SONY TR-818 AMトランジスタラジオの修理
2005.11.28
2005.10.01
2005.09.30
by Tuning Radio
2005.11.28
破損したスペーサと同じようなものは無いかとDIYの店を探したら、水洗トイレタンク用のパッキンを見つけまして、これが直径は大きいんですが、高さがドンピシャリでした。そして堅さも完全に固くもなく、かといってグニャグニャでもないという理想的な材質でした。もし柔らかいとバリコンがグラグラしますから、不適なのです。代替部品として、このパッキンを加工してバリコンスペーサを作ってみました。
一番左が破損したオリジナルスペーサーで、その右がパッキン、次がカッターで荒削りにして、最後にリューターで仕上げます。
最終的にリューターで削りながら穴を開けました。ドリルは材質が柔らかすぎてうまく開きません。こういうときはリューターがいいですね。
マイナス端子は青い稲妻が走っていますので・・・
・・・取り除きます。このTR-818はビンテージといっても良いぐらいのセットなので、必要以上のことはしません。
ネジを締めることでパッキンがやや膨らみ、抜けなくなります。
さて自作したパッキンでバリコンを留めてみましょう。上手くはまりました。バリコンは完全に固定され、接触は無くなりました。あと写真右の白っぽい軸を磨きます。ここにはプーリーが入って回る所ですが、軸の表面が錆びでザラザラしているので磨いて、最後にグリスを少し塗っておきます。元々ここにはグリスが塗ってあったようですが、完全に枯れてます。
完成しました。非常に良い顔です。昔のSONYロゴは文字と文字の間が今の物より少し開いています。音も良く、しっかり作られているものだということがわかります。高周波一段が付いていますが、経年劣化のせいもあるでしょう、感度はそれほど良い感じはしませんが、実用レベルで使えます。調整すると少しは良くなると思いますが、IFTが全部ボンドで留めてあって調整はできません。そこは残念です。グリスアップをしたので、ダイヤルのキーキー音は無くなりました。ダイヤル糸の何カ所かにケバだったところがあったので、使っていると将来切れるかもしれません。まあその時はその時という事で。
こういう良いラジオを触ると和みますね。あまりにも古いので、取りあえず1日スイッチを入れておいてエージングしておきましょう。もちろんコンデンサのたぐいは交換した方がいいんですが、今回は交換していません。これほどのラジオだとオリジナルを維持したほうが(価値として)良い場合があるので、ちょっと手を入れにくいわけです。
というわけでひとまず完
2005.10.01
ボロボロになってしまった絶縁ブッシュはもちろん純正部品は入手できませんから、代替品を考えてみましょう。それまでできることをしておこう。
スピーカーを外して、水洗い、と思ったんですが、ラス板とケースの間に金糸で織った布がはさまっていまして、これが結構崩れそうです。だから丸洗いはやめて、ピンポイント手洗いで汚れを取ります。
正面の透明スケールは傷だらけで濁っていたので、1回だけ磨きを入れました。磨きすぎてツルツルテカテカにしてしまうと風合いが無くなるので1回のみです。
つづく
2005.09.30
これはまた歴史的なラジオです。1962年製。高周波1段付きの8トランジスタラジオです。かなり重量があります。外見上損傷はありませんが、ダイヤルが重く、スイッチを切ってもダイヤルを触ると、スピーカーからガリガリ音が聞こえます。一体なんでしょう?スイッチを入れた状態であれば放送は受信します。
SONYのデザインというのは昔から、直線を多用するものが多いですね。因みにこのセットはボリュームの他にトーンコントロールまで付いてます。
例によって三枚おろしにします。昨日のICF-S3に比べて、基板を外すために、マイナスネジ、スペーサー、皿ネジ、ナットと4種類のネジがありました。複雑怪奇です。でも、基板は机の上に置いて調整しやすいようになっています。
バリコンの両側に何かがはさまっている
バリコンを触ってみるとグラグラします。バリコンはシャーシから樹脂スペーサーで(電気的に)浮いているはずですが、このスペーサーが緩くなってバリコンのアース側がシャーシに触れて通電してしまうようです。このラジオの持ち主も原因がここにあると理解したのでしょう。最近ウレタンを切って挟めたようです。しかしこれでもしっかり留めることは出来なかったようです。
ウレタンを外してどのぐらいグラグラするか見てみると、バリコンを引っ張るとスペーサーごと抜けてしまいました。
スペーサーを外して見ますと、ご覧のようにボロボロになっています。本来ここを通すネジの圧力でシャーシに留めるようになっているので、常にその圧力がかかった状態で使い続けた結果、樹脂が劣化し、ボロボロになった、というわけです。こういう設計をしてはいかんなぁという見本。
ダイヤルのほうは、小さいプーリーの内側が摩耗して回ってくれないところに、糸が無理矢理動くので、操作が重くなっているようです。ダイヤル糸自体も所々ほつれているので、交換した方がよいかも?
つづく