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TOSS福岡教育研究会ネットワーク
粕屋教育サークル
渡橋 大助
「遺伝子組み換え食品」と聞けば、あまり良いイメージは浮かんできません。食品として、遺伝子組み換え技術を使うことには日本ではまだまだ抵抗があります。しかし、この遺伝子組み換えの技術は、食の分野だけでなく、工業の分野でも活用されています。
今、石油に代わるエネルギーとしてバイオマスが期待されています。とうもろこしから作られるプラスチック製品やサトウキビから作られるバイオエタノールなどはこれからさらに普及していくことが予想されます。しかし、それらの資源となる作物は天候やその他の環境に非常に左右されやすく、石油に比べ安定供給しにくい状況です。そのような資源作物に対して遺伝子組み換え技術を活用し、生産量を増やしていくことにより、バイオマスの可能性はさらに広がりを見せていきます。
この授業では、バイオテクノロジーによってさらに広がりをみせるバイオマスの可能性について伝えます。
【指導案】
発問1
先生がこの前買った大豆にこんなの(遺伝子組み換えでない)が書いてありました。見たことある人?
(挙手で確認)
説明1
スーパーなどの食品売り場に行くと、いろいろなものに同じ事が書いてありました。
減っている
発問2
なぜ、わざわざこのようなことを書いていると思いますか?
説明2
遺伝子組み換えの食品には、「アレルギー反応がでるのではないか?」「病気になるのではないか」といった食べることへの不安がまだまだ残っているのです。
説明3
この遺伝子組み換えの技術は、工業の面からも期待されています。
発問3
このトレー、みんなのよく知っているある食べ物から作られています。何だと思いますか?
とうもろこし
説明4
今植物から、プラスチックや燃料などが作られるようになってきました。このような植物資源のことを「バイオマス」といいます。
説明5
もともと、このような製品は石油から作られていました。しかし、植物を利用することにより石油の節約につながります。また、バイオエタノールはガソリンの代わりにもなるのです。
発問4
このバイオマス。豊作の年はいいんです。しかし、困ってしまう時もあるのです。どんな時だと思いますか?
不作の時
発問5
作物が取れなくなる原因としてどんなものがあると思いますか?
乾燥、塩害、病気、害虫、低温高温、土壌の悪化
説明6
乾燥、塩害、病気、害虫、低温高温、土壌の悪化。植物は常にこのような環境ストレスとたたかっているのです。
発問6
植物が環境ストレスの影響が全くない時の生産量を100%とします。では、環境ストレスの影響で植物の生産はどの程度になってしまうと思いますか?
約22%ぐらい
説明7
生産量が約4分の1になってしまうのです。発展途上国では10%台になってしまいます。
説明8
遺伝子組み換えの技術により、作物の生産量をあげることができます。
説明9
遺伝子組み換えというのは、例えばある乾燥に弱い植物Aがあったとします。この植物に、乾燥に強い別の植物Bの遺伝子を入れます。そうすることにより、植物AはBの遺伝子を持った植物に変身し、乾燥による被害を受けることがなくなるのです。
説明10
遺伝子を組み換えることにより、他にも「害虫に強いとうもろこし」「農薬に強い大豆」「でんぷんをたくさん含んだサツマイモ」なども作られています。
説明11
工業の分野では遺伝子組み換えの植物がもっともっと活躍しそうですね。