●ロード・オブ・ザ・リング(2002.3.10)
今日、大阪の映画館であの話題作『ロード・オブ・ザ・リング』を見てきた。公開からまだ1週間くらいしか経ってないから、めちゃくちゃな人混み。映画館に着くと、映画そのものは建物の10階でやっているのに、外の道路沿いにまで人が並んでいた(^_^;)。並んでいる行列は、建物の入り口にいったん入って地下2階まで潜り、地下2階の通路をダダダ〜ッと抜けてまた別の階段からそのまま上に10階まで続いているという、すんごい行列だった。並ぶのがあまり好きでない俺は、このままやといつになったら観れるんかな〜と思いながら並んでいたけど、意外に次の上映を待っただけですんなり観ることができた。
この映画は、世界的に有名なJ.R.R.トールキン原作の『指輪物語』の完全映画化で、今回上映されたのは3部作のうちの第1部である。大昔、闇の冥王サウロンが作り出した指輪が、長いときを得てホビットの村に住むフロドという青年の手に渡る。フロドはその指輪が世界を滅ぼす恐ろしい魔力があることを知り、指輪がある限りサウロンの魂が指輪をかぎつけ襲いかかってくる。その指輪を消滅させて世界を救うには、危険な地帯をいくつも通り抜けて、指輪が生成された火口に指輪を投げ込むしかない。フロドは指輪を捨てるため、他の仲間たちと共に、9人で危険な旅に出かける…というのが大まかなストーリーだ。
映画は、ほのぼのとした部分と残虐な部分とが入り混じってなんともいえない不思議な雰囲気を作り出している。『未来少年コナン』を思わせる場面もあれば、『エイリアン』を思い出させる場面もあるといった感じだ。実は指輪は大昔に一度、サウロンとの戦いに勝ったイシルドゥアという勇者の手に渡り、火口まで捨てに行っているのだが、イシルドゥアは指輪の魔力に負けて自分が世界を支配しようとする。のちに指輪はイシルドゥアを裏切って死に追いやり、指輪は長い年月を得てフロドに渡ることになるのだ。けれど、早い話、イシルドゥアがそのときさっさと指輪を火口に捨てていてくれたら、フロドたちはあんな危険な目に遭わずにあんな壮大な話にもならんかったと思うのだが(^_^;)。そのフロドを、イシルドゥアの末裔のアラゴルンが守って一緒に旅に出ているのはなんとも皮肉である。
個人的には、物語に出てくるキャラでは、このアラゴルンと、魔法使いのガンダルフがよかったと思う。アラゴルンはなかなかにカッコよい戦士で、今回の映画でたくさんの女性ファンを獲得したに違いない。ガンダルフはフロドに指輪にまつわる話を伝える重要な役柄なのだが、彼の話し方自体が魔法がかっていて不思議なキャラだと思った。俺はこの2人はちゃんと区別できていたはずなのに、映画観てから連れに「あのアラゴルフはよかったね〜」と連発してしゃべっていたりした(-_-;)。
監督は『乙女の祈り』などのピーター・ジャクソン。主人公のフロド役には、『ディープ・インパクト』でめちゃ悲しい演技を見せてたイライジャ・ウッド、フロドの友人サム役に『トイ・ソルジャー』などでおなじみのショーン・アスティン、ガンダルフ役にはトニー賞を受賞し「サー」の称号も持つイアン・マッケラン、エルフ族の娘アルウェン役に、世界的バンド『エアロスミス』のスティーヴン・タイラーの娘で、『アルマゲドン』での名演技が光ったリヴ・タイラー、そして音楽にはあの独特の美声で名高いエンヤの曲が使われている。他にも大物キャストが目白押しで、豪華な製作陣だ。
なんと言っても、昔「隕石対決」で話題をさらった『ディープ・インパクト』と『アルマゲドン』のそれぞれでブレイクしたイライジャ・ウッドとリヴ・タイラーが共演しているのがスゴイところである。
こうやって書くとなんだか絶賛しているような感じだが、実はそうでもない。まず、この映画は時間が長すぎる!2時間58分はちょっと長すぎるんではなかろうか。あと4〜50分は削ってほしかったと思う。削った分他の部に回して4部作にしてもいいのではないかと思う。こんなに長くては、中身が濃くとも観る側の集中力が続かないぞー!
それから、冒頭部がやや退屈だ。平和なホビットの村のイメージをしっかり観客の脳裏に植え付けたかったのかもしれないが、この部分は20分もあれば十分かもしれない。
戦闘シーンが多いのも、話の中身としては仕方ないにしても、女の観客を惹きつけるにはやや難ありかなと思う。俺的には戦闘シーンはハラハラするし、面白いのだけど、周りの女性の観客はやや冷ややかだったようだ。せめてアラゴルンとアルウェンの恋愛をもっと色濃く描くとか、旅の仲間がどこか旅先の娘に恋をして、「いや、俺は娘とここに残る!」とか何とか言い出して、世界を救うため旅に出るか娘を採るかで葛藤する場面なんかもあってもいいのではないかと思う(これからあるのかも知れんが…)。原作に忠実というが、面白く観せるためには原作からどんどん脱線することも許されるのではないかと俺は思う。原作観てる人が、「おっ!」と意外な展開で驚かせたりすることも、あってもいいかもしれない。
ともかく、作品自体は非常にいい出来で仕上がっているほうだと思うので、ぜひ観に行ってほしい。もっとも、今回がまだ第1部で、続きが来年となると、「どんな話やったっけ?」と悩む可能性大ではあるのだけど。