SONY ICF-S5 MW/FM/NSB 3バンド トランジスタラジオの修理
2008.11.27
1年以上前にジャンクで買ったICF-S5です。前にICF-S3を修理したとき、感度がものすごく良かったので、その上位機種のS5をジャンクで買いまして、修理して常用にしようと思ってたんですが、今の今まで机の上で眠ってました。
症状はもうおなじみの、スライドボリュームのガリです。もうSONYの古いラジオってなんでこうガリが多いのか。我慢できないレベルのガリが多いんですよね。で、このS5はそれに輪をかけて、ボリュームは「聞こえない」か「最大」の2つしかありません。途中のところでは音が出ないのです。左側のトーンコントロールは完全に効かなくなってます。それから隙間という隙間に綿ゴミが挟まっていてキチャナイ感じです。ラジオとしてはまったく問題ありません。すべてのバンドが使えます。
ということで修理方針はS3の時と同じ、3枚におろして、ボリュームのリペアです。
ロッドアンテナのロックです。
致命的な割れ欠けはありません。唯一ロッドアンテナのロックが割れていました。
ロッドアンテナの配線
三枚におろすには、まず裏蓋を外します。5本のネジ+電池室の1本で計6本外します。蓋を開けるとロッドアンテナの配線が基板に半田付けされていますので、これをコテで外します。
基板を乗せているフレームは裏蓋ネジで止まるようになっています。つまり、裏蓋を外した時点でフレームがぐらぐらになっています。つまみを外せば、フレームは丸ごとすぽっと取り出せます。
フレームにはバーアンテナを載せるようなくぼみがあるのに、その下のスペースに接着剤で斜めに取り付けられています。
内部はひどく汚れております。裏蓋のスリットに貼り付けてあったウレタンが完全に硬化して下に崩れ落ちてました。触ると細かい粉になるので、掃除機でさーっと吸い取っておきます。
NSBの周波数切り替えのツマミが3本のつめでロックされており、マイナスドライバーと指を使って外します。
スライドボリュームのツマミは、ボリューム本体とははまっているだけで、ネジ止めされてはいません。したがって、ツマミ自体は三枚おろしのときにケースから外す必要はありません。無理に取ろうとしても、抜け防止のツメが折れるだけです。
スピーカーは、ピアノ線で止めてあるだけでネジは使っていませんので、簡単に外せます。
基板はRF部とAF部に別れています。
基板間に入っているパスコンのRF側(写真手前)の半田を外します。
問題のボリューム
スライドボリュームは3本足で、はんだシュッ太郎でさっさと外します。いやーほんとこのはんだシュッ太郎は最高ですね。
3本足の1本のハトメ部分をニッパで削って足を外します。それからブラシを外します。
抵抗を端子で測ってみると、まったく容量は減っていません。それなのに中点端子で計ると無限大です。これは抵抗面というより、端子が酸化して接触不良になったようです。
まず、ほんのり水で湿らせた綿棒で、あまり力を加えず抵抗面の方向に沿って綺麗に磨きます。それからサンハヤトの接点復活王をほんの爪楊枝の先ぐらいを綿棒に吸わせて、同じように抵抗面を磨きます。そのときベーク部分には付かないようにします。あまり磨きすぎると抵抗値が変わりますから、作業は注意しなければなりません。
ブラシのほうは、1000番の耐水ペーパーで磨きます。ほんの少しばねを強くして再組み立て、ハトメを壊した足は今回1.7mmのネジとナットで止めます。
軽く2〜3回スライドさせてテスターをワニ口でつなぎ、左右に動かして抵抗値に異常が無いか見ます。異常のある場合は経験上ブラシのほうに問題があります。
まあ本当は新品にしたいところなんですが、アキバ探し回っても同じスライドボリュームは無いですね。ジャンクから取るのもいいんでしょうが、そういうジャンクはまず修理を考えてしまうので、部品のドナーにする事はあまりありません。
完成です。
ボリュームを元の通りに付けて、隙間という隙間に詰まった綿ゴミを丁寧に取り、ケースはお風呂で洗います(35℃以上の温度を使わない。ラジオのケースは高温に耐えられるような材質ではありません)。スピーカーの綿ゴミを取り、最後にスケールカバーとロッドアンテナに磨きをいれて再組み立て。通常、組み立て前に鳴らしてみるんですが、今回は自信があったので組み立ててから動作確認です。ボリュームは完全に機能を回復しました。
洗剤について。普通は中性洗剤を使うんですが、今回はケース内側の汚れが全然取れなくて、アルカリ洗剤を使いました。やっぱりうわさの「シンプルグリーン」を使ってみようかなー・・・。
ではひとまず完。