◇◆ 過去の引き出し ◆◇
こっくりさんとかキューピット様とか

こっくりさん。それは怖すぎ。遊び感覚なんかでやったらちょっとまずいことになりそうな感じ。
と思った小・中学生の頃の私たち。
で、代わりに流行っていたのが『キューピット様』
これって全国区だった?今もあるのかな?

やり方はよくあるパターン。
紙にカタカナと数字・アルファベットすべてとYes・Noを書いて、
ボールペンをふたりで握って、南の窓を開けて、いろいろと質問するのさ。
するとボールペンが「勝手に」動いて、質問の答えをなぞるという。

『こっくりさん』よりはライトな感じ。呪われなさそう。
というわけで、クラスの女の子たちはこればっかりだったな。

で、中学2年のある昼休み、
窓際の席の女の子たちがいつものように『キューピット様』で遊んでいた。
5時間目が始まってもなにやら紙にふたりで握りしめたボールペンで
ぐるぐると書き続けている。
先生に怒られても。

なんとそのふたりは泣いていて。
「手が止まらないんです」「ボールペン離せないんです」
当然先生は「ふざけるな〜っ!!」と激怒したけど、
それでも止まらない二人の手。
紙は破れてグルグルの円を机に彫るような勢いで書き続けてる。
真っ赤な顔で泣きじゃくるふたり。
教室内は大騒ぎ。

やがてふたりの手がいきなり止まる。放心状態のふたり。

で、その日からクラスでは『こっくりさん系すべて禁止令』が発令された。

それから数日後の放課後。
私と友人S(同級生、小学校は違う学校)で、そのときの話をしていた。
「あれってどうよ?」
「こっくりさんならともかくさ〜」
私とその友人Sは、『こっくりさんは信じるけどキューピット様はまったく信じない』派だった。
いや、だってかなりうさんくさいし。なんとなく。

で、禁止令がでているにもかかわらず、ちょっと試してみた。
『キューピット様』を、信じていないふたりで。
お題は
1、私の初恋の人(友人Sはその人の存在すら知らない)
2、友人の初恋の人(私が知る由もなし)
3、担任の奥さんの名前と結婚記念日

結論を言いましょう。
全問正解しちゃったのだ。

1で私は動かしてない。ていうか自分でもその彼の名前が出たことに対して驚いたくらいだったから。
2は当然私の知らない名前が出てきたが、Sがその名前を見て半泣きになってたところを見ると、やっぱり彼女も自分で動かしてはいなかったんだろう。
3については担任に確認したところ、
「だっ誰に聞いた!?何でそんなことを知っている!?この学校に来てから
 結婚記念日の話なんか誰にもしたことないぞ!!」

驚きあせる担任。黙り込む私たち。

こっくりさん系にはいろいろと説があって。
しょせん人間が意図的に動かしているとか。
動かしていないつもりでも、無意識に指が動いてしまっているとか。
言われるけれども。

信じていないもの同士で、しかも知るはずのない答えを出してしまったことに、
私たちは怯えた。

こういう類の話をまったく信じないという人には無理に信じてもらえなくてもいいさ。
でもこれは真実。

だからと言って、そういうものをすべて盲目的に信じるようになったというわけではないけれど、
そういうことを遊びにしちゃマズイだろう、てことで。

とりあえず、私は二度としない。こういうこと。
自分が怖くなる。


♪ 玄関 ♪