思い立ったら、どこか遠くへ


少し早起きして、自転車で散歩に出かける。
晴れた青い空のもと、空気をじかに感じてペダルを進めれば、眠気も吹き飛び、気持ちも足も軽くなってくる。

休日の朝、思い切って布団から抜け出し、どこかへ出かけてみよう!


気ままな自転車の旅。青い道路標識とキロ数を眺める。
今日はどこまで行けるのだろうか?

走り続けていると、身体も自転車にすっかりなじんできて、なんとしても先の街まで行こうという闘志のようなものが湧いてくる。
普段の生活では眠っていた、ペダルを踏んで自分の足でどこまでも進みたいという本能のようなものが、だんだん目覚めてくるみたいだ。



どこまでも続く道をただ走り続けていると、次第に気持ちもほぐれ、余計なことは何も頭に浮かばなくなる。
ただただ自転車と一体になり、無心にペダルをこいで進むようになってくる。

こんな悟ったような気分に浸れるのも、自転車の旅の魅力ではないでしょうか?


自転車で走り続けると、身体のエネルギーがどんどん消費されていく。
長距離の旅の後、「ガソリン」が空になると、いくらでも食べ物がお腹に収まっていく。
何を食べてもおいしい。走った後の何日かはそれが続く。
体中に沈滞していたものが汗とともに抜け、血が快調に巡り、足取りも軽い。

身体の燃料を使うサイクリングは、環境にやさしく、健康にも最高にいい!


自転車のスピードは、身近な目線から人々の暮らしを眺めることができる。
そこで長年営みを続けてきた人々の生き様を垣間見ることができるのが、自転車の旅なのかもしれない。


地図を眺め、まだ見たことのない土地を思い浮かべて、旅の計画を練る。
日本はこじんまりした島国だけれど、そのわりに変化に富んだ風土を持つ。
温暖・湿潤で豊かな自然のなかで、植物はよく育ち、山には木々が茂る。
起伏が多くて、平地の街、水田、山と、少し進むだけで景色がめまぐるしく変わり、峠を越えれば言葉も食べ物も屋根瓦の色まで変わる。

緑濃い丘を越え、入り組んだ海岸線を眺め、普段の自分とは違う暮らしを営む人々の生活を垣間見るこの国での旅は、生活に元気をもたらしてくれる最高の贅沢だと思う。




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