江戸っ子の「粋」を楽しむ
今日はラーメンから離れて久しぶりのグルメに関しての話題です。今までラーメン以外にも色々な店を取り上げてきましたが、今回訪問した店は今まで取り上げた店の中で一番歴史のある店です。
その店は「どぜう(ドジョウ)」料理で有名な、浅草にある「駒形どぜう」です。創業が1801年の店ですから205年の歴史のある店です。
「駒形どぜうHP」http://www.dozeu.co.jp/
店は流石に205年の歴史を感じる風格があり、特別な感じがします。今まで何回か行った事が有りますが、座敷席の雰囲気は此処でしか味わえない特別な感じで(真ん中の写真参照)池波正太郎の「鬼平犯科帳」に出てきそうな感じです。多分江戸の町に有った店(特に一杯飯屋の類)はこの様な感じなのでしょう。
「どぜう」と言う料理自体が、江戸時代からある料理ですし、「庶民的な料理」と言う事が出来ます。正しく時代劇に出てくる料理と言っても可笑しくは有りません。今まで中華料理・洋食を取り上げた例は多かったのですが、和食を取り上げていなかったので、今回「江戸っ子(因みに私も先祖の墓が芝に有る江戸っ子の6代目)が食べる庶民的和食」と言う事で「駒形どぜう」を取り上げてみました。
駒形どぜうは浅草雷門からチョット離れた所にあり、江戸通りの駒形橋からチョット行った所に有ります。店の名前は多分駒形橋から取ったのでしょう。周りはビジネス街でビルが立ち並んでいますが、此処だけは昔の造りの店が立っています。(東京大空襲で焼けたとの事なので、建物自体は60年位だろう)
この店は「江戸の風情を残した店」として有名なので、浅草観光の中に組み込まれている事も多く、観光バスで乗りつける観光客も多く居ます。私は丁度日曜日現場周りが終わった後、2時半頃行ったので、丁度お客さんも少なく、落ち着いて食べることが出来ました。
店に入ると地下・1階・2階に席が有るのですが、今回はタイミング良く一階の座敷席に通されます。一階の座敷席の場合は下足番の人に靴を預け、引き換え軒札を貰います。座敷に上がると一番奥に通されます。一番奥の席だけは壁に背を預ける事が出来ますが、それ以外のところでは背を預ける事もできません。又テーブルも低い板が一枚置いてあるだけです。その様な古式ゆかしき形態を保っているのも[駒形どぜう」の魅力の一つです。
オーダーは「どぜう定食」と熱燗を頼みます。「どぜう定食」は田楽・どぜう鍋・どぜう汁・飯が出てきて一通り定番が揃っていて、しかも量も丁度良く昼食にはもってこいです。それに「どぜう鍋」にはやはり熱燗です。どぜうも泥臭さを抜くのに日本酒を使っているので、愛称は抜群です。昼間から熱燗は贅沢ですが、偶には良いやと思い注文します。ビールを頼んでいる人も居ますが、やはり邪道です。
最初に熱燗と田楽が出てきて、それで一杯やっているとどぜう鍋が出てきます。どぜう鍋はどぜうが並んだ平たい鍋が炭の上に乗ってきて見た目も美味しそうです。どぜう鍋は葱を載せ山椒をかけて割り下を入れながら食べます。どぜうに薬味の葱と山椒がアクセントになり絶妙な味です。これで熱燗を飲むと最高です。江戸時代の江戸っ子はこれで晩酌をしていたのでしょう。
あっと言う間に銚子が1本空いてしまい、どぜう鍋も食べてしまいます。そうすると丁度タイミングよく、どぜう汁と飯が出てきます。どぜう汁は非常に濃くの有る味噌で作られた汁で中にどぜうが入っており、葱の薬味と少々の七味唐辛子を入れて食べると最高です。これがあるだけで、飯が何杯も食べれてしまいます。どぜう鍋を食べ熱燗を飲みどぜう汁と飯を楽しみ、ほろ酔い加減で満腹になり席を立つことにしました。
「駒形どぜう」は行けば行くほど「江戸の魅力」にはまり込んでしまいます。和食と言うと寿司・懐石と言う物が浮かびますが、本当の和食は庶民的なこういう食べ物なのでしょう。今でこそ天然の「どぜう」は極めて珍しい物ですが、昔は隅田川を渡り千住の先に行けば田んぼが広がり、其処に居たと言う極めてポピュラーな食べ物(特に蛋白源を取る為に重要だったのだろう)だったと思います。そういう意味からも正しく「江戸の食べ物」なのでしょう。
良く時代劇には飲み屋が出てきますが、「駒形どぜう」は其処にある店のセットで「鬼平犯科帳(時代劇映像の中で一番真面目に時代考証をしていると思う)に出てきた」といっても可笑しく有りません。正しく今回は「長谷川平蔵」になった気分で「どぜう鍋」を食べましたが其れもまたおつな物です。
| TAKA的独断評価 | コメント |
| ☆☆☆☆☆ | これぞ「江戸っ子の粋」といえるのかも知れない! |
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