| 2007年11月18〜28日に,平成19年度科学研究費補助金(特別研究員奨励費)によって,北京の中国第一歴史档案館に史料調査に行ってまいりました(台湾飯店宿泊)。今回も,メインは相変わらず「戸科史書」の調査です。前回は,保存状態の良好な雍正朝の「戸科史書」のみだったので,申請した36冊すべてを見ることができましたが,今回は保存状態のよくない康熙朝のものも多く申請したので,申請した40冊のうち28冊しか見ることができませんでした。申請したのは, ○康熙7〜8年:計9冊 ○康熙27年10月〜同28年7月:計21冊 ○雍正2年正月〜5月:計7冊 ○雍正6年12月:計2冊 ○雍正13年10月:1冊 以上40冊です。康熙朝は題本がほとんど残っていないため,「戸科史書」をみればみるほど新たな発見があります。雍正朝も題本が現存しておらず,その代わり奏摺が豊富に残されていて,奏摺を用いた研究が盛んに行われてきたのですが,「戸科史書」を用いることで題本と奏摺がどのように併用されていたかが手に取るようにわかります。自分もこれまでは奏摺のみに依拠して雍正朝の研究をおこなってきましたが,前回・今回と雍正朝の「戸科史書」を調査して,奏摺しか使わない研究=政治の舞台裏のみに注目した研究の限界を痛感しました。表があっての裏であり,裏があっての表です。両面から捉えてこそ,雍正政治の実情が明らかになります。いつか本格的にそのあたりのことを研究したいと思います。 今回は加えて嘉慶朝の「軍機処漢文録副奏摺」も若干調べてきました。やはり閲覧室のパソコンで検索・閲覧できるようになったのは大きいですね。ノートに写してきた档案は「戸科史書」「軍機処漢文録副奏摺」あわせて40件です。 |