Column

●フェスティバルゲートが…!(2004.2.21)

 columnのタイトルに珍しく感嘆符が付くほど衝撃的な…いや、ある程度予想のついた出来事が起こってしまった。フェスティバルゲートが経営破たんしてしまったんである。

 フェスティバルゲートは、地元民では「フェスゲ」とも呼ばれている遊園地で、大阪市内は天王寺動物園に隣接したスポットだ。遊園地だけでなく、映画館やちょっとしたショッピングモールもあり、すぐ隣にはスパ・ワールドという天然温泉のテーマパークのようなものまである。1997年のオープン以来、USJが出来るまでは大阪市内唯一の遊園地として奮闘してきた。
 オープン当初は、施設内の建物の隙間を縦横無尽に走り回るジェットコースター(デルビス・ザ・コースター)などが人気を集めたせいもあって、なかなか健闘していたと思う。そんなに広くない施設の中にメリーゴーランドやパラシュートタワーなどアミューズメントがふんだんに盛り込まれ、一時は郊外の遊園地を食っちまうんでは、とさえ言われていた。

 しかし、人気があったのは、やはり開園当初の物珍しさだけだったようで、その後ひたすら下降線をたどり続けた。さらに追い討ちをかけるように、同じ大阪市内にUSJがオープン。フェスティバルゲートの最寄り駅の一つである新今宮駅ではほとんど誰も降りずに、環状線を西にユニバーサルシティへと向かわせる運命に。フェスティバルゲートの最寄り駅は、新今宮駅も含め、動物園前駅も霞町駅もあるのに、フェスティバルゲートは完全に浮いてしまったのだ。

 立派な施設がありながら、さながらゴーストタウンに近い状態。思えば、サッカーのベッカム選手が、息子のブルックリン君のために、とある遊園地を貸切にしたことがあるが、フェスティバルゲートを訪れれば、自分一人のためにこの施設が貸し切られているという錯覚にすら陥ってしまう。
 フェスティバルゲートの中の映画館・シネフェスタも、来客は非常に少ない。元々が4スクリーンあるミニシアターなのだが、シネフェスタの存在自体を知らんという人も結構いるらしい。映画通ではよく知られた映画館なのだが…。(-_-;) しかも、割と玄人向けのマイナー映画を中心に上映しているせいか、いつ行ってもすいていた。日曜日の真昼間に行っても、そのときは人気のメジャー映画だったにも関わらず、観客が220席近くあってたったの4人しかいないとか、ざらにあった。もしかすると、平日に行けば映画館の中でたった1人で見ることもあるのかも…考えただけでもコワいなぁ。
 それと、頑張っている店員さんには失礼かもしれないのだが、いかんせん魅力的なお店が少ない気がする。撤退している箇所もあって、心寂しさばかりが強調されてしまう。

 ハード的にはいいものを持っているとは思うのだが、フェスティバルゲートの近くで、庶民的な雰囲気を漂わせる新世界とは全く異なる感じを持つ。それでいながら、遊園地として特異性をあまり出せていなかったような気がする。それに、直近の新今宮駅を挟んで反対側は異空間でもあるし、その近寄りがたいイメージがぬぐえなかったのかもしれない。もしフェスティバルゲートが、1駅隣の天王寺駅前にあったとしたら、状況はかなり違っていたかもしれない。

 今現在では、フェスティバルゲートからは、少なくとも遊具施設は撤退する方向とのことである。そうなればさらに来客が遠のくのは必至で、大阪市の「負の遺産」になる日も、そう遠くないのかもしれない。