて)
 ・土室(はむろ)
 ・喜連(きれ)
 ・椥辻(なぎつじ)
 ・小部(おうぶ)
 ・学文路(かむろ)
 ・楠公(なんこう)

 では、首都圏に行くとマシになるかというと、そんなことはない。

 ・分倍河原(ぶばいがわら)
 ・仏子(ぶし)
 ・碑文谷(ひもんや)
 ・軍畑(いくさばた)
 ・乞田(こった)
 ・国府津(こうづ)
 ・辛(かのと)
 ・道祖土(さいど)
 ・石神井(しゃくじい)
 ・日限山(ひぎりやま)

 こうしてみると、有名な地名も無名な地名も混ざってるのだけど、全部答えられる人はまずいないと思うし、逆に全部答えられない人もほとんどいないだろう。だけど、例えば年賀状とかで難しい地名の住所でよこされると、読めないことがなんか悔しいのだ。
 それに地名というのは当て字が多いし、歴史も絡んでその名残みたいな地名がついていることも少なくない。よくあるのが「○○新田」とか、職人や職業の名前をそのまま地名にしたもの(「与力町」「鍛冶町」「呉服町」など)とか。これらはまだ読めるものが多いのだけど、例えば北海道によくあるアイヌ語源をそのまま地名にしたものはどう読んだらいいかわからないものが多い。

 ・女満別(めまんべつ)
 ・占冠(しむかっぷ)
 ・長万部(おしゃまんべ)
 ・野幌(のっぽろ)
 ・和寒(わっさむ)

 北海道の場合はこんな当て字が多く、特に下に「幌」「別」「内」「部」「冠」「寒」がつく地名がやたらに多い。こうしてみると、例えば「内」はアイヌ語で沢のことを意味するように、各地名にはここがかつてアイヌの土地だったという名残を知ることができるのだ。余談だが、ラッコやシシャモ、トナカイなどの生き物の名前も、実はアイヌ語からきているのである。

 けれど、いろいろ調べてみると「なんちゅう名前つけんねん!」みたいな地名も少なくない。

 ・放出(はなてん)
 ・談合坂(だんごうざか)
 ・閻魔堂町(えんまどうちょう)
 ・股下山(またしたやま)
 ・万弘寺(まんこうじ)
 ・ポンポン山(ぽんぽんやま)
 ・阿保(あぼ)
 ・羽合町(はわいちょう)
 ・土々呂(ととろ)
 ・尻手(しって)
 ・南蛇井(なんじゃい)
 ・及位(のぞき)
 ・増毛(ましけ)
 ・後免(ごめん)

 うーむ…(^_^;) こういう名前の土地に住んでると(山の名前もあるけど)、漢字だけ表記されていたり、電話で地名言うときが少し困ることもあるのではなかろうか。例えば、「車で、ちょっと及位にきてください」とか言ったりするのは、躊躇するかもしれない。
 しかし、世界を見渡すと、日本語読みでもっとすごい地名があるものである。例えば、アラビア半島にはオマーン湖という湖があるし、オランダにはスケベニンゲンという地名があったりする。これぞまさしく、致命的な地名だっっ!