第19話:杉戸林道探訪

〜千葉随一のロングダート〜



2005年11月


11月も、中旬を過ぎるとめっきり寒くなるもんだ。
特に今朝の冷え込みはかなりのもんだった。

とは言え、天気は快晴・・・!
こりゃ〜もう行くしかない・・・。

ここ最近、内房に近い場所を中心に走っていたので、今回は初の外房方面へとKSRを走らせた。
そう言えば、先週コンビニで会った人達が言っていた「杉戸林道」、この林道は勝浦市にある。
千葉県の林道の中ではかなりのロングダートと名高いこの林道、実は一度も走った事がない。

と言う訳で、今回の目的地は「杉戸林道」に決めた。

外房最大の街、茂原市を抜け、なんとか農道という大多喜への裏道を走る。
裏道と言うと、なんだか狭くて分かりづらいイメージがあるが、ここは普通の県道以上に走り易い。
地図上で見ると、茂原駅の南口?方面から一本に延びてきている道だ。

途中でガソリン補給。
このバイクはタンク容量が少ない為、頻繁に給油する必要がある。


睦沢町に入った辺りで、県道150号線に合流、右折する。
この県道150号線、信号も無く非常に走りやすい。
ZZRとか、その辺りのオートバイだとかなり楽しめる道だ。

いくつかの峠を越え、国道297号線に合流。左折し、勝浦方面へと向かう。

なんだか、のどかな風景だ。

国道297号線からのアプローチは、途中で右折するだけなのだが、写真を撮るのを忘れた。
信号の無いT字路で、片側2車線の立派な道路。だがすぐに狭くなる。

ほどなくして、杉戸林道の入り口へ到達。
がしかし! 全面通行止め!


この先で完全に塞がれる。


大規模な崩落があったらしく、補修工事が行われていた。
この先の画像は後ほど・・・。

仕方が無いので、手前の杉戸林道支線4号に右折してみる。
すぐに鎖のゲートが現れた。


この先もちょっとだけ歩いてみたが、ほとんど廃道同然となり、終了。
別ルートで杉戸林道へと向かう。

途中で見つけたため池。


画像だとあまり大きさを感じないが、実際はかなり大きい。
道はかなりのヌタヌタ・・・。いたずらにスピードを出すと、あっちゅう間に滑ってドボン。


杉戸林道への別ルートと一口に言っても、そう簡単に見つかるものじゃ〜ない・・・。
とりあえず、県道82号線を右折。
ま〜、最悪の場合、杉戸林道の起点(終点)でもある、県道177号線側からアプローチしていけば問題は無い。
とは言え、具体的な場所は知らないが・・・。(かなり安易な考え・・・)

途中で出会ったかかし。表情が、あだち充系の漫画に出てくるヤツに似てる。


地図上に載ってる、湯場ノ原パークランドは潰れていた。
もはや営業しているのは、地図の上だけの話・・・。

で、杉戸林道へのアプローチだが、これがけっこう分かりづらい。
まず、県道82号線をひたすら鴨川方面へと走る。
しばらく走ると、市民バスの停留場「中島」を過ぎる。
すぐに右手に東光寺。ここを右折する。

まっすぐな田んぼ道を走ると、やがて「赤羽根」という停留所が現れ、十字路にぶつかる。
ここを右折。まさにここがアプローチ路の入口なのだ。やっと見つけた。

小さな集落を抜けると、やがて道はダートへと変わる。
2〜3km走るとゲートに到達。



注意書きが書いてある。


野生の鹿・・・?? そんなの居るんだ・・・。

ゲートと言っても、鍵は掛かっていない。簡単に入れるし、入ってもOKのようだ。
遠慮なくゲートをくぐり、反対側からまた閉め、いよいよ房総随一のロングダート、杉戸林道へと足を踏み入れる。

5分も走ると、杉戸林道本線に合流するT字路に到達。


方角からすると、右方面が先ほどの崩落箇所と思われる。
なので、とりあえず右に向かう。



尾根伝いに走る、明るく気持ちのイイ林道だ。
しかも、まったく舗装されていないし、向かう先が通行止めのためか、ほとんど独り占め状態。



途中、いくつかの支線もあった。
ほんの一部にガードレールがあったが、ほとんど右側は絶壁に近い。
やたらスピードを出すと危険。

20分くらいで、例の崩落箇所と思われる場所に到達。
KSRがいる場所の右側は・・・。


おお〜、これはまた、かなり大規模。


あららら・・・。


おお〜。根こそぎ。


こりゃ〜。工事が終わるまで大変だ。

と言う訳で、来た道を戻る。

あれ? 一般通行禁止? 今、合法的に走ってきたんですけど・・・。

戻っても、大崩落工事中の柵があって、出るに出れないんですけど・・・。

さて。上の画像の中で、問題提起したい箇所が一つあります。
気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、チェーンが踏み倒され、強行突破されています。

45度近く傾いた柱から推察すると、チェーンが張られていた場所は、一番低い場所(弛んだ箇所)で、
少なくとも地上から40cm位はあったものと思われます。
この仕業が出来る人物をプロファイリングしてみる。

@千葉森林管理事務所の許可を持たない人物(許可があれば鍵を持っているはず)
A40cmのチェーンに乗り上げる事が可能
B地中に埋まった柱を傾けるだけのパワーがある
Cそのまま進んでいける

この条件を満たす乗り物は、おそらくクロカン四駆、しかもかなり大きめだろう。
後で知ったのだが、この林道は県道177号線側にもチェーンがあり、まともに入るには、ワタシの知っている限りでは、
赤羽根地区からのアプローチしかない。
そこには「一般車通行禁止」の表示は無く、ほぼ合法的に進入可能である。
片や「一般車通行禁止」で、片や「往来自由」と書かれた仕組みにも問題があるが、
いくらなんでも、柵を壊してまで自我を通す権利は無いと思う。
こういう行為のしわ寄せが、他の人達の迷惑になり、ひいては林道を走るモノ達への偏見を生むと思う。

と、偉そうなことを言いつつ、来た道を戻るのであった・・・。なんだか、複雑・・・。


途中、杉戸林道支線1号線を右折してみた。
ここは山の反対側になるため、常に日陰になっているらしく、かなりのヌタヌタ道。
泥道に、OFF車のタイヤ跡が数本。やっぱみんな行くんだな〜。
グリグリ、ズリズリ、リヤを滑らせながら登っていく。

しかし、5分も走るとこんな状態。


他のOFF車のタイヤ跡も、ここで引き返している。
これ以上登ってもおそらく行き止まりだろう・・・。
と言う事で、ここで本線に戻る。


本線に戻り、赤羽根地区から来た分岐地点を目指し、山道を登っていく。
途中、先ほど来る時もちょっとだけ気になっていた支線へ左折してみる。

路面は砂利ではなく、なぜか岩。
しかも、地下水か何かが染み出ているのか、水が流れており、コケが生えている始末。
それはさながら、川底のよう。
かなり滑る。

と、ここで痛恨の!!



ズリッ! ドテッ!!

転んだというより、滑って倒した・・・。
それにしても、この先の真っ暗な場所・・・。この先が気になって仕方が無い。

バイクを置き、歩いてみる。すると・・・。



お〜、杉戸林道で初めてお会いしました、素掘りトンネルの登場です。
と言うか、トンネルと言うよりは洞窟って感じ・・・。

ダレが、いつ、作ったんだろう。
ひょっとして、防空壕・・・?? それは無いか・・・。

中が凄い。


そのうち、埋まるんじゃ〜無かろうか・・・。

とてもじゃないが、バイクで走ろうとは思わない・・・。
って言うか、歩いて入ろうとも思わない。
何台かで走りに来て、集団心理に陥り「行け〜〜突撃〜!」みたいなノリになったとしても、
ここは入らない方がいいと思う。何かあった時に、自己責任では済まされないからだ。
何かありそうだもん、実際・・・。
杉戸林道最大のミステリーゾーンでした。

ちなみに、バイクは無事です。特に問題なし。ちょっと怒ってるっぽく見えるけど・・・。


再び本線に戻る。



赤羽根から来た分岐地点を過ぎると、通行止めの標識。
駐停車禁止マークのようなバッテンで、下に通行止め。
でも、その標識自体、かなり老朽化している。

ほんとに通行止めなの・・・?

と言っているうちに、県道177号線側に到達。


チェーンゲートがあり、車だとこの狭い場所でUターンするハメになる。
赤羽根地区から合法的に入ってきたから!と屁理屈をこね、
写真右手のポール脇からすり抜ける。

振り向いた風景。


県道177号線、勝浦上野大多喜線。
美味しそうなコーナーが見える。


これがまた、ほんとに気持ちのイイ道路なのだ☆


この道はやがて国道465号線に合流する。
合流地点を左折すれば養老渓谷方面に抜けられるが、今回はパス。
右折して、大多喜方面に戻る。

途中、夷隅鉄道西畑駅で寄り道。


一人、おじちゃんが居た。
時刻表を見ると、次の電車まで、下り(14:43)で40分、上り(15:16)で70分以上ある。


このおじちゃんは電車を待ってるんだろうか。
いや待てよ。いくらなんでも、こんな寒い無人駅で40分以上も待たないだろう、普通。
きっと散歩か何かの途中で一休みしてるんだろう・・・。

で、聞いてみた。

「電車待ってるんですか??」

答えは、

「おぉ」

エ?? ほんとに?? なぜ??

「14:43で隣駅まで行って、15:16のヤツで帰ってくんだ」
隣駅まで何分かかるか知らないが、それだと行ってすぐに戻ってくる計算だ。

「昔はこの路線も国鉄だった。でも赤字でな〜・・・。今は夷隅鉄道って言って、街でやってんだ」
と教えてくれた。第三セクターってやつか。

駅のホームには、沢山の手作り看板が飾ってあった。


「いってらっしゃい」の、のび太。
この表情で「いってらっしゃい」と言われても、ホントに行っていいのか不安になる・・・。


大多喜駅周辺。大多喜は城の街だ。


その後、来た時とまったく同じ道で戻る。

県道150号線沿いで見つけた、湧き水。


飲んでみると、なんとなく森の香りがした。美味い。


来る時に見た時は、ポリタンクに入れてる人がいた。
正に自然の恵み。

この季節、日が暮れると急に寒くなる。
それにしても、カウルなしのバイクがこんなに寒いとは思わなかった。
冷たい北風をもろに受ける。ZZRとはえらい違いだ。

房総随一の長さを誇る杉戸林道。
周辺の林道と併せて走れば、一日でけっこうお腹いっぱいになれる。

いい林道だ。



戻る
戻る