シン日記
05:00 ……暗い。何でこんなに寒いんだ? 誰かいないのか?
    ……父さん? ……母さん? …………マユ。
    どこに行くのさ? 何で置いていくのさ? 寒いよ。寒い
    ………………つか、マジで寒いって。冗談抜きで。
05:05 目が覚める。ベッドに潜り込んでいたルナがシーツを占領していた。
    ムカツク。嫌な夢みさせやがって。
05:20 とりあえずルナを簀巻きにして天井に吊るす。
    はぁ、もう寝る気分じゃねーな。しょうがない、起きるか。
06:00 談話室でお茶を飲みながら適当に時間を潰す。
07:30 食堂に行く。レイの三角食べをトレースしてみるが二分で挫折。
08:30 朝の定例会。ルナが来ていない。何やってんだ?
09:00 パイロットは自由訓練、他の連中は街に遊びに行ったらしい。
    アホらし。訓練なんてやってられねー。
    適当な理由をつけて部屋に戻ると蓑虫が泣きべそかいていた。
    朝からそのままじっと待ってたのか? アフォかお前は。仕方ないので解放してやる。
10:00 ヒマだ。……そうだ、外出するまえに情報収集しとくか。
    二年経ってるし、いきつけの店が閉店してたら洒落にならん。
12:40 いきつけどころか、知ってる店の大半が戦争のせいで閉店してた。
    アスハめ……いやがらせか? 殺すか?
13:00 ムカついたので射撃場に行って撃ちまくる。レイが何かいってるがテキトーに流す。
15:00 疲れた。一か月分くらい銃を撃ったかもしれん。
15:20 遅い昼食を取る。たまには売店のジャンクフードもいいもんだな。
16:00 レイがやって来て何かを押し付けてきた。地図と……線香? なんだこりゃ。
    行ってみたらどうだ、とクールにいうので外出することにする。
16:20 上陸。何となく懐かしい感じ。朝の夢を思い出す。
17:30 地図の場所に到着。慰霊碑がたっていた。まぁ予想はできてたけどな……
    鬱っぽい野郎と電波っぽい女がいた。海岸の慰霊碑に花とはおめでてーな。
    連中が慰霊碑の前を占拠して動こうとしないので線香をあげずに帰ることにする。
    別にどーでもいいことだ。俺は生きてるんだし。
19:00 帰艦。着替えて食堂に行く。「あ、シン……これ」とルナが夕食を差し出してきた。
    受け取るとルナは走って食堂を出ていく。ルナのやつ、もうメシ食ったのか?
    ……まぁいいや。そんじゃいただきますっと。
19:30 うむ、満足。ルナの料理、なんだかんだで上達してるよな。
20:00 部屋に戻る。机の上にレイにもらった線香がある。
    なんとなく線香を上げつつマユブリッジ。擬似喪服プレイ。
21:00 シャワーを浴びる。味気なくて物足りない。広い湯船につかりてぇ。
    つか、せっかく地上に降りてきたのに風呂に入らないってのはダメだろ。
    よし、決めた。俺は温泉に行くぞ!
21:30 ネットで温泉を探す。誰かが話しかけてきたがシカトする。俺は忙しい。
22:30 近場で適当な所を幾つかピックアップしてプリントアウト。
23:00 温泉が俺を待っている。就寝。


レイ日記
06:00 時間どおりに起床。今日もいい一日でありますように。
06:30 談話室に行くとシンがいた。今日は早いんだな。でも、何となく機嫌が悪そうだ。
    ルナマリアもいないようだし、何かあったのだろうか。
07:30 食堂に行く。シンが難しそうな顔をしている。
08:30 朝の定例会。ルナマリアがいない。 一体どうしたんだ、シン……
09:00 パイロットは緊急要員として何時も通り訓練を行う。
    しかしシンは体調不良を訴えて参加しなかった。昨日はあんなに調子が良さそうだったのに。
    何故だろう。僕に出来ることはないのだろうか。
10:00 ドラグーンの訓練。意識が集中できない。
11:00 ルナマリアが廊下を歩いていた。見たところ、特に問題ないようだ。一安心。
12:00 昼食。シンの姿はない。
13:00 特にでかける用事がないので射撃場に行くと、シンがいた。
    どうした、出かけるのじゃなかったのか? と聞いてみると、シンは表情を曇らせる。
    「出かけるところ、もう無くなってたんだ」不満をぶつける様に銃を撃ちまくるシン。
    ……そうか、二年前の戦いで……シンは大切なものを失っていたんだな。
    くそ、なんでそんなことに気付けなかったんだ、僕は!
14:00 シンに何かできないか考えていると、先輩のことを思い出した。
    僕と一緒でピアノが好きだった人で、二年前に未完成の譜面を僕に預けて戦場に行き……帰ってこなかった。
    あの譜面は今も未完成のまま、僕の所に残されたまま、一度もひかれたことがない。
    結局、僕もあの時の悲しみを乗り越えていないのかもしれない。でも、それじゃダメなんだ。
    悲しむだけで明日があることを大切にできないのはいけないんだ。
    僕たちは毎日を生きているのだから。心に決着をつけないと。

    アタッシュケースから譜面を取り出す。僕に出来るかわからないけれど、これを完成させよう。
    先輩が確かに生きていたことを奏でるために。

    それがきっと、何よりも慰めになると信じて。
15:00 その前に、シンのことを考えよう。近くにある慰霊碑の場所を探す。
    シンの家族の墓地を探したかったが、さすがに無理だ。ついでにオーブ式の慰霊方法を調べる。
16:00 シンに、慰霊碑の地図と墓参りの道具を渡す。
    シンは困惑していたが、行くことにしたようだ。頑張れ、シン……
17:00 作曲するには最低五線紙がいるが、やはりミネルバには置いてないみたいだ。
    明日、買いに行こう。今日のところは、あまり好きじゃないがパソコンでやってみよう。
19:10 夕食。食堂に行くとシンがいた。復調したみたいだな、よかった。
20:00 明日の準備をする。買い物に行く予定なのだが、そう言えば私服がない。
    僕はそういったことに疎いからな……シンみたいにファッションセンスもないし。
    ……困ったな。どうしよう。
21:00 そう言えば、議長に困ったときに開けて見ろと渡されたケースがあった。
    私用で開けて良いものか迷ったが、開けてみる。そこにはカジュアルなスーツがあった。
    議長は全てお見通しだったんだな。やっぱりギルは凄い。
21:30 試着してみる。少し大きいが、大丈夫。
    満足して脱ごうとしたとき、ケースの奥に白いなにかがあることに気付いた。
    これは、アイマスク……か? 良くわからないけど、悪趣味なデザインだ。
    僕には必要ない。見なかったことにしよう。
22:00 シャワーを浴びる。明日のためにしっかり手入れしないと。
22:30 就寝。


ルナマリア日記
4:00 起床。シンのベッドに潜り込む。たまにはこっちから攻撃して驚かせてあげないとね。
05:10 何やら体に触られてる感じ。縛られてる?やだシンったら今日はそういう趣向なのね?
05:30 寝たふりをしてされるがままにしていたら簀巻きで吊るされていた。あれれ?
06:00 シンが戻ってこない。おかしい。
06:30 これはアレだろうか。噂に聞く放置プレイというやつだろうか。
07:30 お腹すいた。寂しい。退屈。悲しい。何で?どうして帰ってきてくれないの?
08:30 朝の定例会の時間だ。私はサボりってことに?後で艦長に怒られるかな?シンは説明してくれる?
    それとも皆で私を探してたり?嫌だ大事になったらどうしよう。誰か早く助けて。 
09:00 泣きべそをかいていたらシンが戻ってきて解放してくれた。ああシン、シン、シン!!
 文句を言うべきなのに嬉しくて涙が出て、シンが神様みたいに見えた。放置プレイ恐るべし。
10:00 タリア艦長のところへ行って定例会の件を詫びる。
11:00 副長が会いに来た。が、しどろもどろになって「ざ、残念!」と叫び逃げていった。謎。
12:30 昼食。メイリンがオーブの病院に行ってちゃんと診てもらおうと言う。え〜面倒くさいなぁ〜。
13:50 やってきました産婦人科。必要ないと思うけど姉想いの妹の頼みじゃ断れないわ。
15:00 待ち時間が長いのはどこの病院も同じね。診察室へ。
15:20 ツワリ?生理止まったのはいつから?はぁ?
16:00 ウソ、うそよ、、、、、嘘でしょ? 妊娠してないって、、、、。
18:00 タリア艦長を小一時間問い詰める。正直すまんかったと謝られた。
18:30 以前、妊娠を告げられた時と同じように頭が真っ白になって気がつくと自室にいた。
    シンの夕食を作る。何かをしていなければ眩暈がして立っていることも出来なそうだ。
19:00 「あ、シン・・・・・・これ」 夕食を渡して走って逃げてしまった。ダメ、どんな顔をしたらいいの?
21:30 とにかく話をしようとシンの部屋へ。なのにシンったらネットに夢中・・・・・・温泉?
22:20 ろくに話し掛けられないまま後ろからモニターを覗いていたらある一点に目が止まる。
    『温泉の効能・・・肩こり、筋肉痛、肌荒れ、若禿げなどなど。また、子宝の湯とも(ry』
    私の中で何かが割れた。
23:00 全ての手続きは完了。就寝。