高知県の動物園にて

司会者:    本日は、トリノオリンピックで日本に唯一のメダル、しかも金メダルをもたらした、フィギュアスケートの荒川静香選手を ゲストにお招きいたしております。いやあ、荒川さん、どうもおめでとうございます。

荒川:       ありがとうございます。

司会者:    あのイナバウアー、ほんっとに美しかったですよ。素晴らしい。

荒川:       そうですか、ありがとうございます。あのマイナーな技を、これほど多くの皆様に知って頂く事が出来て、私もうれしく思ってい   ます。

司会者:    今や、イナバウワーは荒川選手の代名詞といって良いほどの知名度ですからねえ。ところで、今日はもう一人、イナバウワーの妙手を、ゲストにお招きしているんですよ。これがまた、とっても可愛い子でしてねえ。

荒川:       そうですか。是非、お目にかかりたいですね。

司会者:    はい。では、ダブちゃん、こちらへどうぞ!皆様、拍手でお迎え下さい。

ダブ、華麗に登場。会場、どよめく。荒川、クールビューティな笑顔でダブを見つめる。

荒川:        あなたが、ダブちゃんね。では、早速みせてもらいましょう、あなたのイナバウワー!

ダブ、不適に笑って、リンクに立つ。が、荒川に挑戦的な眼差しを送るのみで、動かない。

荒川:        どうしたの、怖気づいたの?

ダブ、動かない。

荒川:        判ったわ。私に先に見せろっていうのね。これがイナバウワーよ、さあ、御覧なさい!

 荒川:        どう?

ダブ、ちっちっちと首を振り、おもむろに・・・おおお〜!イナバウワーだあ〜!

 

荒川:        うっ、やるわね。でも、あなたのイナバウワーには、セクシーさがないわ!どう、これがセクシー静香イナバウワーよ!

ダブ、ふっと鼻で笑って、おおっとお〜! 見せます・魅せます、ダブちゃんセクシーイナバウワーだあ!

荒川:        あら、やるじゃない。でも、あなたのイナバウワーには、弱点があるわ!腕が短すぎるのよ、あなた。それじゃあ、ただのエビ反りよ。いい、短い腕でも、とにかく美しく伸ばす事を心がけるよ。遠くのものを掴むように、できるだけ腕を伸ばし、でもしなやかに、美しく、を心がけて。

ダブ、真剣な眼差しで、静香のアドバイスを聞く。

荒川:        ヨガを習った事、ある?え、ない?そう・・・ ヨガは身体をしなやかに、そして柔軟に美しく整えてくれるのよ。機会があったら、是非習ってみて。

ダブ、真剣にうなずく。

荒川:        じゃあ、最後にもう一度、今度は一緒にイナバウアーをやりましょう。手先を伸ばして、遠くのものを掴むように、指先にまで神経を注いで、美しく、しなやかに。いい?じゃあ、やるわよ!クールビューティー・イナバウワー!

 荒川: 腕を伸ばして、そう、しなやかに、美しく!

 ダブ: こう?

会場から、2人の美しさにどよめきが起こる。

司会者:    いやあ、素晴らしい美の競演です。今日はどうも、ありがとうございました。金メダリストの荒川静香選手と、かわうそのダブちゃんでした!