National/Panasonic R-1031 AMトランジスタラジオの修理

2003.08.24
2003.09.10
2003.09.23

by Tuning Radio

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2003.09.23 完成

 電池端子のニッケルメッキをして、組み立てました。



 左がメッキ前で右がメッキ後です。メッキ工房のマニュアルによると、地金をツルツルにしないと仕上げもツルツルにならないと書いてありましたが、確かにヤスリ跡がそのまま出てますね。しかしこんな小さい部品をツルツルにといっても難しいです。これは次回までの課題ですな。



 仮組みの状態です。錆・埃だらけの内部が綺麗になりました。





 アルミパネルは磨きようが無いのでそのままです。プラスチック(黒い部分)は磨きましたので、仕上げがちょっとアンバランスかもしれません。まあ「ワンオーナーで大事に使ってたらこんな感じ」な仕上げにはなったかな、と思います。ちょっとノイズは多くて感度も悪いですが、殆どゴミのような状態から仕上げた&ニッケルメッキ初挑戦の記念すべきラジオということになりました。ノイズはいずれ点検してみることにしましょう。

 ところで、このR-1031にそっくりなラジオを見つけました。

 似すぎ。

 HOMERの2石ラジオです。ちょっと高かったんですが、あまりにもそっくりだったんで思わず・・・
 ここまで似てると笑うしかありませんね。HOMERのほうは発振しまくってます。

 ということでひとまず


2003.09.10 その後

なんか気に入ってしまったので、分解清掃することにしました。
とにかく内部の汚さといったら、基板にダメージが無いのが奇蹟といってもいいぐらいです。


まずは基板をはずしました。リード線も外しています。




3枚におろしたところです。
当然外したリード線の結線図を書いておきます。




まずは側面磨きです。
かすれて傷だらけで曇ってしまった筐体を謎のクリームで磨きたおします。
あんまりつるつるにすると不自然ですので、光沢が戻るぐらいにしておきます。これ以上磨くと、逆に曇ってきます。
自動車用のケミカル(ワックスとかプラスチック光沢剤)は使いません。あれを使うとダメージが計り知れません。それにいつまでもベタベタして匂いもきついです。薄皮一枚申し訳ない感じではぎ取るだけです。


 うへっ!

はっきり言ってむせました。
スピーカーのシートを傷つけないように、中性洗剤&くたった歯ブラシでドロを落とします。




次はチューニング窓磨きです。同じものとは思えない仕上がりです(自分で言うな!)。


 中は銅です。

電池端子のいわゆる液漏れが酷くて、緑青が浮いてる端子を磨きました。これからさらに綺麗に磨いてニッケルメッキをし直します。めっき工房買ってこなきゃ。やっぱりここに錆ういてるとうれしさ半減ですよねぇ。

修理をすると、作るのとは違う道具が必要なことがわかります。例えば隅の埃を取るのに絵筆とか綿棒、爪楊枝の先を1mmバラして広げた超ミニミニほうき?とか。


・・・続く


2003.08.24

オークションで格安で入手した National/Panasonic R-1031 AMトランジスタラジオですが、格安には理由があって、不動品なのです。到着後、早速電池を入れてみると、ノイズは聞こえます。ということは低周波回路はとりあえず大丈夫そうでした。



 このモデルは筐体黒地にヘアライン仕上げのアルミフロントパネルですが、インターネットでみたところ、筐体が赤や緑、あるいは、筐体が白地にフロントパネルが黒というのもあるようです。私のはなんだか一番地味な感じです。販売は1978年頃のものだとか。正確には良くわかりません。



 裏側です。




 チューニングダイヤルです。埃が詰まっています。




 裏蓋を開ける穴(正確にはなんと呼ぶのでしょう)です。コインで開けるようになっているあれです。
 コイン以外のもので開けてたのでしょうか、ガタガタです。




 裏蓋を開けたところです。筐体の爪は割れていませんでした。しっかりはまっています。さすがナショナルです。しかし何とも汚い内部です。土埃のようなので、かなり長い間屋外の物置か納屋に保管されていた、というか打ち捨てられていた感じです。電池のマイナス端子も錆が浮いています。
 ここで電池を入れてみましたが、ノイズしか聞こえてきませんでした。チューニングダイヤルを回すと、ノイズが変化します。決まった角度ではっきりノイズが変化するので、高周波回路もあまり故障しているという感じではありません。




 バリコンの横になにやらリード線が出ています。アンテナ線かと一瞬おもいましたが、こんな変な線は見たことがありません。これはやはりコイルのリード線でしょう。ということは案外簡単に直りそうです。因みにトランジスタは全部ゲルマニウムトランジスタです。OSC、IFT共調整した跡はありません。




 基板を留めているネジを慎重に外します。というのも、小学生のころ良くラジオを分解して遊んでいたときの経験ですが、こういうポケットラジオの基板を留めるネジというのは木ネジが使われていることが多くて、何度も付け外しをするとバカになってしまうからです。ネジの塗装ははげていませんので、未だだれも修理したことが無いと思われます。




 基板です。もの凄く汚いです。湿らせた綿棒で根気よく取ります。ブラシでごしごしやりたい衝動に駆られますが我慢です。もちろん半田づけを外してのんびりやるのもいいんですが、こういう古いものは変化に一番弱いので、なるべくオリジナルの状態を保って作業します。

 2個のダイヤルはネジ止めですから、それは外して、別途磨きました。




 次にコイルです。バーアンテナホルダーから外してみるとはっきりわかりますが、リード線が切れてます。




 写真左側の1次コイルのリード線が切れています。




 タッパウエアで作ったラジオのとき、秋葉原の部品屋さんに「バーアンテナホルダーは入手が困難」みたいなことを言われて絶望していましたが、25年前のラジオとはいえ、ナショナルともあろう大メーカーのバーアンテナホルダーが何と厚紙で出来ていました。この形でビニールで出来ているものは見たことがありますが、紙でもいいんだぁ、と納得しました。




 さて、切れたコイルのリード線ですが、蝋に溶けて埋まってしまっています。これを半田ごてですこし暖めながら、カッターで引き出します。




 引き出したところです。




 本体に残っていたリード線を使って、カッターで被覆を削り(かなり慎重に丁寧に作業します)、半田揚げをしてからつなげました。写真はへたくそなとりあえずやってみた状態です。このあともう一度綺麗につなげました。




 リード線を修復し、蝋を半田ごてで暖めながら埋め戻します。埋め戻さないで、何かの拍子にコイルがばらけてしまってはいけません。




 テスターで3.6Ωでした。大丈夫そうです。しかし、人間の手は2本しかないので、この写真を撮るのに結構苦労しました。




 基板にバーアンテナを取り付けて、リード線をつなぎ直しました。

 で、結果的にバーアンテナの修理だけで問題なく受信できました。放送を受信していない状態だと、まるでFMのクエンチングノイズかと思えるぐらいのノイズがあり、放送を受信していてもS/N比がものすごく悪いですが、まあ昔のラジオ(昔の部品の性能、という意味と、経年劣化という意味の両方)ですから、こんなもんでしょう。
 こうして完動品になると、愛着が出てくるのが不思議です。筐体の擦り傷も結構多いので、磨きをかけてやろうと思っています。そうしたら通勤ラジオに使えますね。かなり分厚くて重いですが。

 さて、リード線が切れた原因ですが、裏蓋のコイン穴から考えて、かなり乱暴に開け閉めしたと思われ、そのときにリード線を挟んだか引っ張ったか、あるいは何かに引っかけて切ってしまったのでしょう。今なら電池を取り替えるのに基板が丸見えになるなんてことはありませんから大丈夫ですが、昔のラジオはこういう構造のものが多くて、電池交換時にコイルのリード線はもとより、何か訳のわからないリード線を切ったりすることもありました。私もやりました。ああ懐かしい!


 ひとまず完!(とおもったけど続く)


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