手作り可変抵抗器 (工作です・2)
( ネタは、前項からのつづきです。 )
身近なところで適当な抵抗値の出せる材料を捜してみます。
アルミホイルは幅を狭くしてもほとんど0オームだし、蒸着フィルム(銀テープ)は接触がむずかしかったり。
で、行き着いたのが「鉛筆(えんぴつ)」でした。
この抵抗体そのものは、旧タイプの電子ブロックFXシリーズの実験や一般の工作記事に載ってるポピュラーなものです。
とりあえず紙を鉛筆で塗りつぶした帯っぽいものをいくつか作って予備実験。
鉛筆で塗りつぶして抵抗体を試作する & 今回の可変抵抗器のイメージ図
予備実験の感触は、
光沢のある紙よりも、少しざらついた紙のほうが鉛筆のノリが良い。
シャープペンよりも、鉛筆のほうが塗りつぶすのが楽。
けっこうイイ感じの可変抵抗になりそう! でした。
材料は、
「抵抗体:紙を鉛筆で塗りつぶした帯」、「PETボトル」、「洗濯ばさみ」、「銅箔テープ」、
「電線」、「ハンダ」、「両面テープ」、「ホッチキス」です。
抵抗体は、紙や鉛筆の種類、塗りつぶし方、帯の長さ・幅などにより、その電気的な特性が変わります。 いろいろ試してみましょう。
ホッチキスで電極をつける都合上、ホッチキスの針の幅より広い必要があります。
今回、製作したものは、0.5kΩ〜50kΩほどまで可変できました。
抵抗体 と PETボトル材
構造は、
細長く切り出したPETボトル材に両面テープを貼った抵抗体と銅箔テープ(大)を貼る。
PETボトル材を真ん中から折り曲げて、抵抗体と銅箔テープ(大)が表裏になるようにする。
端子用に、銅箔テープ(小)を折り曲げて「表裏銅箔状態にしたものと、抵抗体の下端とPETボトル材」をまとめてホッチキス留めする。
銅箔テープ(大)の下端と銅箔テープ(小)に電線をハンダづけして「端子」とします。
洗濯バサミの口に銅箔テープをつけて、「スライダー」とします。
このとき、可変抵抗器として機能するか、No.135〜137の実験で、端子につないでスライダーを動かしてみる。
組み立てる (変身キャップ と 可変抵抗器)
スライダー
変身したい抵抗ブロックの向きを確認して、上から被せる。
向きはブロックの「右と下」にキャップの電極が来るように。 (わかりやすく、方向マークをつけると良いでしょう。)
スライダーの位置を調節すると抵抗値が変化できます。
自分で作ったものが「ちゃんとお役に立ってる」のって、ちょっとうれしいネ。
No.79 無安定マルチ回路 での使用例 : ランプの点滅が変化します。
「No.120 音色による照度計」を少し変更すると、可変抵抗で演奏できたりします。
「光の変化によるcdsの抵抗値の変化」の代わりに、「可変抵抗器の抵抗値の変化」を利用します。
変更点は下の画像の赤丸のようになります。
1. cds(cadmium cell)は使わないので、ブロックの並べ方を2つ変更します。
2. 10kΩブロックに変身キャップを装着します。 (向きに注意!)
3. 接触を確保するために、10kΩブロックの右側に押さえ用のブロックを置きます。
![]()
![]()
No.120 音色による照度計 を少し変更して、演奏してみる。
変身したいブロックの右側に壁かブロックが無いと、変身キャップがうまく接触できないことがあります。
そんなときは、回路に影響の出ないブロックを右側に置いてください。 「押さえ」になります。
(同じ展開図で、裏返しで組み立てるか、銅箔テープの貼り位置を入れ替えて90°ずらすと、変身キャップの端子を左側にできます。)
それから、高さ方向のスペースを使う都合上、変身キャップを実装したまま透明カバーを閉じることができません。
(実験中は操作する前提なんで、大きな問題ではない!というか、次項の都合もあるので機能か?)
また、変身キャップの端子表面はブロックの端子と異なる金属(銅)なので、長時間くっついていると腐食することがあります。
必ず、別々に保管してください。
「文房具レベルのはさみ」と「電線を切るニッパ」と「ハンダごて」があれば、なんとか形にはできるのです。
あと、ヒートクリップがあると仕上がりがきれいにできます。
(このページの工作なら、うまく工夫すると、銅箔テープ延長とホッチキス留めで接続することで、ハンダづけ無しにもできます。)
ハンダごては、電気工作用の15〜30ワットのものが使いやすいです。 これにパワーコントローラをつけて温度を加減します。
温度調節できるタイプならもっと良いですが、値段が1ケタアップ! (板金工作用のハンダごては、電気工作には不向きです。)
ハンダはスズ(Sn)60%前後の糸ハンダ0.6〜1.0mmのものが使いやすいです。 電気工作用ならほとんどコレです。
ハンダづけの仕上がりは、「つやのある富士山のようなシルエット」が理想ですが、とりあえず導通があって取れなければOK。
参考までに、ダンゴ状に丸いのは、ハンダの量が多すぎ。
つやが無くて表面がガサガサしてるのは、ハンダごての温度が低すぎ。
ハンダごての動きにつられてツノ状になるのは、ハンダごての温度が高すぎです。
作業は2秒以内で終わるようにします。 つまり、ウデが必要なんです。
【 抵抗器 】 生活空間から、ちょうど良い抵抗体を捜すのがちょっと大変かもしれませんが、この記事を参考にしてみてネ。
今回、開放端にしてる側にも端子を付けると、ボリュームのような3極型にできます。(抵抗ブロックの置き換えにはならぬが。)
【 コンデンサ 】 絶縁物を挟んで面積のある2枚の導体を用意すれば、もうコンデンサです。 面積と導体の距離がポイント。
【 電解コンデンサ 】 化学物質を扱うんで、おすすめできません。
【 コイル、トランス 】 とにかく導線を巻く(できれば100回以上とか)。 巻き数が多いときは細めのエナメル線のほうが楽に巻けます。
コイルを2セット用意してコア(磁路)を共有するとトランスができます。
コイルの直径やコアもいろいろ変えてみましょう。 コンデンサと組み合わせてオリジナル同調回路ってのも。
ただし、電波を出す実験の場合には周波数やパワーによっては電波法などの規制があるので注意してください。
【 電磁石 】 これも、とにかく導線を巻く。
クギなど「うず電流」対策をしていない鉄心を使ったコイルに交流電流を流すと、鉄心が熱くなります。注意!!
直流電流が流れすぎないように、導線の直径を細くして抵抗値を上げて電流を制限する方法もあります。
永久磁石は、電磁石の磁界を残留させて作ることが多いです。 やり方次第では強力な電磁石を作れます。
【 スピーカ、マイク 】 コイルに振動板を付けて永久磁石に近づけたものに、アンプ出力をつなげばスピーカ。
アンプ入力につなげればマイクになります。 つまり、基本構造はどちらも同じ。 結晶型、圧電型も可逆です。
エレキギターは永久磁石とコイルを固定し、永久磁石の磁界中でギターの弦(鉄っぽい)が振動する構造のものもあります。
・ コイル、トランスを含めて電磁変換やセンサや力学デバイスなど、感覚的に楽しいものがお手軽にできそう。
【 スイッチ 】 つないだり離したり。 接点の形や動かし方など、動くものと連動させると楽しいですね。
また、接点そのものは市販品を流用して電子ブロックへは延長コードで接続するのも楽かな。
磁界でON/OFFできるリードスイッチを使った防犯グッズも100円で売ってる時代ですし。
【 ダイオード、トランジスタ 】 (筆者は再現できてませんが)点接触型ダイオードは、鉱石と針を組み合わせると出来るようです。
点接触型トランジスタは、同じ鉱石に2本の針を組み合わせると出来るようです。 接合型は設備的に無理っぽいです。
記事としてはボツねたになった「いろいろ保持スタンド」も載せておきます。
電子ブロックから出たコードを留めたりするために作ってみました。
構造は、見た目のとおり(笑)です。
ブックエンドに結束バンドで洗濯バサミを固定しています。 ブックエンドがステンレス製なのは単にかっこいいから。
電子ブロック用に作ったものの、他の用途で重宝してたり。(笑)
「いろいろ保持スタンド」
【 注意!】
この記事をもとに、実際に製作するときは怪我や火傷などには充分に注意してくださいネ。
あくまで、参考にしていただくための記事ですから、いかなる保証等もできません。
実際の製作・使用では、予想できない事故がおこる可能性も否定できません。
ご自身の自己責任により製作・使用をお願いします。
使うときは、においや煙などの異常がないか常に気をつけることをお勧めします。
この記事のとおりに作成した場合、出来た物の寿命はブロックなどと比べ、とても短いので適宜、修理や再製作が必要です。
参考までにハンダづけのとき、プラスチックが変形するのはハンダごての温度が高過ぎか加熱時間の長すぎです。
パワーコントローラなどで温度を下げ、手早くしましょう。
特にPETボトルのプラスチックは、熱で敏感に変形します。
無断転載は禁止します。
Copyright(C) 2002-2003
Ninja-red / 赤色忍者 / 赤井シノブ / てるる