Granddad's Crystal Radio Setの製作
イギリスはケント州にKit Radio Companyというラジオキットを企画販売している小さな会社があります。アメリカや日本のキットとちょっと違った雰囲気がいい感じのキットが売られていますが、残念ながら今回組み立てたものは、もう販売されていないようです。このキットはイギリスの友人からのプレゼントで、10年近く前にいただいたものでしたが、なんやかんやあって、今まで部屋の隅に置いてほとんど忘れさられていました。
この度、この"Granddad's Crystal Set"が完成しましたのでご紹介します。
このキットの特徴としては、まずキャビネットを作らなければならないという、欧米にありがちなキットである点でしょう。多少の穴は開いていますが、実際には入っている木材の長さが一定でなく、接着後にカンナやのこぎり、やすり等を用いて整形せねばなりませんでした。
次に同調回路は、固定コンデンサに可変インダクタ方式で、コイルのほうを動かすという昔よくあった方式が採用されています。検波はガレナ鉱石が入っており、これでいわゆる「さぐり式」で一番音の大きくなるところを探して聞くというものです。まさに”鉱石ラジオ”です。実は本物の鉱石ラジオはこれが初めてで、いわゆるゲルマラジオはたくさん作りましたが、さぐり式はどのような感じなのか考えただけで興奮ものです。

中身はこれだけです。ヘッドフォンはハイインピーダンスと書いてあり、片耳で手で持つタイプです。こいつのコイルを巻くんじゃなくて良かったです。

キャビネットをどんどん組み立てていきます。しかし道具が少ないので、こういった90度が必要なところは少しずつ作業になります。

キャビネットの下側ができて、固定側コイルの仮組です。

キャビネットが出来上がったので、ステインで色付けし、ニスを塗ります。ちゃんとヤスリをかけなかったので、若干凸凹のある塗装ですが、まあいいでしょう。

残った部品をどんどん付けていきます。回転側コイルも入りました。しかし、コイルの位置がなんとなく変・・・実は組立図の寸法が間違っていました。まあいいです。これこそガレージキットってやつです。むしろそうこなくっちゃ面白くないですな。でコイルはまき直しです。
さて組み立てが終わりましたので、テスト用に入っていたショットキーダイオードを使い、アースとアンテナをつなぐと・・・
おお〜ちゃんと聞こえます。ただし超強電界のニッポン放送だけでした。まあそれはいいでしょう。鉱石ラジオだし。また、テスト用の1N4148というのはVfが0.7Vと高いので、かなりひずんで聞こえます。せっかくならゲルマダイオード入れておいて欲しいですな。
さて、そこで本命のガレナ鉱石に交換してみました。この鉱石もキットに入っています。

鉱石は何とヒューズホルダーで挟んできます。これでいいんだ・・・・そして右側のニッケルメッキ線を鉱石に当てて、音が大きくなるところを探ります。
おお〜ちゃんと聞こえるではありませんか。しかしちょっとでも振動を与えると聞こえなくなります。なかなか難しい。それで昔の検波器っていっぱいダイヤルが付いて微調整ができるようになっていたんだな、という事が体感できました。あと、いわゆる熱雑音が全然ないので、とってもクリアーに聞こえます。昔はこんなんで放送を楽しんでたんだな〜しみじみ。

クラシックな風貌の本物の鉱石ラジオ、ちゃんと鳴りました!かっちょいい〜そしてありがとう〜
というわけでとりあえず完。