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テキストエディタ nano - なんちゃって VZ 化計画 (on Lucid Puppy 5.2.8 JP)

初出:2012-08-06  最終更新:2012-08-08

[ はじめに ]   [ キーバインドの変更手順 ]  [ なんちゃってVZ化 の概要 ]  [ 変更したキー割り当て一覧 ]   [ 参考情報 ]  

[ はじめに ]  

 先日、Puppy Linux の 日本語版 Lucid Puppy 5.2.8 JP (lupu-528JP)がリリースされました( 2012-07-27 )。
   (リリースの告知、  リリースノート

 この lupu-528JP はオリジナルの英語版(Lucid Puppy Linux 5.2.8-005、2012-04-05 リリース)をベースに日本語化され、さらに種々の改善/変更が加えられています。
 その変更点の一つになりますが、端末で動作する所謂 CUI な テキストエディタととして、日本語の表示編集が可能な
  nano   version 2.2.6-ja-4 (メニュー等、日本語表示対応版)
が収録されています。このテキストエディタ nano は、Debian や Ubuntu などで、標準搭載されている簡易テキストエディタですので、おなじみの方も多いかもしれません。 初心者が使いやすいようにと、エディタ画面の下部には操作キーの一覧が表示されているのが特徴です。
 Ubuntu 8.04 (hardy) では、ver 2.0.7 でしたが、現在では、ver 2.2.6 にリビジョンアップされ、少しずつ機能も向上しています。  2.0系では、行や指定部分をカットせずにコピーする、"Copy text" 機能が追加されました。 2.2系では、行の折り返し表示が可能、そして、キーバインドがカスタマイズ可能となっています。(The GNU nano homepage - overview

 ところで、nano は、確かにユーザーフレンドリなテキストエディタなのですが、操作キーの割り当てが少々特殊です。慣れればよいのですが、老人力の向上する昨今、画面に表示されているキー操作は良いのですが、その他のキー割り当てがなかなか覚えられません(特に上記の "Copy text")。そこで、その昔 MS-DOS や IBM-DOS/V などで愛用した "VZ Editor" ライクにできないかと考えて、設定ファイルを弄ってキーカスタマイズを施してみることに致しました。


【余談】
 lupu-528JP では、端末用のテキストエディタとして、vi も一応使えます。しかしながら、/bin/busybox の 機能として実装されていて、日本語表示や編集には対応していません。日本語(UTF-8)をハンドリングできる、vim などを別途インストールする必要があります。



[ キーバインドの変更手順 ]  

 lupu-528JP の端末画面から、man nano と打つとブラウザで表示される マニュアル頁 を参照しますと、nano は、起動時に、 SYSCONFDIR/nanorc、  ~/.nanorc の順に初期設定ファイルを読み込もうとするようです。Puppy Linux では、通常 root ユーザーとしてログインしてますので、/root/.nanorc ファイルに設定を書き込むと種々のカスタマイズが出来るようです。  Lucid Puppy Linux 5.2.8 JP では、/usr/share/nano/man-html ディレクトリ にサンプルファイル: nanorc.sample が置かれています。これを、/root ディレクトリ にコピーして編集し、.nanorc にリネームすると、nano エディタはそのユーザー設定を読み込んで起動するようになります。

 初期化ファイルでの設定に関しては、nanorc のマニュアル頁 /usr/share/nano/man-html/nanorc.5.html 或いは、http://www.nano-editor.org/dist/v2.2/nanorc.5.html を参照しつつ、先のサンプルファイルをテキストエディタにて編集します。マニュアル頁の下半分位に、キーバインディングの設定(KEY BINDINGS)について記載されています。
 キー割り当ては以下の
   bind key 機能 メニュー
 の形式で再割り当て直すことができます。


 指定する key の形式は、
^(キャレット)に続けて アルファベット一文字、若しくは "Space" 。Ctrl キーと同時押下。  例:^C
M- に続けて 印刷可能文字一つ、若しくは "Space" 。メタキーとのコンビネーション。 例:M-C
F に続けて 1から16までの数値(ファンクションキー) 。 例:F10
です。なお、メタキーとのコンビネーションは、「Esc キーに続けて、キー押下」もしくは、「Alt キーとの同時押下」です。

 例えば、ヘルプ表示を 「Esc キーに続けて、Aキー押下」のコンビネーションに割り当てる時は、
   bind M-A help main
のように、記述します。


[ なんちゃってVZ化 の概要 ]  

 nano は高機能エディタではないので、「なんちゃってVZ化」 としては、
程度にします。オリジナル VZ では、コピーは Ctrl + K - K の2ストロークのコンビネーション、貼り付けは Ctrl + K - C なのですが、nano では2ストロークのコンビネーションはサポートされていないようですので致し方ありません。
 「ヘルプ表示」を Esc - A に割り当てたのは、 Ctrl + G を、delete に割り当てたためで、その代替えとしました。
 また、「ヘルプ表示」は、nano では、F1 キーにも割り当てられているのですが、Puppy Linux 528 日本語版(lupu-528JP)での標準端末 ROXTerm では、ファンクションキーは端末にフックされて、端末のメニューが開きますのでご注意を。



 試行錯誤の末、取敢えず出来たものを置いておきますので、nano の キーバインド変更の参考にして下さい。  ダウンロードしたzip ファイルを解凍すると、nanorc.vz006 という名前のファイルがありますので、それをホームディレクトリ(puppy linux では、通常 /root ディレクトリ)にコピーして、.nanorc にリネームしてお試しください。

⇒ nanorcvz-006.zip   (2012-08-06)
⇒ nanorcvz-007.zip   (2012-08-07: ^Tを help に割り当て)

 ※ なお、この設定ファイルサンプル nanorc.vz006 では、-$ (−−softwrap)オプションを有効にし、行の折り返し表示をするように、"set softwrap" の記述を有効にしています。無用であれば、当該の行頭に # を付けてコメントアウトして下さい。 nano -w  もしくは、 nano −−nowrap  として nano を起動すると、折り返し表示をしない状態で起動することができます。

 ※ また、 -I (−−ignorercfiles) オプションを付けて、 nano -I  もしくは、 nano −−ignorercfiles  として nano を起動すると、.nanorc を読み込まずに、素の状態で起動することができます。


[ 変更したキー割り当ての一覧 ]  

meta-key のコンビネーションは、「Escキーに続けて割り当てキーを押す」か、「Altキーと同時に割り当てキーを押す」のですが、 以下の一覧では、Esc- と表記しています。また、Ctrl-key のコンビネーションは、「Escキーを二度打ちしてから割り当てキーを押す」ことによって代替え可能です。

キー割り当て
VZ like
キー割り当て
代替え
機能 参考 nano
 オリジナルキー
備考
 Ctrl+T 
 Esc-A  
 (F1)   help ヘルプ表示  Ctrl+G Roxterm 端末では、F1 が端末にフックされる、^T を追加(*007)
 Ctrl+G      delete カーソル下の一文字消去  Ctrl+D  ( Diamond Cursor )
 Ctrl+D      right カーソルを右へ一文字移動(進める)  Ctrl+F  ( Diamond Cursor )
 Ctrl+F      nextword カーソルを一単語右へ進める  Ctrl+Space  ( Diamond Cursor )
 Ctrl+S      left カーソルを左へ一文字移動(戻す)  Ctrl+B  ( Diamond Cursor )
 Ctrl+A      preword カーソルを一単語左へ戻す  Esc-Space  ( Diamond Cursor )
 Ctrl+E      up カーソルを一行上へ戻す  Ctrl+P    ( Diamond Cursor )
 Ctrl+X      down カーソルを一行下へ進める  Ctrl+N    ( Diamond Cursor )
 Ctrl+R      prevpage 前画面へ戻る  Ctrl+Y    ( Diamond Cursor )
 Ctrl+C      nextpage 次画面へ進む  Ctrl+V  ( Diamond Cursor )
 Esc-Q  
 Esc-C  
 Ctrl+Q  
 (F2)  exit 終了(閉じる)  Ctrl+X  ( Quit / Close )
 Esc-S  
 Ctrl+O  
 (F3)  writeout 書き込み(保存)  Ctrl+O Esc-S (Save) 付加
 Esc-O    (F4)  insert 読み込み(FileOpen)  Ctrl+R (ファイルオープン)
 Ctrl+B  
 Ctrl+^
 (F15)   mark マーク(範囲指定開始)  Ctrl+^   ^B (Block)を付加
 Ctrl+Y    (F9)  cut 切り取り(行または指定範囲)  Ctrl+K  ( yank )
 Ctrl+K  
 Esc-^
 (Esc-6)  copytext コピー(行または指定範囲)  Esc-^ (VZ では、Ctrl+K - K)
 Ctrl+J  
 Ctrl+U
 (F10)  uncut 貼り付け  Ctrl+U  Ctrl+J を付加
 Ctrl+P    (F11)  curpos カーソル位置表示  Ctrl+C  ( ※ VZ では quoted-insert
に割り当てられていた)




[ 参考情報 ]


Gnu nano ホームページ

http://www.nano-editor.org

nano ver. 2.2 マニュアル頁 Web上

nano.1.html    (対訳版


nanorc.5.html

nano ver. 2.2 マニュアル頁 ローカル(Lucid Puppy 5.2.8 JP)ファイル

/usr/share/nano/man-html/nano.1.html  (対訳版

/usr/share/nano/man-html/nanorc.5.html

Puppy Linux 用 の Gnu nano 2.2.6 : 
 (Puppy Linux 431JP2012 や Wary 511-01j、Slacko 5.3.3(lang_pack_ja-1.4.sfs 適用)でも使えます)
英語版PET パッケージ: nano-2.2.6-i486.pet

日本語化版PET パッケージ: nano-2.2.6-ja-4.pet

Gnu nano 2.2.6 が収録されている、Lucid Puppy Linux 5.2.8 日本語版  :
リリースの告知    リリースノート   

配布 CD イメージ の置き場 : lupu-528JP.iso (28-Jul-2012)


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記:cygnus_odile

履歴:
2012-08-08: nano-2.2.6-ja-4.pet の URI 移動( by シノバー氏 )に伴い修正。
2012-08-07: Help ( main )に Ctrl+T を割り当て追加した、 nanorc.vz007 掲載。パピーリナックス日本語フォーラムに告知掲載。
2012-08-06: 初出 (nanorc.vz006)