| このページは、ASAhiパソコン1998.2.1号105頁 ハンディキャップ欄に掲載された記事を、中和正彦氏及びASAhiパソコン編集部のご承諾を得てサイバードがホームページ化したものです。中和正彦氏とASAhiパソコン編集部のご好意に感謝申し上げます。 |
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左から白鳥さん、広岡さん、鈴木さん、坂爪さん、 |
| サイバードのホームページのURLは、 http://web1.tinet-i.ne.jp/cybird/ | |
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体に障害があっても、通信ネットワーク 上のサイバースペースでは鳥のように自由 に飛ぶことができる……そんな意味を込め て「サイバード」と命名された障害者就労 支援組織が、仙台市を中心に活動している。 事務所も専従の運営者もなく、数人の中 心メンバーの切り盛りで、ほとんどネット ワーク上だけで活動する組織だが、発足か ら1年余りの間に、ホームページ作成など 数々の仕事を受注した。会員はその仕事に 挑戦する障害者、支援者らで約70人に膨 らみ、全国に広がっている。 この活動を生んだのは、進行性の難病・ 筋ジストロフィーの娘が養護学校高等部を 卒業した後の生活を案じた、一人の母親の 思いだった。「筋ジスの人たちは、学校を 卒業しても行くところがありませんでした。 何か生き甲斐を見つけてもらえる場を作ら なければ、と思いました」 と、白鳥さち子さん(サイバード代表) は話す。白鳥さんはまず、入会している日 本筋ジストロフィー協会宮城支部で、95 年8月に生き甲斐対策支援センター「夢の 架け橋」を開き、陶芸教室などのメニュー をそろえた。そして、パソコン教室も加え たいと思うようになった。 「娘たちは学校の勉強でパソコンを使っ ていましたが、卒業したらそれも終わりで す。せっかくだからそれを使って、学校や 病院の人だけではない、もっと広い世界の 人と交流できないだろうかと……。 |
そんな時、ある福祉イベントで東北大学 の坂爪新一助教授と出会った。坂爪さんは、 脳性まひの娘を持ったことから、重度障害 者用の入力機器を自作するなどのボランテ ィア活動をし、やはり障害者のためのパソ コン教室を開きたいと思っていた。二人は 意気投合。そこからはトントン拍子だった。 96年の初め、宮城県西多賀養護学校( 仙台市)の協力でパソコン教室を開くと、 仙台市内の異業種交流グループ「宮城情報 交流推進グループ」が関心を寄せ、「就労 の道までは開けなくて……」と悩みを打ち 明けると、企業から「仕事ならあるよ」と 支援が寄せられた。 「技術面の中核になってくれる人がいな い……」と悩んでいると、テレビで活動を 知ったエンジニアの広岡 馨(かおる)さ んが現れた。足に障害を持つ広岡さんは、 仕事を持つ障害者仲間らと、在宅障害者へ の就労支援活動を模索しているところだっ た。さらにそのつながりから、その後、サ イバード事務局長として奮闘することにな る鈴木正志さんが加わった。これに各人の 人脈も加わって、96年10月、サイバー ドが発足したのだった。 「その後1年で、会員は増えたし見違え るほど成長しています。仕事も、時にはお 断りしなければならないほど。専従できる 人がいなくて、今後の運営をどうしようか と悩んでいます」と、白鳥さんはさらに先 を見ている。 |