SANYO 7C-066 トランジスタラジオのレストア


トップメニューへ戻る

by Tuning Radio


2004.08.20

 まずはケースです。黒い部分は例によってコンパウンドで磨きます。深い傷はそのままにします。あまり磨きすぎると逆に曇ってくるからです。

 磨き前


 磨き完了

 ツマミも磨きます。

 左が磨き中、右が磨き前です。こういう細かい部品は爪楊枝を使って狭いところを磨きます。



 部品のレストアが終了したので、組立ます。



 一端組立ましたが、スピーカについている裏蓋止め用のネジ穴の位置が若干ずれていたのと、ダイヤルスケールが斜めになっていたので、もう一度分解してスピーカの位置とダイヤルスケールの位置を調整し、再組立しました。その際、もう一度ポリバリコンの調整をして完了です。

 経年劣化のせいもあるでしょうが、デザインの割りにはそれほど感度は良くありません。SANYOのラジオのレストアはこれが2台目ですが、このころのSANYOはデザインはチャレンジングだけども、部品の精度や実装方法がちょっとアンバランスな感じです。この程度のポケットラジオに、まるで昔の真空管ラジオのような分厚い真鍮製の部品をふんだんに使っていると思えば、外側のクロムメッキの部分はプラスチックを使ってみたりと、もう少し何とかならんかったのか、という感じが正直なところです。

 それからこのラジオの充電は実はAC100V直に入力するものでした。充電用のソケットの下にAC100Vって書いてありました。しかし、内部のAC100Vの配線はごつい真鍮製の電池ホルダに近く(というか寄りかかっている)を通っており、もし内部の部品が劣化て熱を持った場合に、そのラインの被覆が溶けて、電池ホルダでショートする可能性を否定できません。今ならこんな配線はやらんでしょうな。あ、もしかしたらそれでケースの殆どをプラスチックにしたのかも・・・。うーん。

というわけで、完。


2004.08.19



 外したポリバリコンですが、ポリバリコンの左下に輪が見えますね。かなりの破壊状態だと思われます。



 接着剤で止めてある透明ケースをV字のヤスリで削り、中身を取り出しました。この写真からはステータの羽根がぐちゃぐちゃになっていることが判ります。



 一応分解してみようかと・・・



 分解してみましたが、2連のうち1連は完全にレストア不可能な状態でした。やはり交換するしかないようです。このバラしたポリバリコンの残骸は取っておいて、いつかポリバリコンをレストアするときに使おうと思います。

 続いてボリュームのレストアです。



 一見何処にでもありそうなボリュームですが、ツマミが特殊なため、交換は難しいです。幸い大きめのボリュームなので、3方の爪を起こせば割ることができそうです。



 割ったところです。カーボンのカスが蓄積されています。

 カーボン抵抗のボリュームをレストアする場合に注意しなくてはならないのは、カーボンがのっている箇所を余り削りすぎると、容量とカーブが変わってしまうという問題があります。したがって、必要以上に削らない擦らないというのが鉄則です。

 カーボンの部分を綿棒で丁寧に拭いてから、次に接点も綿棒で丁寧に磨きます。磨き粉のようなものは不要です。綿棒のカス(綿そのものの細い繊維)が付かないようにして、付いた場合は丁寧に取り除きます。

 接点は綺麗になりましたが、接点自体もかなり削られており、本来丸いはずの形が平たくなっています。そこでヤスリを使って角張ったところを心持ち丸くしておきます。



 内部清掃が済んだ状態です。これだけでボリュームが生き返ります。接点復活剤を使うより良いと思います。元に組み立てて、一応テスターで計ります。途中で変な値が出ないかゆっくりまわしてみましたがOKのようです。基板に組み込みます。

 高周波回路の調整には絶縁ドライバが必要ですよ。

 バリコンを交換したため、バリコンのトリマーコンデンサを調整しなければなりません。ここはIFTも含めて全体的に調整するのがベストですが、レストア前にも上の周波数で受信OKだったので、IFTもOK、という前提でポリバリコンのOSCとANTのトリマーのみ調整することにします。

 今回の調整手順は、まず594KHzでNHKを拾い、OSCトリマを調整して、音声が一番大きく聞こえるようにします。次に1242KHzでニッポン放送を拾い、OSCトリマを調整し、大きく聞こえるようにします。NHKとニッポン放送のOSCの位置の中間ぐらいにOSCトリマを調整し、そのあとANTトリマを同じように調整します。カーソル位置が実際の周波数とほんの少しずれていますので、カーソルの位置を調整します。

 IFTも調整すればカーソルはいじらなくてもいいんですが、今回はパスします。正直なところ正確なSGがないと難しいので。455KHz専用のSGぐらいなら作っておいたほうがいいですね。なお、レストアしたボリュームはガリもなくなり、スムーズに音量があがることを確認しました。



 話しは前後しますが、ボリュームを付け直したあと、通電したら音が出ませんでした。変だなと思って、写真真ん中の黄緑の部品を触ったら熱くなっています。こりゃ大変と電池を外して色々しらべてら、写真の赤のリード線が実はマイナスで、黒が実はプラスということが判明。



 上の写真は電池ホルダの端子ですが、普通の感覚なら、写真中央の丸いところが"プラスで、赤リード"だと思いますよね。実際にそういう配線でしたし。ところが、なんとこの端子はマイナス端子なのですよ。マイナス端子なのに赤リードを接続してあったんで、間違ったんです。困ったもんです。正しく電池をつないで、受信OKとなりました。あとはケース類のレストアです。



 まずは青い衝撃の走る電池端子から磨きましょう。

 つづく



2004.08.18

 今年の夏は暑くてたまりませんね。うちはクーラーを使わない生活をしているのですが、さすがに8月に2度ほど使ってしまいました。全然ラジオのレストアをする気にもなれませんでしたよ。

 さてそれにしても、ちょっとは涼しくなってきたので、またムクムクとやる気がでてきました。今回は三洋の7C-066です。
 時代を考えると、かなり意欲的なデザインです。使っているトランジスタも全部三洋製のゲルマニウムトランジスタです。特に厚さ10mmのアクリル板はスペースエイジって感じですね。それと、横の一番上のツマミを回すと正面のカーソルが動く仕組みになっています。かなり複雑なメカを搭載しているという感じです。あと、このラジオはニッカド電池内蔵で充電出来るようになっていますが、その充電用の外部電源端子は横の一番下の大きな口からおこないます。充電器は入手時にはありませんでした。因みに電池は乾電池でも使えます。

 ニッカド電池には450mA/hという値が見えます。今は600〜1000mA/h、ニッケル水素電池だと2000mA/hを越えますから、まあ時代を感じる値ですね。因みに450mA/hとは450mA流すと1時間で無くなる、という意味です。当然45mAなら10時間ということです。もっともそれは理想の値ですが。このラジオは回路から見て、50mAから100mAは使いそうなので、満充電で5〜9時間ぐらい使えたと思われます。

 7C-066本体

 内蔵していたオリジナルのニッカド電池。


 電源は入ります。ボリュームはガリが多いです。同調ツマミをを回すと放送が入りますが、周波数の上から下に回すと、途中で止まってそれ以上動きません。無理にやっても、同調ツマミは空回りしてしまいます(ということはギアではなく糸かけダイヤルということですね)。

 よって故障箇所はダイヤルに関係したところ、ということになります。

 それからケースについて。ニッケルメッキでカッチョいいように見えるんですが、実はプラスチックにメッキしてあります。プラスチックメッキにはいつものコンパウンドは使えません。あっというまにハゲます。それから、表面にキズはあまり無いですが、何とかぴっかぴかにする方法を考える必要がありますね。

 例によって3枚に・・・

 三枚おろしした状態です。中は余り痛みはありませんが、電池端子がプラスもマイナスも青くなっています。青い衝撃です。

 写真左端の赤い線みたいのがカーソルです。これが水平方向に右に動いていきます。

 では早速カーソルの滑りを点検・・・ダイヤルの仕組みは糸かけでした。カーソルは糸に取り付けられ、ガイドに沿って動くようになっていますが、そのガイドが、長年の糸のテンションで曲がっています。しかしダイヤルが動かなくなるところまで移動させても、カーソルとガイドの間には隙間があって、ここが原因とは思われません。糸かけも、バリコンに付けるものも含めてプーリーが5個もついているという、ポケットラジオでは信じられないぐらい複雑なものですが、どこかで引っかかっている感じはありません。

 残るはバリコンだと思い、点検しましたところ、やはりここでした。



 まず周波数が一番上の状態です。バリコンから何かニョロっとはみ出てます。何でしょう?



 バリコンの軸を回したところ、通常180度回るのに、90度以上回りません。その時のバリコンの状態を見ると、何か変な隙間ができてます。写真では良くわかりませんが、隙間の間にポリエチレンが丸まって挟まってます。

 ということで、バリコンが原因であることがわかりました。このバリコンはミツミのPVC-2Zという小型のタイプで、よく見かけるでかい2連ポリバリコンのPVC-2Xとは違います。

 アキバのジャンク屋で適当に買ってきた中に1個だけPVC-2Zがありました。交換すればOKですが、交換すべきか、それともポリバリコンを修理すべきか悩んでます。さすがの私もポリバリコンの修理はやったことがありません。うーん・・・


つづく



トップメニューへ戻る