National/Panasonic T-81 AM/SW/FMトランジスタラジオの修理


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by Tuning Radio


2006.02.16



 カーソルの塗装が剥がれていたので、少し削り取り、色つや共に同じものということで、最初は朱肉インキがいいかなとおもったんですが、あれはラッカーのようなツヤは無いしな・・・とDIYの店を探していたら、写真の塗料を見つけて塗ってみたら、これが色つやともピッタリでした。オリジナルはどうなのかは、正直私は知りません。回路図には書いてないし。一応メーカー名は東邦産業株式会社(大阪)です。松下も大阪だからってわけでも無いでしょうが、良い感じです。釣り具屋でも見かけることがあるかもしれません。



 いやぁスケールがピカピカだと気持ちがいいですね。あと2.6mmのISO丸子ネジもプラスですがありましたので、裏蓋も完璧に止まりました。

ということで、一応


2006.02.10

 あれ?カーソルが左端までいかない・・・

 周波数のズレですが、わかりました。OSCコイルをいじってあっただけではなく、ダイヤルスケールとカーソルの位置がずれてました。これじゃあいくらトラッキングとっても合わないわけだ。



 中を開けてみると、こんな感じです。



 カーソルを正しい位置にして、ラッカーを塗っておきます。それから基板を元に戻して電源をいれたら・・・あれ?聞こえなくなった。どこか断線させたかなと思って基板のハンダ面を見たら、裏も電解コンデンサが交換してありました。それの1つが断線してたのです。



 ちょっとわかりにくいんですが中央の上下に黒いコンデンサが2個見えます。これは現代のものです。下のコンデンサの足のハンダが外れてます。これを直して再度電源を入れたら、今度は音が小さい。シグナルトレーサで確認していったら、ドライバとファイナルの結合コンデンサがパンクしてるようです。これを交換します。ハンダ面を見たらあちこち手が入っているようなので、まあ一個ぐらい追加で交換してもいいでしょう。



 交換したコンデンサです。下が膨らんでます。これで元の大きな音になりました。正しい位置のダイヤルスケールでFM、AM、SWを再調整して、機能は完全に回復しました。次にケースの清掃ですが、三枚おろしにしなくてもかなり綺麗なので、分解せずに外側を磨きます。メッキ部分はジフを使います。



 これがバンド切替スイッチです。表面のシボ加工といい、メッキパーツといい、このころのラジオは外装のデザイン手法をカメラからヒントを得たものが多いですね。内部パーツが重いせいもありますが、見た目でも重量感があるデザインです。ちょっと写真が暗いので、皮っぽいシボ加工の雰囲気が伝わらないのが残念です。



 まだ終了ではありません。ダイヤルスケールの塗装がはげているので塗り直すのと、内部のシャーシを留めるネジが必要です。ここを留めないと裏蓋も完全に閉まらないという状況です。このままではいずれ裏蓋が振動で割れてしまいます。このネジ、直径が2.6mmのもので、最近は3mmが主流なので、手持ちに全然無いのです。マイナスの2.6mmのネジなんてもう無いから、多分プラスネジになってしまいます。それとダイヤルスケールの朱色っぽい赤のラッカーなんて無いですから、自分で混ぜて作らないとなりませんねぇ。

 SWですが、夜ならまあなんとか使えるかな、という感じです。感度はちょっと悪いですね。周波数は概ねあっています。

 ということでもうちょっとつづく。


2006.02.08



 T-81です。ナショナルのTが付くラジオは初めて触りますね。1962年製です。SONY TR-818と同じですね。しかしこちらはFM付きです。FMといっても76MHzから90MHzで、現代のFMラジオのようにTV音声は受信できません。ちなみにAMは525KHzから1605KHz、SWは3.9MHzから12MHzです。バンドスイッチがフィルムカメラに使うようなレバー式で、ちょっとカッコイイです。動作は確実です。

 さて症状です。感度はまあ問題は無いようですが、ダイヤルがメチャメチャずれてます。AMは100KHz程度、FMはなんと10MHzぐらいずれてます。SWはまだちゃんと見てませんが、ずれてるようです。とりあえずはビンテージと考えてよさそうなので、中身はあまりいじらないつもりで挑みます。

 何かがべっとりと・・・

 裏蓋を外してみると、基板を止めるネジがありません。電解コンデンサが2個現代のものに交換されています。最近のもののようです。バンドスイッチを見るとベットリと接点復活材がかけられています。写真上のほうにあるシルバーの部品はAMのANTとOSCのトリマーです。このトリマにも接点復活材が染みこんでいます。それから、コイルのコアとトリマはこれでもかというほど調整をした跡があります。幸いコアのダメージは無いようなので調整には問題ありません。



 音はしっかり出ているので、調整だけで直りそうな気がします。まずAMの調整をしてみました。一応スケールどおりに追い込めましたが、バンド全体で感度が悪くなってしまいました。IFTのところには455KHzが出てくるので、アンテナコイルの問題でしょうか。取りあえずこれは置いておきます。
 次にFMをみてみましょう。10MHzずれているということはもうイメージとしか考えられない。OSCコイルをみると、コアが一番下まで完全に押し込まれていました。コアととトリマーを調整して、IFTも調整し、スケールどおりに受信するよう調整しにしました。FMは最大90MHzですが、実際には92MHz付近まで受信できました。SWはあとにしよう。

 んーしかし電解コンデンサを交換してしまったとは勿体ない。オリジナリティが失われてしまった。といってもここは人によって考え方が違うので何とも言えないところではあります。少なくともこのコンデンサの交換で音は格段に良くなって、トランジスタを救えるわけですから。実用のため最小限の修理をするというのも悪いこととは言えないのです。


 つづく





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