日本での勉強の仕方

デメリットを探して言い訳しない

日本と香港では、広東語の学習環境が全く異なります。大抵の方が、外国語を勉強しようとした場合、現地に行くのが一番の方法で、日本での学習は欠点ばかりだと思っていますが、本当はそうではなく、日本での学習には非常に多くのメリットがあるのです。

ですから、日本での勉強にどのようなメリットがあるのかをしっかりと認識し、どのようにしたらそのメリットを最大限に発揮することが出来るのかを考えれば、日本での学習方法は自ずと分かって来ます。

30年前なら、日本には広東語を学習する手段が殆ど存在していませんでした。優れた教室も、辞書も、参考書も、香港映画も、VCDも、ビデオも、カセットも、何も存在していませんでしたから、広東語の音を耳にするチャンスは全く存在しませんでした。広東語を勉強しようとすれば、香港に行く以外の選択肢は殆ど考えられなかったでしょう。

でも、現在は状況が全く違います。広東語を学習したいけれども、広東語とは一体どのような音の言葉なのか、聞く手段が全く存在していないなどということは、現在の日本では想像することすら難しい状態です。

英語などのメジャーな言語の場合は、広東語より更に、比較にならないほどの良い条件が日本国内にそろっています。それでも非常に多くの人が「日本じゃ周り中日本語だから、英語がマスターできるわけない。やっぱりアメリカに留学しなきゃ」と思っています。

でもそういう発想でアメリカに行く人は、まともな実力をつけて帰ってくる可能性は殆どありません。

英語に関するあらゆる情報が揃っている日本国内で、その人が英語の実力を付けることが出来なかったのは、周りの環境が日本語だからではなく、本人の努力が足りなかったからです。

自分の努力が足りなかったからマスターできなかったに過ぎないのに、マスターできなかった原因を外側に求めている限り、何処に行こうとまともな実力がつくはずはないのです(でも、現地にいると、でれでれに怠けていても、その言語が何となく使えるようになってくる。それが現地にいるメリットですね)。



日本にいることのメリット

これは、要するに香港にいることのデメリットの裏腹ということです。日本人は日本で生活をしてきて、いろいろなことが安定した状態になっています。

友人関係をゼロから作らなければならない訳ではありませんし、右も左も分からない外国で、使用されている言語が出来ない状態で仕事口を探し、違法行為であることを承知で就労し、いつ移民局に密告されるかとびくびくしながら生活する必要もありません。

年間百数十万円もの授業料を払う必要もありませんし、マンション探しをする必要もなければ、高い家賃を負担する必要もないし、人間関係を新たに作るためにエネルギーを使う必要もありません。

そして、最も大きな点は、香港にいる場合は余程の決心がなければ日々の広東語による生活に流されて、がっちりとした基礎を作るための地道な努力をすることが難しいのに対し、日本にいれば、日々の広東語による生活など元々存在しないのですから、この最も重要なプロセスが実行しやすくなるという点です(勿論実際に実行できるかどうかはその人次第ですが)。


日本にいることのデメリット

ここでデメリットの話をするのは、「あ〜〜、日本にいるとこんなに大きなデメリットがあるんだ。ダメだ〜。ゼンゼンだめだ〜」と思ってもらいたいからではありません。

そうではなく、日本にいることが不利になるようなことを身に付けるために時間と勢力を使うことがどれほど馬鹿げていることかを、しっかりと認識してもらいたいからです。

さて、日本にいることのデメリットは、広東語が毎日洪水のように流れ込んでこないということです。これには二つの面があります。一つは新しく生まれてくる流行言葉に接することが出来ないし、極めて口語的な砕けた表現にも接しにくいという面。もう一つは、努力しなくても毎日広東語のシャワーを浴びることができるという訳に行かないという面です。

当然、最近の外国の政治家やスターの名前を広東語でなんと言うのかを知るチャンスは殆どありませんし、最近トレンドになっているレストランで、トレンドになっている飲み物を注文するときの、最もトレンディーな省略方法なども分かるわけがありません。



日本にいることのデメリットは表面的なこと

でも、これらのことは、決してその言語にとっての本質的な事柄ではありません。考えても見てください。上の「日本にいることのデメリット」で述べたようなことは、日本に長い間住んでいる香港人に就いても全く同様に言える事です。

日本に住んでいても、香港人同士で固まってしまい、読む新聞も中国語、見るテレビも衛星放送の中国語のものばかりというような人は別ですが、日本語を使い、日本社会に溶け込んで生活している香港人であれば、トレンディーな省略方法など知るわけがありません。

だからと言って、彼らの広東語の能力が香港に住んでいる香港人より劣っているというわけでは決してありません。これらのデメリットは、言語にとって基本的な問題ではないのです。

日本に住んでいる人が、これらの表面的なデメリットに目を奪われて落ち込むのは、全くのナンセンスです。こんなことが身に付かなくても一向に構わないのです。

言語の基本的な機能は、自分の考えをきちんと表明して、相手に伝えることです。



トップページ
 本サイトの基本的なこと
 私のスタンス
 本サイトの趣旨
 本サイトの構成
 本サイトの対象者
 広東語(外国語)習得の本質
 概        要
 広東語学習の秘訣
 心   構   え
 虹は七色か
 大人と幼児では大人の勝ち
 ネイティブの何処が有り難いのか
 発音は何故完璧にならないのか
 先ず日本語を知れ
 広東語に関する質問は
 質問箱について
 広 東 語 質 問 箱
 (改定前の過去ログはこちら 
 初期のものは消失しています
勉強の仕方
 デンさんの勉強史
 私のハードウエア―史
 現在のハードウエア−
 日本での勉強の仕方
 香港での勉強の仕方
 数詞の練習法
 テープ300回の聞き方
 その他
 女と男の話
 プロフィール
 雑談掲示板
 メール
 リンク集
 更新記録